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I Recall, Therefore, I Am

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山あり谷ありの海外生活。今思えば毎日が自分を作る・伸ばすチャンスの場でした。チャンスをつかんだこともあれば、逃したこともある。そして今振り返ってやっと”あれがチャンスだったんだ”…
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2021年4月の記事一覧

イケメンラオワイと知らん人の結婚式

中国の大都市で働いていた時にボーイフレンドと郊外にあるリゾートホテルに週末だけのプチバーケーションに出かけたことがあった。 出来たばかりのホテルには美しい中庭や大きなプールもあり、ロビーもレストランもピカピカで私たちはチェックインする時にホテルの厚意でアップグレードしてもらい、なんと生まれて初めてスイートルームに宿泊した。 まぁ、厚意というかハメられたというか・・・ホテルがアップグレードと引き換えにお願いして来たのは、ボーイフレンドに広告のモデルになってほしいという事だった

簡単で誰にもできる仕事って?

庭のタンポポを見て思い出しました。 “タンポポを刺身トレーに乗せるだけのお仕事です“ 本当にこんな求人が出ている・出ていたのか、ネットで目にしただけなのかわかりませんが、私はそんなお仕事もあるよなぁ、誰かがタンポポ乗せてくれないとお刺身トレーはさみしいし、と思っていました。 この一文だととても簡単で誰でも出来て、だから時給が低い、ような印象を受けます。ベルトコンベアーで運ばれるか、隣の人から出来上がった刺身のトレーを ほいっほいっ と送られるかはわかりませんが、字面だけ

もう決まったから変えられない

バスの中で髪の毛を撫でられた。 ストレートのウエストまであるロングヘアの頃で、大学からの帰りのバスだった。 ミネアポリスのダウンタウンへ向かうバスの中はちょうど仕事や学校帰りの人たちで混雑しており、私は黄色い手すりを掴んで外の風景を見ていた。 後ろの誰かが髪を触ったのがわかる。でも揺れるバスのせいだったかもしれない、と振り返りはしなかった。ちょっとしてもう一度、今度は耳の下から背中の中程までをつーっとたどるように撫でたのがわかり、これは故意に触っているのだとわかった。

Raspberry Beret: 赤い髪が歌う

極寒のミネソタ州で過ごした大学時代は偶然だけど音楽にまつわる思い出が多い。 以前書いたプリンスの思い出、デビューした友人、どちらもミネアポリスでの話だ。 大学3年の時の友人は留学生が多く、その中の何人かはプロで通用する様な音楽の腕前を持っていた。 ウッドベース、バイオリン、マンドリン、ウクレレ、弦がついていれば何でも弾けたドイツ人のマックス。 ピアノ、ドラムス、マリンバ、ハーモニカ、弦がついていないものは何でも上手だったフランス人のドミニーク。 フラメンコ、クラッシック、エレ

私という私の”作品”

Noteを始めてよかったなぁと思うことは多いのですが、その中でも自分にとってギリギリセーフで間に合って良かったな、と感じるのはこれまでの人生を振り返って思い出や生活の断片をなるべく本当のバージョンに近い形で文字に残せることです。 ギリギリセーフというのはこの歳になると忘れてしまうような小さな出来事、何度かしか会えなかった人々、忘れるためにわざと思い出さなかったあれこれが、まだ割ときちんとした形として記憶に残っているからです。 自分の人生のイベント(になったもの)を時系列に

母から私へ:Care Packageの中身

九州の南の田舎で育った私が東京の大学に進学した時からごく最近までずっと年に何度か母から荷物が届いていた。 中身はその都度色々で、電話で話すたびにあれが食べたいこれが欲しいと言えばそれを詰めてくれるし、時にはどこどこでこれこれを買って送ってと指定することもあった。わがままにアレやコレや頼んでいたが、日本には帰れないのでしょうがないよね、とも思っていた。 結婚してからは私の欲しいものだけでなく、夫にも届いていたので荷物は倍だ。 日本語では普通に実家からの荷物、と呼ぶが英語ではc

フォークの日に:私を作った音楽

子供の頃は自宅での”音楽権”はもちろん親が持っていた。子供の私は彼らがかけるレコードを聴いているしかなかったわけで、意図しなかったであろうがその時代のフォークやポップスはしっかりと刷り込まれている。3歳ごろには母に連れられてイルカさんや南こうせつさんのコンサートにも行った。ぐずりもせずにお利口に音楽を聴いていたと母が言っていた。 自分で音楽を選ぶ様になったのは中学に入ってから(アルフィーさんです)でそれ以降はあっちやらこっちやらでいろんな音楽を聴いてきたが最近になって自分は

グラデーションフェチ

最近気付いたが自分はたくさんの色が並んでいるのを見るのが気持ちいい。 レインボーカラーで並んでいるのもニヤニヤするし、ランダムに、でも何かしらの規則で色が並んでいるのを見ると和む。 美しく明暗のグラデーションで並ぶ何かを見ると心からスッキリする。 アクセサリーやアイシャドーは使わずとも箱を開けるだけで気分がいいし、工具でもセーターでもお茶ですら並ぶと可愛らしく見えるのはもうフェチと呼んでもいいのではないだろうか? カラフルなグラデーションを見ていて、過去に置いてきたボーイ