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小学校での朝読み絵本


今朝、地域の小学校の活動で、朝読みに行ってきた。

「読み聞かせ」という言葉に抵抗があって
「朝読み」と言っている。
「読み聞かせ」に
勝手に「聞かせてやるぜ!」ってニュアンスを感じるのと
読むのがうまくないので、「聞かせる」ほどの
レベルじゃないから、というのもある。

朝読み、もうかれこれ7、8年は続けているかな。
今自分で書いてて、長い!と驚いたが
多い月でも、2回くらいしか行っていないから
回数としては、そんなにやっていない。
でも、うまく読めなくても
おもしろい本なら、紹介できるかもしれない!
ひょっとしたら、誰かの何かのきっかけになるかもしれない!
と思って、続けている。

まぁ、単純に絵本が好きだから、が一番の理由だけれど。


今日は2年生のクラスに。
絵本は『ももの里』。
作者は毛利まさみちさん。

僕の大好きな絵本で、これまでにも何度も
朝読みで読んできた。
昔語りの文体で「〜じゃったと。」
「〜だったんだそうな。」とかで
読むのがむづかしいのだけれど、この本を選んじゃう。

だって『ももの里』、すごいんだもの。

…あ、この後の文章、どうしても若干のネタバレがあります。
なるべく、わからないように書きますが。



切り絵による絵が美しい。
ものがたりがおもしろい。
そしてそして
ものがたりの作りが、すごいのです。
ラストが!もう!もう!

今日のこども達の反応は
読み始め…ざわざわ
中盤…お話の展開に夢中になって真剣
後半…どうなるの、ドキドキ!
終わり…えーーっ!これって◯◯◯◯◯だよね!
ってなります。
あることに気がついて、みんなの目がキラキラ。
かわいいなぁ。


『ももの里』のものがたりは
僕がエピソードゼロと呼んでる作りなっています。
あるお話(が始まる)の前のものがたり。
前日譚。プロローグ。
日本語文化で育った方には
知らない人はいないかも?と言ってもいいくらい
とてもとても有名なお話のエピソードゼロ。

初めて『ももの里』を読んだ時は
その見事さ、おもしろさに感動しました。
こうやってものがたりを作ってもいいんだ〜!という
驚きと発見と、自由さと。

こういう作り方があるのなら
もう自由自在に、すでにあるものの
前の話、後の話、周辺の話
もう、前後左右、いろいろなものが作れるじゃないか!
と衝撃を受けました。

ほんとに、この一冊で
僕の世界が何倍にも広がった。
そんな素敵な絵本です。


朝読みを続けていくことで、
誰かの、そういう一冊と出会うきかっけとなるかもしれない。
そう思ってワクワクしながら
毎回、本を選んでいます。

読むのは、何年経ってもへたっぴだけれどね。



ぜひ、読んでほしい絵本だけど
どうやら絶版みたい。
復刊ドットコムにリクエストしてみようかな。

今日、読み聞かせが終わったあと
女の子が、その絵本、どこにあるの?って
ワクワクして聞いてくれた。
ごめんね、絶版だったよ。
ぜっぱんって、わかる。
でも、図書室や、図書館にはあるかもしれないよ。
これからも、また読みたい!っていう素敵な本に
出会えるといいね。
今日は、おじさんの下手な読みを
じっくりと聞いてくれて、ありがとう。


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