見出し画像

【しまね女子ブログ】 平野 宗香vol.6

タイトルの言葉は、香川県を地元・本拠点とし、東京と滋賀にも拠点を持つパラレルワーカーの友人(-ito-店主・髙橋渚さん)の言葉です。島根へUターンする際に抱いていたあの頃の私の悩みを払拭してくれました。「自分自身が、できないと思えば、不安につながり、できると思えば、可能性につながる」と気付かせてくれて、勇気をくれたのです。

どんな形であれ、移住は多少なりとも勇気のいることだと思っています。
実際、のんびりのほほんと生きていきたい願望がある傍ら、先祖代々細く長く受け継いできた家業を持つ一人娘として正直いろいろな葛藤がある中、「環境を変える選択肢」=「Uターン」を選びました。

こうしてココで最終回までブログを書かせていただけていることは、家業という土台があり、そこから広がる人の縁のお陰だなぁとしみじみと思いながら今、画面という窓を通して目の前のあなたと向き合っています。
有り難いとしか言いようがありません。

だからこそ、このブログ全6記事では、オムニバス形式で、多くの次の人へとつないでくれる人たちを紹介したかったんです!!!
(紹介しきれない人たちがいらっしゃる点は悩ましいのですが、それはまたどこかでご縁が繋いでくれると信じています。)

ということで、今回は「土台」をキーワードに「未来へ向けて動いている人たち」(一部)をご紹介します!
窓から景色を眺めるように見ていってください^^

01景色


◆ 指方山 光西寺
いきなりですが、みなさん!地元のお寺ってどんなイメージがありますか?

02光西寺

神社仏閣が観光地としても親しまれている京都生活のお陰か、Uターン後、地元の神社やお寺に目を向けるようになりました。特に神社は神話の国・島根ということもあり、行きやすい感覚でした。しかし地元のお寺はというと、檀家でなかったり、用事がなかったり…といった具合で足を踏み入れてよい場所なのかどうか…謎の領域。
高校時代までお寺=「お墓参りに行く場所」の感覚しかありませんでした(お寺の皆さますみません…)。
そんなことを思っていたら、実家がお寺の友人ができたり、仕事関係でお寺開催のライブイベントと出会ったり、YouTube配信される住職さんがいらしたりと、お寺のチラホラ面白い情報を目にするようになっていました。その矢先に、突如とInstagramのメッセージがあり、当店にご来店くださった指方山光西寺の住職「緇川 浄(くろかわ きよし)さん」との縁で地元のお寺認識の領域転回が巻き起こったのです。

03くろかわさん

緇川さんは「地元の皆さんにとって、お寺を居心地の良い場所に、そして人と人とのつながりの場、拠り所の場にしたい」という熱い思いを持って活動されています。もちろんベースがお寺なので仏教という面も紹介してくださいますし、その土地の歴史とも出会えます。
昔お寺は寺子屋などといった名目もあり、人が集まる場所でした。そのベースに着眼点を当てつつ、緇川さんなりの「今」を表現し、これから「未来のカタチ」を作るため、お寺の一角にオシャレで居心地の良い憩いのスペース「よつかど」を作られ、イベントやワークショップ、マルシェなどを展開されています。
2021年12月開催の第3回光西寺報恩マルシェの来場者の中に、地元の県立大学生カップルを発見!地方のお寺がデートスポットになっているって凄いことなんですよ!? 少なくとも私は凄い!と思ってしまいました!!!(実は密かに!?出店させていただいており、その場に居合わせていたという…笑)

04マルシェ風景?

緇川さんの未来への挑戦の続きは、コチラコチラも)から^^

--------------------------------
☆指方山光西寺(しほうざんこうさいじ)
島根県浜田市原町79  駐車場有
  ※平野屋から徒歩10分(車で3分)

・年1回(毎年12月第一日曜日)の光西寺報恩マルシェ
・毎月偶数週の金曜日 お寺ヨガ
・時たま、ワークショップ
---------------------------------

◆ つながるマルシェ
「石見のいいものを、暮らしのそばに。」をキャチコピーとし、地元を盛り上げたいと有志数人で立ち上がった「つながるマルシェ」が島根県西部・浜田市三隅町にあります。
島根県西部=石見(いわみ)地方の土地、そしてそこで育ち、作られた商品たる土台をひとつの場に集約し、人とモノ、人とヒトとをつなぎ、コミュニティの広がるキッカケとなっています。

05マルシェ風景

「日常に無くてもいいけど、非日常として有ったらいいもの」の一つに、マルシェがあると個人的に思っています。ちょっとした祭り感覚の楽しさもあり、地域活性や気分転換にもってこい!
参加者、出店者、主催者どの立場からもそれぞれの面白さがあると思いますが、その中でも主催者さんたちの熱意は尊敬しかないなと心底思います。
本業の合間に企画運営をされ、ゼロからどうしたら良くなるのかと考え行動されています。受け身でもなく、指示待ちでもなく、自身から動くその時間や労力の大変さの上に、マルシェの楽しさがあるって、当たり前に捉えられるかもしれないけれど、当たり前ではない大切なものがあるのだと思っています。
そして、マルシェを作るのは主催者や出店者側だけではなく、参加者さんたちもそのメンバーだと思っています。コミュニケーションを取りつつ笑顔でワイワイ参加することで、楽しいが伝染し、今後継続する一つの土台、地方の未来のカタチ創りになるのではと感じています(茶道にも通じるところがあるから共感してます)。

つながるマルシェの実行委員「齋藤 準一(さいとう じゅんいち)さん」から今後の展望を聞いてきました!

