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邦楽を洋楽にしてみた!The ALFEEを英語で歌う”振動α”

またまたアルフィーの歌詞を歌える英語にしてみたのですが、今回の曲は前回の Joker -眠らない街- と比べると格段に難しかったです。
主な理由は
リズムとピッチが早い
歌詞の背景が明瞭でない
主語が何だかわかりにくい
世界観が作者のものと一致しているかがわかりずらい
タイトルから内容が想像しにくい

3日3晩悩んで、書き直して、また直して、を繰り返したのでどうしてこのように訳したかの簡単な解説と単語の使い方を説明しながら進めます。

*今回もまた”歌える”ことを前提にメロディーに乗るような英訳をしていますので、直訳・意訳にはなっていません。

英語を勉強している・興味を持っている人は曲を聴く前に訳詞を音読してみてください。頭の中にどのような世界観が、ストーリーが広がるか自分で描きながら読み進めると言葉のチョイスの理由に納得が行くかもしれません。

自分が描いたイメージは天地創造のような地球滅亡後の恋愛のような、壮大なラブストーリーにしてます。ちょっと高尚な感じの曲なので韻をたくさん踏んで文学的に仕上げました。

アル中さんはすでにこの曲を何百回も聴いているでしょうから笑、メロディーを思いながら日本語・訳詞を交互に見てみてください。そして歌おう!

前回と同じように日本語での区切り/ は英語訳の区切り / に対応しています。例えば 高見沢さんが “あなたをー”と歌う出だしは、”you in my arms”とちょうど同じ尺です。
(解説を挟みますので、全部の訳詞は最後に貼り付けておきます。印刷してカラオケ用にお使いください笑)

振動α  The ALFEE (タイトルをクリック:Spotifyのアカウントがあれば聴けます)

Aメロ:あなたを/強く/ 抱きしめたい/ 世界が/ たとえ/ 燃え尽きても
You in my arms/ that’s all I /want to hold to live
In the world/ where no life/ is left to give
(生きる為にあなたをこの腕に抱いていたい、もうどんな命も捧げられない世界で)
*Live とgiveで韻を踏んでいます。出だしが“あなた”なので英語でも”youから始めています。詞を書くときはきちんと文法に沿わなくてもいいので全体を読んで意味が通るように書いています(本当ならall I want to hold in my arms is you)。

激しい/ 鼓動で/ 心 踊らせろ 
Touch my heart/ pounding on yours/ and reviving your hopes and dreams
(僕の心臓が君の胸で鳴って、君の希望や夢を蘇らせているのを感じて)
*彼女の胸に鼓動はなく、自分の鼓動を響かせることによって生命と未来を与える、という描写をしました(夢と希望はアルフィーの歌によく出てきます)。元々の詞は誰の鼓動なのか、なぜ心踊るのかがわかりませんので、自分なりの解釈です。Poundという動詞はドキドキと高鳴る鼓動、平常時は beatを使います。この動詞の違いで心臓の速さや鳴る音までも感じさせます。

運命の/人よ その胸に/ 永遠の/刻印焼き付けよ
Now my love/ the flame shines our destiny /
in your heart/ to love me eternally
(愛する君よ、君の胸の炎が僕への永遠の愛という運命を照らしているよ)
*ここでもdestinyとeternallyで韻を踏んでみました。

熱い/口づけで/もっと自由に/ 震えろ
Feel the kiss/ vibrate your heart/ beat loudly freely/ (and) reverberate!
(口づけが君の胸を震わせるのを感じて、心臓よもっと大きく自由に鳴れ、響かせろ)
*動詞が4つ入っています、順にfeel- vibrate- beat – reverberate と段々と動きが大きくなっています。元の歌詞の“震えろ”はそのままVibrateとしても良かったのですが、どうしても震える対象が音・モノ・影や光・声・胸・感情などたくさん思い浮かぶので“共鳴する・響く”という意味のreverberateを使いました。広いスペースで大きな声でわーーーーっと叫んだ時に四方からワーンワーーンとエコーが聞こえるような、壁がカタカタと揺れるようなイメージでreverberateを使っています。

(坂崎さんパート)
B メロ:それは/突然起きた/ 奇跡というドラマ/出会った/瞬間に/雷鳴が響く
Hear the thunders /crash and quake, how/ (di)d I find this wonder here
See the magics/ slash and shake, how/ (di)d you stay still in the fear
(雷の音と揺れが聞こえる、どうやって僕はこの奇跡をここで見つけられたのか・魔法が天を切り裂き揺らす、どうやって君はこの恐怖の中でじっとしていたのか)
*キーワードの雷鳴、奇跡、などを残しつつもう少し背景と物語を足して進めた部分です。天は暗く、閃光・音・揺れなどまるで地獄のような中に一人立ち尽くす人を見つけた、こんな所に!まるで奇跡!という場面です。
韻を踏んでいる場所が2ヶ所あります:crash and quake-slash and shakehere – fearです。

愛という名の/孤独/ 感じるままに/ 離れない /離さない /最後の恋だから
Is it a muse or /a mere mirage/ I will let my heart decide /
Now you are mine/ it's a sign/ our fate will be justified
(ミューズなのかただの蜃気楼か、心に決めさせるよ、君は僕のもの、予兆だ、僕らの運命は認められる)
*愛と孤独は背中合わせというニュアンスを含ませてmuse, mere, mirageと似た音を重ねました。Mine- sign, decide -justified で韻も踏んでいます。最後の "だから〜〜”で声を伸ばすので、それに合わせてjustifaaaaaiiiiiiiid と歌ってくださいませ。

A  メロ2(Aメロ1と歌詞も呼応させてあります)

