見出し画像

悔しさの起爆剤:2022年11月2週の記録

.■「悔しさは明日を変える起爆剤になる」――

自分が好きな『第三野球部』というマンガの言葉です。

「どうしてもゲームシナリオライターになりたい」と思い、
健部伸明さんと先輩にあたる大原広行さん
(メモオフだとAfter Rainやそれアゲの雅/果凛ルートを
 担当されています)に導いていただいて
業界に足を踏み入れることになった自分ですが
「悔しい」と思うことが、新人時代から多々ありました。


.■「好き」だからこそ――

前に述べたとおり、
自分はノベル・アドベンチャーゲームやRPGが大好きで、
何百本とコンシューマーやPCの作品を遊んできたので
「あの素晴らしい作品たちには、なかなか至れない」と
新人時代は特に、自分の未熟さに申し訳ない気持ちに
「悔しい」と泣きたくなることがまず、ありました。

仕事としては良い形で終わった、
それどころか大学を卒業して関東に出ると伝えたら
「ウチの会社に来る?(大歓迎ですよ)」と
プロデューサーさんに言っていただいたり、
1年目で2作品(サブとメイン)もやらせていただくなど
新人としては恵まれすぎている状況にありましたが
「フルプラスで買っていただいて、満足してもらえるだろうか」――
こんな気持ちが、ファンだからこそどうしても拭えず。

申し訳なさでいっぱいだった自分は
ちょうどその頃、大阪のとある店でやっていた
「懺悔タイム」に救われた、という経験がありました。
(懺悔したいことを紙に書いて店員さんに渡すと
「あなたを許します」「よく頑張りましたね」
といった言葉を言ってもらえる、というものでしたが
当時はこれにすごく救われて、
未だにそのときのメモを財布にいれて
「二度とあんな想いを抱くようなシナリオを創らない」――
その為には、短期間の制作が求められる場合でも
「複数人で協力し合い、クオリティを保つ
意気投合できる仲間が必要だ」
となり
「Qualiaという組織を作るキッカケ」になり、今があります)


.■業界いじめ

そして、2つぐらい前のnoteに書いた
「先人たち」からのいじめ、いわゆる業界いじめによる
「悔しさ」はそれはもう、本当にありました。

健部さんや大原さんに3年ほどお世話になった後、
Qualiaを設立させたこともあって独立したのですが
健部さんがいたからこそ、学生だったからこそ
守られていた部分もあったのではないか、と思えるほど
出会う先輩ライターの多くに目をつけられ
「有名タイトル(コンシューマー)やりなよ、オレみたいに」
「なに、そんなの(ソーシャルゲーム)に本気になってるの?」
「楽して稼ぎなよ」「不出来な後輩なんていらなくない?」
「へェ、わざわざ苦労をとりにいくなんて頑張るねえ~」
などなど、交流会などで顔を合わすたびに嫌味や嘲笑を飛ばされ続け、
脱出アドベンチャーシリーズがヒットすると
「潰す」とさらに加速し……
『チェンクロ』が大ヒットした瞬間、多くの人が手のひらを返しました。

「実は前から、一緒に仕事したいと思ってた」

そんな180度も接し方が変わる言葉を吐くぐらいなら
普段から人を見下したり、若い芽を潰そうとしないでください、
そう思うことが多々ありました。

プライドが高い人ほど、過信している人ほど
視界が狭まり、可能性を狭め、チャンスも逃し
アップデートに失敗して静かにフェードアウトしていく。

そんな結果を見てきたのは、1度や2度ではありません。
ただ、当時は新人で、そういうこともわからず
「代表」という立場は狙われやすく、
チェンクロがヒットするまではとにかく
「悔しい」という気持ちが、毎月のように湧きました。

だけど、タイトルにあるとおり
「悔しさが、明日を変える起爆剤」になりました

こんなにゲームが好きで、シナリオが好きで
「なりたい」という気持ちで業界に突っ込み
「いじめてくる人たちより絶対に情熱を注ぎ込める」という自信がある。

あの人たちが手を抜いて60点の仕事をするなら
その10倍のアウトプットをして、結果的に61点……
1点でも高い良い仕事をして
「なんだあいつ、気になるな」と
クライアントさんたちに、振り向いてもらう。

絶対に、メモオフだって書いてみせる。
憧れだった打越さんとも、仕事するんだ。

こんな気持ちで、歯を食いしばって行動を続けました。
そしてその2つの夢は、叶いました。

そこへ至るまでは決して自分ひとりの力ではなく、
こんな自分を放っておかなかった
「話してみよう」「仕事を任せてみよう」と思ってくださった
ディレクターさん、プロデューサーさんのおかげでもありますが、
ともかく「悔しさは明日を変える起爆剤になる」――
その言葉は本当で、これは未だに、
新しい夢に向かって走り出した自分のコアの1つになっていたりします。

.■ジョギング&インプット

そんなわけで、これもまた
「悔しい」と思う気持ちもあって始めた
ジョギング&インプット、その今週の記録。

走ってる間の映像鑑賞量は
アニメは7話、映画は5本……
福岡への出張があった中ではよく頑張ったほうかもしれませんが
決して多い量とはいえないので、もっと自分にムチを打ちます。

執筆や資料作り、メールなどのアウトプット
「1日8時間以上」のラインを維持しているのは
「基本の最低」なので、それ以上、どれだけやれるか。

心身ともに限界突破し、挑戦し続けていきます。

とりあえず毎日28km、週200kmどころか
210km(平均30km)を達成したのは、よくやったなと。


いつか42.195kmにも、手が届く――
諦めなければ、情熱を持って行動を重ねれば、やれないことはない。

今後も「悔しさ」を感じたら
「ラッキー!(爆発的なエネルギーになるぞ!)」と
むしろ笑いながら、頑張ろうと思います。

悪意に、負けるなかれ。


      株式会社Qualia Writers COO/シナリオライター 下村 健


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?