06斎藤さん

「今の形を無理のない範囲で続けていって、つながるマルシェ、略して「つなマル」をより多くの人に知ってもらい、足を運んでもらい、地域の商品サービスの魅力をどんどん広げていきたい。そして、いろんな事業者さんやチャレンジしたいと思っている人にどんどんこのマルシェに関わってもらえるように、少しずつ規模感も大きくしていきたい!」

と、キラキラ瞳を輝かせる齋藤さんの熱い想いは文字だけでは伝えきれないので、今後のつなマルでお会いしてほしいです!
(タイミングが合わず、出店が未だできていないので、リベンジ機会を密かに狙っています☆w☆ 皆さん、お会いした時はよろしくお願いします。)

石見地方では、つなマルの他にもマルシェやそれに付随するプチイベントなどもあちらこちらで時たま開催されていますので、チラシ、市報、SNSなどでチェックして足を運んでみてはいかがでしょうか。地方の楽しみ方のひとつだと思います^^

07つなマルメンバー

つながるマルシェの今後の活動の続きは、コチラ(コチラも)から^^

---------------------------------
☆ つながるマルシェの主な会場:三隅中央公園
 島根県浜田市三隅町古市場589  駐車場有
   ※平野屋から車で25分
---------------------------------

◆ まるばらまちラボラトリー
京都・会社員時代、起業される方を「凄い人」だなぁとまるで遠い人たちのように思っていたら、Uターン後、起業や複業(複数の仕事)をされている方が身近にたくさんいらっしゃる現実と出会い、驚きの連続でした。
ふと見渡してみると、地元には大企業はあまりなく、個人商店の方が多い…といいますか目立つ!? かゆい所に手が届く孫の手のような要素があるからかもしれません。そう思うと、生活できる程度で良ければ、「してみたい仕事」が作り出しやすいのかなと感じています(努力は必須だと思いますし、お金持ちになりたい人は職種を選ぶか、都会に出るかの選択肢の方がいいかもしれませんが;)
それはさておき、
その中で起業された一人「岡山 令子(おかやま れいこ)さん」をご紹介します。

08岡山さん

IUターンではない生粋の地元っ子である岡山さんは2020年に生まれ育った島根県浜田市丸原に「まるばらまちラボラトリー」略して「まちラボ」を開業されました。
地元の食材を使ったお惣菜やお弁当といった「食」を軸に商品提供をされていますが、「(起業してなくても、自分のことを凄い人と思っていない・気付いていなくても)地元に住む人って凄い人ばかり!みんな当たり前に思い行動しているけど、十分スキル高いから、自信を持って発信したい」「自分の足元にある幸せに気付いてもらうような活動をしていきたい」という想いで活動されています。
例えば、シェアスペースを利用し、味噌つくりをして普段食べているモノの凄さに気付いてもらったり、田植えを一緒にやって主食の米について考えてもらったり…様々な楽しいイベントや語らいの場が開催されています。

09-1イベント風景

09-2イベント風景

岡山さんと最初にお会いしたのはハロウィンの時期で、お店を訪れたら鬼滅の刃・炭治郎の仮想姿がバリバリ似合う!という出会いを果たしました。まちラボでは「自分がやりたいコトを体現したり、好きなコトを好きと語れる場作りをやっていくこともしたくて」と語る岡山さん自らが楽しむ場にしているからこそ、魅力が増してく未来のカタチなのかもしれません。

そして岡山さんとの出会いで、「凄い人」って一つのレッテルだと再認識しました。
人にはそれぞれ、モノの考え方の物差しがあるため、正解も完璧もありませんよね。人と繋がりやすいコミュニティをもつ地方で住むためには、レッテルの見直し、自分と相手の物差しの距離感を自分の過ごしやすい幅にする作業が、地方で生活する上でのコツのように思いました。

10まちラボ 外観

岡山さんの未来への歩みはコチラ(コチラも)から^^

--------------------------------------
☆ まるばらまちラボラトリー
島根県浜田市旭町丸原1239  駐車場有
  ※平野屋から車で30分
---------------------------------

◆ 時津風(ときつかぜ)
島根県は美肌県といわれる由縁の一つに温泉地であることが挙げられます。
その中でも日本全国の温泉好きからも人気な島根県大田市温泉津(ゆのつ)は、世界遺産にも登録された景観を持つ温泉の地。そこを土台とし、今現在、未来のカタチがクラウドファンディングを経て、作られています。
ギャラリー&物販の「時」、カフェ&スナックバーの「津」、サウナの「風」からなる、「時津風」という宿泊施設とも連携している副業施設。合同会社 里山インストールが手掛けています。そこに所属する「布施 千暁(ふせ ちあき)さん」を大トリとしてご紹介。

