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天国生まれ、ということ

「この人は天国生まれだな」と思う人がいくらかいる。

もちろん、いきなりこんなことつたえても全く意味は不明である。

でも、ホントにそういう人がいる。具体的にどんな人なのか、書いてみようと思う。

「天国生まれ」の人の特徴を取り上げるとするなら、こんな感じだろう。

〇人を追わない、夢を追う
〇生きることはブラブラすること
〇笑える生き方を誰かとする

こんなことを、現ザ・クロマニヨンズの甲本ヒロトさんのソロ活動時の曲「天国生まれ」から考えてみようと思う。

人を追わない、夢を追う

天国生まれの人とって、人は追いかけるモノではなく、夢を追いかけるモノと認識しているものだ、と思う。

叶わない恋もある あきらめてしまえ
叶わない夢はない あきらめるな

最初に聴いたときにハッとしたフレーズのひとつだ。

最近はちゃんと解釈できるようになった。


それは、「人は諸行無常。追っても去るものは去る。逆に夢は逃げない。夢は追いかけ続けたらいつかかなう」と。


このアイデアは、偶然とあるコーチングをやっている僧侶から教えていただいた本『もうこれ以上、人間関係で悩まない極意 ─今こそ、「縁起人」として生きろ。』からヒントを得たんだけど、本当にその通りだなと思った。


詳しいことは、本の内容に譲るけど、簡単に言えば、「人間関係に苦しむ人は、いつまでも今の関係が続く前提で考えてしまうからであって、人間関係は諸行無常であり、変わりゆくもの、と考えておけば、苦しむことはない」という話である。


この「人を追うな 夢を追え」という哲学には、さらに補強できるものがある。それは、甲本ヒロトさんが現在も活動しているザ・クロマニヨンズの曲、しかもそれはドラマの主題歌にもなっている。

探し物が あるのではなく
出会うものすべてを 待っていた
見たいものと 見せたいものばかり
(中略)
見えるものだけ それさえあれば
たどり着かない 答えはないぜ
ずっとここには ずっとここには
時間なんて なかった
ザ・クロマニヨンズ「生きる」より

夢を追うものにとっては、何が起きても、「出会うものすべてを待っていた」し、その出会うものは「見たいものと見せたいものばかり」だと思っている。そして「見えるものだけ、それさえあればたどり着かない答えはないぜ」と。

そう思っているから永遠に夢を追いかけられ続けられる。今を楽しめる。

天国生まれの人が「人を追わない、夢を追う」というのは、こういうことなのだと思う。

生きることはブラブラすること

天国生まれの人、それがそんな「夢追い人」みたいな人だとするなら、さぞ忙しく、日々がりがりとがんばっているのだろう・・・


しかし、僕が「天国生まれの人」と言いたい人は「夢追い人」ではない。


それは、天国生まれの次のフレーズにもある通り。

チンタッタ 三拍子で ブラリブラリ行こう
待たせておきな 明日なんか

そう、「生きることはブラリブラリすること」だと知っている。


よく、学校で「努力しなさい」「がんばりなさい」ということを僕らはしばしば教え込まれるし、その努力する力こそが正義だ、と教わる(おそらく)。


でも「生きること」は「努力すること」ではない。


あくまで「ブラリブラリすること」にすぎないのだと。


だから、「努力でどうにでもなる」、なんて少しも思ってない。

うまくいかなければ「まあどうにでもなっていいんじゃない?」とふらりと思うような。柳に風のような。柳に雪折れなしとも言うか。

どうにもならない事なんて どうにでもなっていいこと
先生たちは僕を不安にするけど それほど大切な言葉はなかった
THE BLUE HEARTS 「少年の詩」より

そう、天国生まれの人にとって人生は「ブラリブラリすること」であって、どうにもならないことなんてどうにでもなっていいことだと知ってるのである。

笑える生き方を誰かとする

そんなブラリブラリすることが生きることだ、ということの極み付けは「一緒に笑える生き方を、誰かとする」ことだと。

へんな名前をつけて 呼び合ってみよう
笑えて泣ける へんな名前

どこかの会社で、本名で呼ばず、あだ名で呼ぶ会社があるって聞いた。しかも「さん付け禁止」で。

良いとか悪いとかじゃなくて、一緒にあだ名で呼び合って、笑いながら働けるような、それって幸せだと思うんですよ。なんとなく。そう、なんとなく。


ブラリブラリと、笑える生き方を誰かとする。でも自分はしっかり夢を追いかける。それが「天国生まれの人」の生き方なんだと思う。


最後に、それこそ本物の「天国生まれ」の甲本ヒロトさんの名言を置いておこう。


“楽しい”と“楽”は違うよ “楽しい”と“楽”は対極だよ 
楽しいことがしたいんだったら 楽はしちゃダメだと思うよ 
楽しようと思ったら 楽しいことはあきらめなきゃダメだね  
ただ 生活は楽な方が絶対いいと思うよ でも人生は楽しい方がいいじゃん
生活は楽に 余計なことには気をとられず 人生は楽しく
参照 SNOOZER 02.6月号より

と。


「天国生まれ」全歌詞はこちら↓


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