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自然農の理に沿ったかたちで五穀を栽培する、週末穀物農家になります

できるだけ自然農の理に沿ったかたちで五穀を栽培し、五穀米として販売する穀物農家になろう。

五年後を目処に、田んぼ二反を使用して五穀を栽培し商品化する、その過程を週一くらいでノートに綴っていこう。

なぜ、穀物か?

この5年間でいろいろ試したが自分には穀物が向いている。自分は週末自然農法実践家であるため時間的制約が大きい。

野菜はやっぱり日に日に手と目をかけてやらないと、なかなか上手いこと収穫まで漕ぎ着けることができない。特に夏野菜はちょっと油断するとあっさり草に埋もれる。

毎日、季節と月と天候を勘案して数十種類の野菜をそれぞれの適期に適切な作業をする。これは週末祝祭日有給だけでは無理だし、たぶん時間があっても性格的に無理だ。

養鶏に至っては、ちょっと忙しいので平日五日間様子を見にいけない、とか絶対にありえない。二泊三日でちょっと遠くに家族旅行どころか、一泊二日で近場のキャンプにもいけない。

毎日の餌やりと卵の回収は絶対に欠かせない、これは絶対だ。雨が降ろうが雪が降ろうが槍が降ろうが絶対だ。平日勤めながら片手間でできることではないし、勤めてなくてもたぶん性格的に無理だ。

穀物は収穫・調整が大変だが、種を撒けばまぁ育つ。毎日なんらかの手をかけてやらないといけない、と言うことはない。基本は春と秋の数週間ちょっと気合いを入れて作業をすれば何とかなる。天候と休みが合わなくて作業が予定通りいかなくて、一週間遅れで作業をしても何とかなる。

自然農は大好きだし田舎暮らしは最高だ、農的暮らしをずっと続けていきたい。しかしそれをずっと毎日絶対に欠かさずやらなければならない、となるとちょっと厳しい。

ネット販売

基本は地産地消、どこかへ運べばそれだけエネルギーを浪費する。ただ、残念ながら自然栽培の五穀米に価値を見いだす人が周囲にたくさんいるとは限らない。現状ではネット販売に頼らざる得ない。

ネット販売のネックは金融と物流だ。金融はここ2・3年でグッと改善されてきた。以前であれば支払いには多くの場合銀行か郵便局へ行き、たとえ少額であれ百円からの手数料をとられた。しかし、最近はなんとかペイが一般に普及し手数料なしで支払いをすることができる。

問題は物流だ。高速道路無料化で多少割安になることはあるかもしれないが、送料が無料にちかい気にならないレベルになるにはまだ少し時間がかかりそうだ。これは車の自動運転が全国的に普及するなど結構なイノベーションが起こらない限りは送料が劇的に変わるということはないだろう。

つまり、ネット販売する以上は小さくてそれなりの価格の商品を取り扱う必要がある。米・野菜・果物・タケノコ・きのこ・卵いづれも60サイズ以上の箱になる。田舎から都市部へ送ろうと思うと、だいたい1000円からの送料が必要だ。その点五穀米は250~300gの少量パックで販売されていて、送料は200円くらいだ。しかも価格帯は1000円前後、他の商品と比べてコスパは圧倒的。

栽培面積

自然農では基本的に機械は使わない。使ってもいいが、機械を使うということは手作業では管理しきれない面積で栽培をするということで、手作業で管理できる面積からの収穫物の販売では生計が成り立たないということだ。

収入を増やすために面積を増やす。手作業では間に合わなくなり借金をして機械を購入する。なんかちょっと解決法方のベクトルが違うような、ローンを返済しながらも収入は増えるという好循環を生んだとしても、結局は資本勝負になってしまう。

手作業で管理できる面積は、兼業では二反が限界だ。しかし、その二反の田んぼで夏に米を作り冬に麦を作れば、自然農でも反収500kgは可能だ。これはあくまでタヌキ算だが五穀米二反で400万という夢を描くことができる。繰返しになるが、これはあくまでタヌキ算の有段者である私が導きだした数字だ。しかし、この夢の数字は他の商品では描けない。

五穀

五穀豊穣という言葉があるように、古事記によると五穀とは米・麦・粟・大豆・小豆をさし、これらの穀物が豊作になることで国が栄え強くなる。そして、ガンガン鉄を掘って、水銀掘って、青石掘って邪馬台国みたいな…。

一粒万倍という言葉があるように、お米は一粒が四千粒くらいになる。人類が一万年もの長きにわたり手放さなかったわけだ。万馬券や万舟券なんか一度も当たったことはないが、お米は毎年40万米券だ。

よくわからんが、穀物を栽培することに幸せを感じる。人類は稲作を始めてから支配体制が始まり、稲作の奴隷となり自由な狩猟採集引き離され、支配者のために労働するようななった。という話もある、たぶんそうだろう。

だけれども、やっぱり米作りは楽しい。土と水と太陽で毎年間違いなく自分と家族の生命を維持できるだけ収穫することができる。この大安心のうちに、自然との共同作業に心が満たされる。

さーて、地球に感謝して五穀を栽培しよう。

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