簿記 #28②
前回の基本を踏まえて上で、ここからは貸倒引当金の論点②
例1)×2年3/31(期末日)が終了し、初めての決算で売掛金の残高は100万であった。このうち3%は回収できないと見積もられた。
(借方)貸倒引当金繰入 30,000 (貸方)貸倒引当金 30,000
---------ここまでは前回の内容---------
例1の続き②Ver)×2年4/10得意先A社が倒産し、A社に対する売掛金8,000円が回収不可となった。このうち5000円は上記に含まれるが、3000円は昨日販売した分である。
(借方)貸倒引当金 5,000 (貸方)売掛金 8,000
(借方)貸倒損失 3,000
5000円分は3/31までの売掛金に含まれているので、前期に費用計上済み。しかし、3000円分は昨日販売した分の為、まだ費用計上されていない。(決算をまたぐ前の為、費用計上していない。)なので、この場合は貸倒損失で処理。
当期に発生した掛代金の貸し倒れ=貸倒損失
当期以前に発生した掛代金の貸し倒れ=貸倒引当金 にて処理する。
例2)貸倒引当金を6万に設定したいが、現在残高が8万ある
→6万に設定するので、2万減らす処理をする。
(借方)貸倒引当金 20,000 (貸方)貸倒引当金戻入 20,000
貸倒引当金戻入・・・収益の勘定科目
費用計上した分を収益の勘定科目へ戻す。
貸し倒れ処理した債権が、後日回収できた場合
例) ×2年3/1 A社へ500円の商品を掛けで販売
(借方)売掛金 500 (貸方)売上 500
×2年3/10 A社が倒産
(借方)貸倒損失 500 (貸方)売掛金 500
① ×2年3/20 A社から債権500円を回収した。(現金で)
(借方)現金 500 (貸方)貸倒損失 500
↳貸倒損失を取り消す仕訳を行う。
②決算を跨ぐ場合
×2年4/1 A社より500円を現金にて回収。
(借方)現金 500 (貸方) ・・・?
→貸倒損失 ×
この勘定科目は同じ期中なら取り消し仕訳することはできるが、次期になってしまっているので使用することはできない。
→貸倒引当金 ×
×2年3/31の時点で、A社に対する売掛金は帳簿上に存在しない。(貸倒損失にて処理済み。)
3/31の時点で売掛金がないことから、貸倒引当金の設定対象になっていない。
なのでこの時に使う勘定科目は、償却債権取立益という収益の勘定科目を使用する。
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