11布施さん

しまねUIターン情報誌BeanS vol.65のインタビュー記事でも掲載されています

彼女は島根県西部を拠点に地元企業や観光アピール等のモデルをされたり、アロマセラピストとして出張施術や学校で講座を持ったりと精力的に活躍されています。
彼女はこれまで日本の複数の地を経て、自分らしくいられる場所=地元・島根を拠点として選びました。地元=田舎で生活する上で、都会と同じものを求めること、期待することをやめ、どちらも否定することなく、どんな楽しみも感じられるようにありたいと話してくれました。

確かに「差」は言ってみれば「個性」ですから、いい意味で「気にしない」方が自身の生きやすい世界感に通じるなぁと共感しますね。
島根の自然豊かな環境を土台にどのように楽しむかは、人それぞれの考えや行動がカギとなるということ。布施さんは自然の中で楽しめるアウトドアやサウナと出会い、その魅力を一緒に楽しめる仲間と出会い、そして今後一緒に楽しみたい人たちが増えて集い、活動できる場を作っています。

12布施さん作業

布施さんは続けます。「どんな立派なお店や施設ができたとしても、最後は人の魅力こそが人を惹きつけて離さない理由だと思います。この地に住む一人ひとりが、人に伝えたくなるような町の魅力に気がつき、誇りを持つことができれば、自然と魅力ある人がたくさんいる町=良い町になっていくんじゃないかなと」

観光地と言われる場所は、ほとんど人の手によって作り出されています。人の魅力が人から始まり、次の人へ時代と共に伝わってきたからこそ、その地に定着した魅力=「観光地」となっているのだと思います。それが土台となり、今、未来へとカタチができていくのだなと感じてなりません。
ひとつ例をとると、本ブログのバナーの場所、唐音水仙公園(からおとすいせんこうえん/島根県益田市)。地元の方々が200万球を超える水仙を植えて育て、人の心を掴んだ結果のように…

個人的にお気に入りのコインランドリーとシェアリングキッチンのあるゲストハウスWATOWA(大田市温泉津)と連携の複合施設「時津風」のオープン、楽しみです。今後の活動はコチラから^^

13作業現場

---------------------------------
☆ 時津風
島根県大田市温泉津町温泉津23
※平野屋から車で50分
---------------------------------

◆ エピローグ
地方の未来のカタチへと続く「土台」をキーワードに上記4名を紹介しましたが、実は「コミュニティスペース」を作るという共通点もあり、それが地方の可能性に繋がるのではないかなぁと、執筆しながら感じたことです。

知らない世界、馴染みの薄いジャンルの世界は、キッカケがないと出会えません。楽しそうなことをしているなと感じないと心は動きません。「自らが動かないと始まりません」。

このブログをココまで読んでくださり、島根県にご興味を持ってくださった(私に興味を持ってくださっても…笑)そこのあなた様!百聞は一見にしかず!です。
ご自分の目で見て、感じて、考え、自分の「居場所」を眺めてみてください。
居場所は一つでも、複数でも構わないと思っています。そのうちの一つの場として、同じ土地を共有できたら幸いです。共に同じ時を楽しく歩んでいきましょう!

最後に「人生いかに人と出会うかだよ、人と出会うと〇〇〇が豊かになるのだから」
京都の茶道専門学校時代に出会った老師の、今もなお心に残る言葉で締めくくらせていただきます。ありがとうございました。

追伸
IUターンなど移住を考えていらっしゃる方は、ふるさと島根定住財団まで^^
「地域おこし協力隊」という面白い制度もありますよ。
では、またどこかで^^ご縁のままに!

14景色


* … * … * … * Profile * …* … * … * … * …* … * … * … * … * …

平野さん(柄杓縮小)

【ペンネーム】平野 宗香(ひらの そうこう)
【移住市町村】浜田市
【UターンorIターン】Uターン
【移住前の居住地】京都府
【年代】30代
【お仕事】お茶・茶道具(有)平野屋(江戸寛政年間創業)
     茶に関する商品開発、茶調合、茶・茶道具販売、体験イベント
     出張講座、茶道教室、出店等
【好きなこと】何か(和菓子、料理、もの)を作ること
       美味しいものを食べること、「楽しい」を探すこと
【Love shimaneとしてひと言】
広い空と海を見渡しながら夕日を長く楽しめる贅沢。大人になってより一層楽しめる場所、島根。海と山の両方の素敵な素材も最高だけど、それを活かしている島根の人・場所とこれからもっと出会っていきたい!

HP 平野屋 / はじめての方 (hiranoya-tea.com)
Instagram お茶の平野屋(@hiranoya_tea_official) • Instagram写真と動画
Facebook お茶・茶道具 (有)平野屋 - ホーム | Facebook

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?