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マスメディアを信用すると危険な、これだけの理由2

世の中、様々な商売がある。「これにはこういう効果がありますよ」
「これを買うと、こんなに便利ですよ」という効果を前面に出す。
「これを買っても何の得もないですよ」「これを使うと何一つ良いことなどないですよ」と売り出す人など存在しない。でも、食べ物でも「実はこういう有害物質があるし、特に製造過程ではこんな事が。。。」のように具体的な情報があると実感がわくし、少し調べてみようか?という気持ちになるかもしれない。

「TVの情報はこんなにいい加減なんですよ」「TVって嘘ばっかり」と言われても、具体的には何がどういい加減なのか、どういう嘘なの?という事は正直理解されていない。インターネット全盛になった今でも、インターネットは玉石混交なので、情報の洪水に溺れるよりも、TVで言ってる事を丸呑みした方が楽だ、という人も一定数は存在する。

しかし、2019年も終わりに差し掛かった頃から、TVを始めとしたメインストリームメディアは完全に正気を失ってしまった。自分自身にとっては、メインストリームメディアは既に終了した存在だったし、さほど実感もなかった。ところが、この正気を失い、現状では狂気すら感じさせる流れは感じ取っている。SNSで「TVはこんなに酷い」とキャプチャ画像と共に投稿されているのを見るにつけ、やはりそうだったか。。。という危機感が日増しに増幅してきた。これまで、TVがそこまで危険なものという実感もなかったが、自分が過去にTV制作の現場を体験してきたことを基本に考えれば、現在の流れも不思議な事ではない、とも思う。

「TVの情報はこんなにいい加減なんですよ」「TVって嘘ばっかり」とは抽象的に叫ぶだけでなく、製造過程(制作過程)を詳細に紹介し、いかに情報が捻じ曲げられているかを考えてみたいと思う。

◎「街(町)の声を拾ってみました」

ニュースでは日常的に見られる、「街頭インタビュー」というもの。
話題の事件、事故、社会現象などを町ゆく人々に聞くというありきたりの手法だ。3~5名、老若男女の声を拾って、さも「色々な考え方があるのですねえ」的な印象を植え付けるための手法である。しかし、これはあくまで表層のもの。テレビ番組とは報道でも全てが演出されたものだ。たとえ、事故現場であれ、巨大地震の現場であれ、悲惨な事件の現場であっても。
どんな事象であっても、100名いれば、100通りもしくは100通りの意見がある。YouTubeのコメントを見れば一目瞭然である。

報道番組、それがニュースを伝えるだけの数分のものであっても、必ず人間のフィルターが通る。街頭インタビューの収録はAD(アシスタントディレクター)が担当になって収録することも多い。
予め「こういう類の答」を3~5種類ほど想定して、その答えが揃うまで撮りまくる。現場としては正直キツイ。街行く人々が好意的に答えてくれるはずもなく、ふざけたり、中には怒り出す人もいる。世間一般というレベルを超えた正論を出す人もいるが、そんな答えは採用されることなく葬りさられる。番組の中では1~2分であっても、半日や丸一日かかる事も珍しくない。

そうやって集めた「街の声」。それは大衆の声であるが、フィルターを通された声に過ぎない。
制作、目的に沿った意見はどんなに優れていても切り捨てる。組織の中やコミュニティの中で反対意見が通らない、という経験をされた方もいると思うが、そテレビの世界には本当の反対意見は存在しない。
では、出演者が反対意見を述べた場合は?という疑問があるかもしれない。
それは次回!


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