職場におけるコロナの影響はじわじわと出てきています。
派遣切りに内定取消。
少しずつ明るみになってきています。
そんななか、今回改めて感じたのは非正規(ここでいう「非正規」とは働き先の職場からの直雇用のことになります)と派遣の違いです。
派遣社員も非正規の一種ととらえて間違いはないと思いますが、同じところ、違うところが意外とわからないという方がいるようです。
私は両方経験しているのでその違いを書いてみようと思います。
ただし、直雇用の場合は、母体となる会社によりかなり変わると思いますので参考程度にとどめていただければと思います。
転職のときにも参考になると思いますので違いを可視化してどの働き方が自分にあっているかを考察していただければと思います。

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非正規と派遣の大きな違いは福利厚生

私がいままでに所属したことのある職場での非正規と派遣との違いをまとめてみました(正社員は比較しやすいため一緒に挙げています)。
職場により待遇も異なりますので参考程度にとどめてください。

派遣と非正規で大きく違うところをあげるとすれば、福利厚生の部分だと思います。上記の表でいえば、一番下の通信講座補助以外の部分です。

非正規であっても直雇用であれば、採用元は正社員と全く同じ組織となるため、比較的有休も取りやすく、一週間の連続休暇なども正社員と全く同じように取得する権利を得ることができます。また、職場にもよりますが、半休の制度があったり、介護・育児休暇を取得することも可能です(時短制度は正社員のように取得できないところのほうが多いかもしれません)。
変わったところでいえば、自己研鑽のための休暇やボランティア休暇を非正規でも取得することができる職場もあります。
社員食堂のある職場は昼食代の補助が出ることもあります。
退職金についても正社員に比べれば額が小さいものの、非正規に支給される職場もあります。
健康診断については、非正規は雇用元が正社員と同一の職場であるため正社員と同じ場所で受けます。派遣社員は派遣元の会社の指示のもと、指定した医療機関で健康診断を受けます。
交通費に関しては非正規は満額支給、派遣社員は自己負担ということが多いようです。
労働組合は職場にもよりますが、非正規は任意加入というところが多いようです。

非正規と派遣社員で違いを感じないのは仕事内容

一方、非正規と派遣社員であまり違いを感じないのは仕事内容と、自己研鑽をするための補助の部分だと思います。
「同一労働、同一賃金」とうたってはいますが、これは裏を返せば、同一労働にさえしなければ同一賃金にする必要はないという大きな抜け道があります。
そのため、非正規や派遣社員はそれほど責任を伴わない作業的な内容をする人が比較的多くなります。
能力の有無を判断することが難しいので、一律の時給となりがちです。
自己研鑽をするための学びに関しては完全に非正規と派遣社員で同一という感じではありません。非正規に関しては一部正社員と同じ講座を受けることもできます。

非正規の中でも有期雇用と無期雇用で待遇が分かれることもある

実は、非正規雇用に関しても全くの一律とはいいきれない部分もあります。
なかには、非正規雇用の中で有期雇用(1年更新など)と無期雇用を非正規社員が選択することができる職場もあり、待遇も分かれていきます。

例えば、自己研鑽のための学びをするにあたり、受講できる講座の数が増えることがあります。

また、無期雇用を選択し、かつ能力があると高評価を受けた人に関しては、正社員とは別ルートではありますが正社員と同じように昇給・昇格のチャンスを得ることができます。
業務内容も、作業的なものばかりではなく、もう少し責任ある仕事が回ってくることも想定されます。

非正規も、派遣社員も認められればさまざまなステップを経て正社員になれることもある

非正規、派遣社員は作業的な業務に追われることが多いのでなかなか評価を得ることが難しいのですが、なかには、そういう中でもスキルを活かして突出した才能を発揮する人もいます。

その才能が認められた場合、さまざまなステップを経て正社員へジャンプアップできるチャンスもあります。
ごく少数ではありますが、私の周りにも非正規から正社員にジャンプアップされた方がいました。

おわりに

非正規と派遣社員。
似ているようで待遇はそこまで同一というわけではありません。
非正規や派遣社員からごく少数ではありますが正社員へ移行された方も中にはいますが、なかなかの狭き門です。
たいていの場合は、能力を持っているにもかかわらず、その能力を発揮する場もなく、長年ずるずるととどまっている、というパターンです。

そして、長年非正規や派遣で頑張ってきた人たちが、今般のコロナで契約を打ち切られる、もしくは契約満了となって職場を去るというケースが少しずつ増えてきました。これからも加速度的に増えてくるのではないかと危惧しております。

私自身も本業は非正規の身でありますので、「明日は我が身」という感じで、実は戦々恐々としています。
ただ、いつまでも恐れていても仕方がないので、今はただ、万が一契約が打ち切られてしまった場合であっても、次のステップにスムーズに移行できるような準備だけは整えておこうと心に決めているところです。

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