稲妻が/走る衝撃/ 稲光よ/ 空を切り裂くよ
Me in your arms/ the lights flash and break the curse/as our love/ electrifies the universe
(僕は君の腕の中に、稲光が呪いを解く、僕らの愛が宇宙を目覚ませると同時に)
*Break the curseで呪いを解く(curseは呪う・悪態をつく、という動詞でもあります). Curse-Universeの韻もあります。Electrify は電気を放つ、ここでは比喩的に宇宙に二人のエネルギーを放って悪い世界を解き放つ意味で使いました。
愛は世界を救う、ですな。

高まる/鼓動で/ 心を/踊らせろ
Feel our hearts/ beating as one/ levitating/ in harmony
(二つの鼓動は一つとして鳴り、共に宙に浮かぶ)
*心を通わせ、宙を舞うほどの高揚を表現しています。Levitateとは空中浮遊のような・・・昔麻原彰晃がやれる!と豪語してましたね。

運命の人よ/その体/ 永遠の刻印/焼き付けよ
Now my love/ the flame saves our destiny /
Feel the heat/ to be mine entirely
(愛する人よ、その炎は僕らの運命を救う、熱さを感じて全部僕のものになれ)
*熱さ=体温=抱き合っている二人=強い愛:運命の炎もその象徴です。
Destiny(運命) とentirely(全部) で韻を踏んでいます。

燃える/情熱で /もっと激しく/ 震えろ
Hear our love/ vibrate the skies/ roar loudly freely /(and) reverberate!
(愛が天を震わせ、空を強く自由に轟ろかす、響かせろ)
*こちらもAメロ1最後のサビと呼応させています。
1では Feel-Vibrate-Beat-Reverberate物が振動・響くという動きがメインの動詞を使いましたが、こちらでは、Hear – Vibrate – Roar (吠える・轟く)-Reverberate音が震え・響く様子を強調しています。


とここまでです!お疲れ様でした。
二番以降は高見沢さんにお願いされた時に震えながら書こうと思ってます笑。

やーーー、疲れた!でも今回も面白かったなぁ。

歌詞を英語に訳す時にどんな言葉を使って、どんな表現をするかの決め手にするのはアルフィーのお三方が歌っている様子が思い浮かぶか、です。

振動αのワルザキエロノスケがこの英語訳の向こうに見えたなら、一応は成功です。

次は何やろうかな〜!

シマフィー


以下が解説抜きの英訳です。

振動α The ALFEE:英訳シマフィー

SHINDOU ALPHA by The ALFEE (translated by Shimafee, 12/29/2020)

1段目:高見沢さんの歌詞 (Original lyrics in Japanese)
2段目:シマフィーの英訳 (Translated lyrics by Shimafee)
3段目:シマフィー英訳の和訳 (English version translated back to Japanese by Shimafee)

Aメロ(Takamizawa part)
あなたを/強く/ 抱きしめたい/ 世界が/ たとえ/ 燃え尽きても
You in my arms/ that’s all I /want to hold to live
In the world/ where no life/ is left to give
(生きる為にあなたをこの腕に抱いていたい、もうどんな命も捧げられない世界で)

激しい/ 鼓動で/ 心 踊らせろ 
Touch my heart/ pounding on yours/ and reviving your hopes and dreams
(僕の心臓を感じて、君の胸で鳴っている、君の希望や夢を蘇らせている)

運命の/人よ その胸に/ 永遠の/刻印焼き付けよ
Now my love/ the flame shines our destiny /
in your heart/ to love me eternally
(愛する君よ、君の胸の炎が僕への永遠の愛という運命を照らしている)

熱い/口付けで/もっと自由に/ 震えろ
Feel the kiss/ vibrate your heart/ beat loudly freely/(and) reverberate!
(キスで君の胸が震えてきたのがわかるか、心臓よもっと大きく自由に鳴れ、響かせろ)

Bメロ(Sakazaki part)
それは/突然起きた/ 奇跡というドラマ/出会った/瞬間に/雷鳴が響く
Hear the thunders /crash and quake, how/ (di)d I find this wonder here
See the magics/ slash and shake, how/ (di)d you stay still in the fear
(雷の音と揺れが聞こえる、どうやって僕はこの奇跡をここで見つけられたのか・魔法が天を切り裂き揺らす、どうやって君はこの恐怖の中でじっとしていたのか)

愛という名の/孤独/ 感じるままに/ 離れない /離さない /最後の恋だから
Is it a muse or /a mere mirage/ I will let my heart decide /
Now you are mine/ it's a sign/ our fate will be justified
(ミューズなのかただの蜃気楼か、心に決めさせるよ、君は僕のもの、予兆だ、僕らの運命は認められる)


Aメロ(Takamizawa part)
稲妻が/走る衝撃/ 稲光よ/ 空を切り裂くよ
Me in your arms/ the lights flash and break the curse
as our love/ electrifies the universe
(僕は君の腕の中に、稲光が呪いを解く、僕らの愛が宇宙を目覚ませると同時に)

高まる/鼓動で/ 心を/踊らせろ
Feel our hearts/ beating as one/ levitating/ in harmony
(二つの鼓動は一つとして鳴り、一緒に宙に浮かぶ)

運命の人よ/その体/ 永遠の刻印/焼き付けよ
Now my love/ the flame saves our destiny /
Feel the heat/ to be mine entirely
(愛する人よ、その炎は僕らの運命を救う、熱さを感じて全部僕のものになれ)

燃える/情熱で /もっと激しく/ 震えろ
Hear the love/ vibrate the skies/ roar loudly freely /(and) reverberate!
(愛が空を震わせ、大きく自由に轟く、響かせろ)


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