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自分のUI設計のアンチパターンを振り返ろう!

SEからデザイナーになって、2-3年が経ちました。今までよりスムーズに仕事ができるようになった一方、成長度は鈍感しているように感じる今日この頃です。

そこで今回は、私が最近やりがちなUI設計のアンチパターンを考えてみました。
来年より良い設計ができるように、都度この記事を振り返ろうと思います。

※注)「UI設計」という表記について
法人の業務アプリを担当しており、装飾性よりは操作効率や業務フローが回るかなどの検討が中心です。ここでは要件定義から実装用データの作成までをイメージして書いています。

それでは、私の今年のUI設計アンチパターン5選をお送りします🔻

1.現状と違うデザインデータを流用する

デザインレビューで突っ込まれるの図

デザインレビューのときに時々ある、
「このメニュー、消さなかったっけ?」
「これ、もうリリースしてたっけ?」

レビュー対象外のところでも、仕様のズレがあったら気になりますよね。

レビュアーの集中を削がないよう、余計な差分はなくさないといけません。
また、実際にリリースするときと同じ状態でないと、思わぬ落とし穴があるかもしれません。できるだけ実際のユーザーと同じ条件で、使いやすいか検証する必要があります。

ー 注意すべき場面は?

起きやすいシーンは、まず前任者から引き継ぎした場合です。どこまでデータが本番環境と合っているかわかりません。今あるデータだけを見ないで、実装状況と比較しながらレビューに臨みましょう。わからなければ、チームメンバーに聞くことが大切です。

また、開発のバージョンが複数並行している場合にも発生しやすいです。未リリースのデザインが溜まってくると、どの機能同士が一緒にリリースされるのか曖昧になりがちです。できる限り関係者に確認し、一番可能性の高い状態で設計し、レビューに持っていきましょう。

対策は、まず日頃から最新のリリース計画を把握することスコープアウトされたものがあれば、マスタからは除き、別で保存しておきましょう。マスタに残り続けると、その後の混乱を生みます。
「あとでリリースされるだろう」は禁句です。ずっとリリースされない場合、更新のタイミングを見失い、差分がどんどん広がります。手間でも都度変更を反映した方が確実に効率的です。

2.「いつものやり方」で完成させる

それ、ベスト?

ときどき、「この機能の設計は難しくないな」と思うことがあります。
例えばよくある機能だったり、似た前例があったりする時です。

こういう時は、ほとんど自分の引き出しだけで設計しがちですが、その設計が本当にベストかはわかりません
要件を満たせばOKではなく、ユーザーがより良く目標を達成できるように、常にベストな方法を探しましょう。

世の中のUIは常に進化していて、日々良い方法がどんどん出てきます。
自分が知らない良いアイデアは無数にあります。知らないことを自分から知りにいきましょう。

ー 注意すべき場面は?

「この設計はいけるな」と思ったときが合図です。
意識的に、他のUIをのぞいてみましょう。今まで設計した機能も、改めて他のUIと比較すると、改善点が見つかるはずです。

ただ、調査は時間がかかるため、普段から身の回りのUIを考察したり、話題のアプリを触ってみたり、アンテナを立てておきましょう。いざ参考を探すときに、早くアタリをつけられます。

3.一人だけで考える

要件を満たしてるけど……。

私は一人で何とかする癖が強いです。
良くも悪くも、「できないなりに頑張る」シーンがあります。
そんな時、要件は満たせていても、どこか納得いかない出来になったり。

でも、自分が思う合格点ではなく、期待以上の点を出さないといけないと思います。何か納得いかない点があれば、できる限り人に意見を聞いてみましょう。デザイナーでも、そうでなくても。
自分にない視点、発想を探しにいきましょう

ー 注意すべき場面は?

得意でないことや、慣れないことを一人でやるとき。
迷ったり、「普通だなあ」
と思ったら、人に相談してみましょう。人からの見え方は全然違うかもしれません。改善方法のヒントが見つかるかも。

在宅だと特に一人で考えがちですが、もっとチームメンバの力を借り、自分も人の力になりましょう

4.ユーザーの行動を知らずに設計する

その設計で、業務は回る?

デザインレビューの段階で、
「このデータはXX業務のために、一緒に見たいんですよね」
と、意外なニーズを知ることがあります。

デザイン作る前に知りたかった……。
と手戻りになる前に、できる限りのニーズを知る方法にはどうしたらいいでしょうか?

ー 注意すべき場面は?

発生しがちなシーンは、要件を依頼者からではなく、又聞きした場合。また、直接であっても、backlogなどのテキストのみで確認した場合が挙げられます。
このような場合、実際に機能を利用シーンが想像しづらく、考慮漏れの原因になります。

対策としては、いち早くラフを作り、依頼者に直接確認するのが有効です。早期にリリース時の運用や懸念点を確認することで、手戻りを抑えて設計の質を上げることができます。

初回のレビューは認識合わせの場と考え、自分の考えた設計で運用が回るか、色々なシーンを想定して検討してもらいましょう。認識齟齬や、漏れていた要件があるかもしれません。

そのためには、「このデザインでいかがですか?」とざっくり聞くよりも、「これで運用が回りますか?」「迷わず使えますか?」「印象は良いですか?」といった具体的な観点を聞いた方が、意見が出やすそうです。

5.意図せず仮のデザインを開発チームにわたす

開発工程に入ってからズレに気づく

多数のUI設計を同時に進めていると、終わったはずの最終調整が、実はまだだった……ということがあります。

もう開発工程に入っているのに、余白のズレや、後で再検討しようと思って忘れていた文言を見つけたり。
このような状態は、開発者を混乱させ、クオリティを下げる原因になるため、撲滅したい問題です。

ー 注意すべき場面は?

中途半端なデータが発生しやすいシーンは、私の場合色々な設計パターンを試した時ときか、ミーティング中に手を加えたときです。

まず、設計パターンの試行錯誤中に、既存のUIコンポーネントで対応できず追加や改変することで、中途半端なデータが生まれることがあります。
実験中はスピード重視で作るので、採用する案が決まった後で、データを整理する時間を取るようにしましょう。

ミーティング中に既存のルールと異なる変更を加えた場合は、後でデータを最終チェックするように、同時にTODOメモを入れておくことが重要です。後でメモを入れようと思っても、レビュー点数が多いと忘れるので、その場で入れるようにしましょう。

開発チームにも協力を仰ぎ、
・万が一TODOコメントが開発時まで残っていたら連絡をもらう
・TODOコメントがなくても変なデータがあったら連絡をもらう
などの方法で対策しましょう。

自分のアンチパターンを認識し、対策しよう

以上、私が最近やりがちなUI設計のアンチパターンを振り返りました。
2023年は、この記事を都度振り返り、よりよいUI設計ができるようになりたいと思います。

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