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赤ちゃんから学ぶフェイルファスト(Fail Fast)はコミュニケーション力を高める

こんにちは、しまきです。
今回は Think Fast, Talk Smart のポッドキャストを取り上げ、コミュニケーションの秘訣を学びたいと思います。英語のポッドキャストですが、全文が掲載されていますので活用してください。

スタンフォード大学のクリスチャン・ウィーラー(Christian Wheeler)教授は次のように言っています。

“When we’re confronted with personal failure, it feels bad to us. And we work hard to try to avoid that failure, and that can often be counterproductive. But failing is something that’s on the pathway to success.”

「個人的な失敗に直面すると、私たちは嫌な気分になる。そして私たちはその失敗を避けようと懸命に努力するが、それはしばしば逆効果になることがある。でも、失敗することは成功への道なのです。」

Managing in the Moment: How to Get Comfortable with Being Uncomfortable | Stanford Graduate School of Business

会議や講演の資料を事前に用意し、話す内容を入念に準備してから本番に臨んでも、思い通りに事が運ぶことはほとんどありません。始まる前から緊張し、途中でつまずくとさらに緊張し、頭が真っ白になり、質問にはうまく答えられず、恥ずかしい思いをすることもあります。私自身も何度も経験があります。このような悪循環はよく知られた現象で、どうしたらいいのか悩んでいる人もいるのではないでしょうか?

フェイルファスト(Fail Fast)というスローガンを掲げ、失敗を受け入れる文化が IT業界を中心に浸透しつつあります。しかし、そのような組織においても、個人的な失敗に対して強いストレスや罪悪感を感じ、いつまでも引きずってしまう人もいると思います。

子育てをしたことがある人なら、生まれたばかりの赤ちゃんが歩くことさえできないことを知っているでしょう。そして、歩けるようになるまでに、何度も何度も何度も何度も挑戦し続けることも知っているはずです。赤ちゃんが歩けないことを失敗だとは誰も思いません。ハイハイをし、つかまり立ちをし、歩けるようになるまでの道のりは簡単ではありません。そして、歩けるようになったら「成功」ではなく、もっと遠くまで歩けるように筋肉を鍛えたり、もっと速く走れるように心肺機能を向上させたりと、その先にも「成長」の可能性は続いていくのです。

失敗という出来事に対して、知らず知らずのうちに否定的な感情を抱いたり、不必要なストレスを感じたり、他人を批判したりするような行動は、世の中によくあることです。その反動として、私たちは失敗を避けようと必死になります。成功の反対は失敗であり、失敗を避けることができれば成功する、という物の見方です。しかし、赤ちゃんの例が示すように、失敗は学びの過程で起こる現象にすぎません。そのような現象に否定的な感情を抱いてしまうと、人生において非常に苦労することになります。なぜなら、人生とは成長であり、失敗の連続だからです。

失敗とは、その時点での自分の実力を反映した結果に過ぎません。失敗している自分を直視することを辛いと感じる気持ちは理解しますが、その二つを分けて考えることができれば、きっとうまくいくはずです。失敗している自分を直視する力は、内省力と言えます。一方で、それに伴う辛さなどの感情を認識する力が、感情認知力です。

感情認知力が弱いと、緊張で高鳴る心臓の鼓動にさらに感情的な反応をしてしまったり、頭が真っ白になったりなど、簡単には対処できない状況に自分を追い込むことになります。このような失敗は、コミュニケーションに限らず、自分の実力を発揮したい場面では、大きな足かせになります。

また、内省力が弱いために失敗を避け続けている間は、失敗の不安やリスクから逃れることはできません。失敗を克服することでしか、リスクを避けることはできないのです。あなたは今、歩くことに不安はないと思います。それは、あなたが失敗を楽しみ、何度も挑戦し、乗り越えてきたからです。失敗を楽しんでいた頃の自分を思い出してみませんか?


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