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再読で本筋以外のところに大きな学びがある,これだから本は捨てられない

『努力不要論』を読んで

浪人時代にこの本に初めて出会いました。

どう考えてもこの時期に読むのは気が触れているとしか思えないタイトルですが,私はこの本に出会えたのがその時期だったのが最良であったと思っています。

せっかくですのでこのnoteの本題に入る前に本書の内容を説明しておこうと思います。


本書の本筋

この書籍にはタイトル通り で努力を努力と思って行っているのは間違いである,なんなら害悪であると述べています。


以前書いたtoeicの勉強について

以前私はtoeicは英語の勉強のきっかけにはいいかもしれないが,本質的に私が目指し,必要としているような英語のコミュニケーションの上達には非効率であると感じた旨をnoteに書きました。

これに関して本書でも取り上げられていて,

TOEICもハイスコア狙いゲームの一種です。速く読む能力や大意を掴む能力は高くなりますが,うまい切り返しや相手を説得するという能力については伸ばすことができません。(『努力不要論』中野信子 より)

と書かれています。

本質的に自分が何を求め必要としているのかをきちんと把握するのが不可欠であることを示しています。

また努力するのが当たり前という発想に囚われて苦しい生活を我慢して送るのは当たり前と考えるのはやめよう,目の前のことを豊かに感じて生活してほしい,というのが筆者の最後のまとめ(後書き)になっています。

これが本書で伝えたかった内容でしょう。

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さて,本筋の内容としては以上ですが,久々に本を読んで,以前は気にならなかったところに気づき,再び吸収できるのが読書のいいところ。

今回はそんな部分に注目して紹介します。

「遊びは脳の栄養」という小見出しの章に書かれていることですが,遊びは本来(本書では江戸時代を例として取り上げています)高尚なものであり,除外されるべきではないと書いています。

努力を生きていくために必要なものとするならば,遊びは生活に必要な部分ではない,ということになりますが,そちらにリソースを割けるのは豊かであるが故ということです。

AIには遊べない

AIが人間の仕事を取って代わるという話はよく聞くところですが,本書にも書かれてるようにAIには遊びはありません。

就活や進路問題が現実味を帯びてきている私としては,何がAIにはできないかと考えることが最近は多いです。

そのヒントがここにありました。

AIには遊べない。

なんてことない,と思うかもしれませんが,このあたりはけっこういいヒントになる気がしています。

機械化が進み,記憶媒体様の人材は必要ないですし,発想力といっても過去にできているものの組み合わせ,例えば薬学の分野でいけば,機械にタンパクやこれまでに開発されている薬,最近の知見を読み込ませていけば,構造の最適化は人間が手作業で総当たりしていくよりも遥かに効率がいいでしょう。

他の分野でもそうでしょうが最適解を求める系は機械の方が速く出せるようになるはずです(というかもうなっていると思っています。よく知らないけど)

ではクリエイティブな部分は,それを生み出すには何が必要か,と考えるとなかなか難しいなとおもっていました。

そこでのヒントが「遊び」ではないかと気づきました。


どんな「遊び」がきっかけを産むかわかりませんが,だからこそ色々なことに努力をせずに本気でやってみる時間を作るのが意外とAIにとって変わられないヒントになるのかもしれません。

興味や今までなら時間の無駄かもと思っていたところにも時間を割けるだけの余裕と,それができない理由になっている無駄な努力を潰す。

ちょっと意識していきたいな,と思ったひとときでした。


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今回紹介した書籍


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