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【2022年鑑賞映画ベスト10】
今年ももう終わるということで、今年観た映画のベスト10を挙げます。
選考対象は今年劇場公開された新作映画(リバイバル上映などは除く)。
選考基準は、面白かったり好きだったり、言葉にできない気持ちになったりと、とにかく心に強く残った順で選びました。
選考理由と共に10位から順に挙げています。
10位『NOPE』IMAXで鑑賞したこともあって、映像の迫力にやられたし、色々考察するのも楽しい。ジ
【怒りを拳に込めてぶっ飛ばせ!】映画『ポライト・ソサエティ』感想
凄く好きな映画だった。
最初、ボリウッド映画と勘違いしてたけど、物語の舞台はロンドン、南系アジアの移民コミュニティが題材となっている。
製作をつとめたのは『イエスタデイ』、『ラブ・アクチュアリー』など有名作品で知られるワーキング・タイトル社。
本作もこうした映画と同じ質感、良い意味でライトで明るい。
こうした作品が好きな人にこそ本作を観て欲しい。
物語は姉の結婚を阻止するために奔走する妹が婚
【今年の台風の目はこの作品で決まり!!】映画『侍タイムスリッパー』感想
『侍タイムスリッパー』という映画を知っているだろうか。
監督、脚本をつとめる安田淳一はじめ10数名の有志によって製作された自主映画だ。今一番話題になっていると映画といっても過言ではないだろう。
この映画、もともとは全国で1館だけの上映だったが作品内容の素晴らしさが話題を呼んでSNSを中心に絶賛の嵐となっている。
さらに9月13日からはギャガが共同配給につき新宿ピカデリーほか全国50館以上で順次
【はちどりの前日譚】映画『リコーダーのテスト』感想
1980年代の韓国、ソウルの団地に住むある少女の日常を描いた短編映画『リコーダーのテスト』。2018年に公開された『はちどり』の前日譚に当たる作品である。
映画配信サービス『JAIHO』にて先日まで配信されており配信終了ギリギリに何とか鑑賞することができた。この作品を観るのはこれが2回目なのだが、改めて素晴らしい作品だと思ったので感想を挙げておきたい。
家父長制、社会格差、男女格差…『はちどり
【ちゃんと生きるのって難しい】映画「時々、私はかんがえる」感想
何で自分は皆のように振る舞えないんだろう
そう思ったことがある人には何かしら刺さるかもしれない。そんな映画だった。
『時々、私はかんがえる』はオレゴン州のアストリアを舞台に1人の女性の成長を描いた人間ドラマだ。
「スター・ウォーズ」シリーズのデイジー・リドリーが主演、プロデュースをつとめる。監督は2023年インディワイヤー誌が発表した注目の女性監督28人にも選出されたレイチェル・ランバート。
【キュート×残酷=混沌?】映画『ユニコーン・ウォーズ』感想
魔法の森を舞台に繰り広げられるテディベアとユニコーンの仁義なき戦い。
「キュートな見た目に騙されるな」というキャッチコピーに偽りなし。可愛い見た目とは裏腹に繰り広げられる残酷絵巻。
監督はスペイン出身の漫画、アニメーション作家のアルベルト・バスケス。
自らが2013年に手掛けた短編アニメ『Unicorn Blood』を長編アニメーション化したものとなる。本作は第37回ゴヤ賞で最優秀長編アニメーシ
【ひと夏の冒険と本当の別れ】映画『クレオの夏休み』感想
フランスには「バカンス映画」と呼ばれるジャンルがある。
これはフランスのバカンス法という長期休暇を題材にした映画のことなのだが、本作もそれに該当するのかな。
物語は6歳のクレオが母国に帰ってしまった乳母のグロリアに会いに夏休みに彼女の住む国を訪れるというあらすじ。
ただ6歳の女の子が1人で遠く離れた国に行くのはバカンスというよりもはや冒険だと思う。「小さい子供×夏休み」という点では日本の夏休み
【忘れられない一期一会】映画『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』感想
最初に「みじめさ」が印象的な映画だと思った。
序盤の手袋を投げる少年もそうだが、1人置いてけぼりをくらった時のアンガスや良い雰囲気になった女性を見送るハナムなど、観てて胸を締め付けられる表情のアップが多い。
「ああ、今の自分とてもみじめだな」と思うことは生きてれば少なからず経験するだろうし自分も経験がある。
だからこうした場面にまずグッときた。
物語は、孤独を抱えた立場の異なる3人が同じ時を