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店主、日商50万に涙する

 7月のとある金曜日、水道橋店の日商が50万円をこえました。来店数は100名をこえていました。30坪弱の居酒屋の数字としては、なかなかであると自負しています。

 お客様で溢れかえるホールを、洗い場から眺めていました。(途切れない洗い物に囲まれながら。)嬉しかった、本当に嬉しかったんです。涙がでそうでした。

 水道橋店は本当にいろいろなことがありました。コロナ禍でのオープンだったこともあり、言葉にできないような思いも多々あったのです。そして多くのスタッフを失い、私とアルバイトスタッフのみで再建することになった店舗、それが「鮪のシマハラ水道橋店」です。

 「商売に王道なし。」店舗再建にウルトラシーはありません。当たり前のことを当たり前にやる。毎日コツコツと積み重ねました。そしていま、満席で活気に満ち溢れた店舗があります。

 「今日はすごいね。すごいね。」スタッフと喜びをかみしめながらサーブを続けます。その時、ふとこう思いました。この光景を辞めていった仲間たちにも見せたかったな。いや見てもらいたかったな。素直にそう思いました。

 誤解にしないでください。辞めていった人間に、会社を去ったことを後悔させたいとか、繁盛の結果をひけらかしたいとか、そういう思いではありません。純粋にこの結果を報告したかったのです。「鮪のシマハラ」は、まだまだ道半ばだけれども元気でやってますよ。そう伝えたかったのです。
 
 飲食店は、それはもう多くの人間の想いで成り立っています。辞めていった人間であっても、在籍しているその時には「この店をもっとよくしたい。繁盛させたい。満席にしたい。」そう思って働いてくれていたはずです。私はそう信じています。

 そんなすべての人間の想いが積み重なって今があるのです。そうであればこそ、この結果を報告したかったのです。満席の光景を一緒に見たかったのです。事情があり進む道は違ったけれども、元気でやってますか?飲食って素晴らしいよな。そう伝えたかったのです。

 飲食は素晴らしい。マグロには力がある。「鮪のシマハラ」はこれからも多くの人間の想いを積み重ねていきます。在職者も離職者もその結果を称えられる。そんな飲食店を、仲間を、私は目指して今日も進みます。

 


 

 

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