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映画『初恋』は映画ファンにこそお薦めしたい!!

2020年2月28日に公開予定の『初恋』
監督は『クローズZERO』シリーズから、『無限の住人』など幅広い映画を撮ってきた三池崇史、主演は、『東京喰種』シリーズの窪田正孝、ヒロインは3000人のオーディションから大抜擢された小西桜子染谷将太や大森南朋などの実力派俳優が脇を固めている。

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今回、試写会に当たった映画友人に誘われて、2月2日の日曜日に、バルト9でのプレミア試写会に参加してきた。
結論から言うと、素晴らしい映画だったので、ネタバレに触れない程度に感想を記しておく。

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【まさにジャンルMIX!!様々な映画を撮ってきた監督だからこそ撮れた作品】

常に何かしら撮っている印象のある三池崇史監督。三池監督好きな友人によると、今作は何と監督104作目にあたるらしい。
聞いた情報によれば、何でも三池監督は家にいることが嫌みたいで、(家にいるとダメ人間になるとの事)、自身から積極的に映画を撮り続けてるらしい。

今回、改めて三池崇史監督が手掛けた作品を観てみたが、個人的にはバイオレンスとグロの監督だと思っていたが、『オーディション』(2000年)のような直球の作品から、『クローズZERO』(2007年)や『ジョジョの奇妙な冒険』(2017年)のような漫画・アニメの実写化、『十三の刺客』(2010年)のような時代劇もあれば、『忍たま乱太郎』(2011年)のような子供も観れる作品と、本当に多彩な映画を撮り続けてきた監督なんだという事を改めて知った

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そして、今作。いつものバイオレンス描写に、ホラー演出、コメディ的でもあり、青春映画のように感じる場面もあった。まさしく、数多くの作品を手掛けてきた監督だからこそ撮れたジャンルMIXな作品だと感じた。今作の魅力の一つは、脚本が秀逸という事だろう。

調べてみたら作品の企画を手掛けたのが、『リップヴァンウィンクルの花嫁』(2016年)、『孤狼の血』(2018年)を手掛けてきた紀伊宗之という敏腕プロデューサーという事と、あの傑作『十三人の刺客』(2010年)にも関わったジェレミー・トーマスが関わってるという事で、そういう事も作品にプラスに働いたんだろうなと想像できる。

【全員が魅力的!全てのキャストが見事にハマってる!】

この映画の大きな魅力が、その見事なキャスティング。

まず主演の窪田正孝は、ボクサー役に相応しく、ファン垂涎の見事な身体の仕上がり方をしている。ヒロインの小西桜子は今回オーデションから大抜擢という事で、筆者も存在自体を初めて知った(最初にビジュアルを見た時は前田敦子かと思った)、正直、観る前は不安要素の一つでもあったのだが、これだけの豪華キャストに負けない存在感を放っている。

演技とは直接関係ないが、この映画のタイトルが出る場面はなかなか忘れられないインパクトのある場面となっている。

初恋①

ベテラン勢でいえば、大森南朋はくたびれた中年刑事役を、ユーモアたっぷりに演じているし、村上淳は相変わらず渋い(ちなみに舞台挨拶でも一番渋かった)

塩見三省は『アウトレイジ』とは、また違うアプローチからのヤクザ役を演じていて、やはり渋格好いい。内野聖陽はドラマでしか見た記憶がなかったのだが、昔気質の武闘派ヤクザを演じてるのだけど、これまた格好良い。アクションシーンも素晴らしかったし、終盤のある展開には胸を熱くさせられる。

初恋③

そして、筆者的に特に印象深かったのが、染谷将太とベッキー。
染谷将太は、正直安定の演技の上手さなんだけど、今回は特にはっちゃけてて演じてて本人も楽しそう。劇場でも何度も笑いを起こしていたぞ。

初恋④

ベッキーは正直、演技をまともに見たことなかったし、あまり好きなタレントでもなかったのだが、今回は見事にハマっている。舞台挨拶でもいじられていたけど、あの事件がなければこういう役を演じることも、オファーがくることもなかったんだろうなと思うと感慨深い。歌舞伎町を血まみれで疾走する場面はお見事でした。

初恋②

もし主要キャストのファンの方でこのページを観ている人がいたら、是非観に行くことをお勧めしたい。この映画、素晴らしいことに全員に見せ場がある。

という事で、作品を手掛けることに、映画ファンを中心に賛否を巻き起こす三池監督だが(仕事を選ばないゆえだとも思うだが)、今作は映画ファンにこそ、強くお勧めしたい映画だった。
筆者的には、タランティーノとか、この作品凄く好きそうだなと思った(笑)
『初恋』は2月28日に全国公開なので、興味ある方是非とも劇場へ!

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