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デザイン思考的「ブレインストーミングの技術」

コンサルティングファームの新入社員だった時、同期とのグループワークでびっくりするくらい成果が上がらなかったのが「ブレインストーミング」と「なぜなぜ分析」である。(見よう見まねでやってもゴミしかできない!)

当時の反省も兼ねて、今回はデザイン思考的「ブレインストーミング」(以後、ブレストと呼ぶ)のテクニックについて考えてみたい。出典は以下。

ブレストすべきタイミング

そもそも、ブレストが効果的な場面はいつなのだろう?
ブレストはアイデア出しのツールであり、その効用は、「多くの可能性のあるアイデアを洗い出せる」ことである。

「何についてアイデアを出すべきなのか」というトピックが明確になっていること
これってめちゃめちゃ基本なんだけど、意外に難しかったりする。「問いの立て方」的な話はまた別の投稿で書いてみたい。
上記以外だと、ブレストはその特性上、以下のようなシチュエーションで有効に機能するように思う。

・顧客目線になりたいとき
・実現性の話はまだしないとき
・あらゆる可能性を模索したいとき

なにかの問題の解決策を検討している場合、解決のアイデアや方向性・コンセプトのような上段のものを洗い出すのにブレストは向いているが、「じゃあどうやるの?」は別の方法で考えるべきだ。

実施する上でのポイント

Defer judgment
その場でアイデアを批評しないということ。
どんな人間も、誰かに自分の意見を否定されるのは嫌なもの。批評を始めたら最後、その後に出てくるアイデアは自ずとその意見に寄せたものになっていってしまう。それはあまたある可能性をものすごく狭めてしまうことになるのだ。

Encourage wild ideas
奇抜でぶっ飛んだアイデアがでたら、「いいね~!」と言う。「実現性に欠ける」なんていうのはもってのほか。まずはあらゆる制約を取っ払って考えると、真の顧客目線アイデアが生まれる可能性が高まる。
そのアイデアをどうやって実現するか?はもっともっと後で考えればよいのだ。

Build on the ideas of others
人の意見に乗っかった発言は、全然アリ。「Aさんの意見は気に入らないなあ。もっとこうじゃないと」というのはNGだけど、「Aさんの意見を言いたら、こういうアイデアもあるような気がしてきました!」と言えば、ブレストが促進される。

Stay focused on the topic
とはいえ、話の脱線には注意。当初の目的がブレては本末転倒。答えを出すべき課題・問いは、文章で参加者全員がよく見えるところに書いておくこと。ファシリテーターはおや?と思ったら、「今の発言って、この問いに対するアイデアということでいいんですよね?」と投げかけよう。

One conversation at a time
1度に1つのことを話すこと。全員が別のメンバーのアイデアを傾聴することで、それを基により創造的なアイデアが生み出される可能性が高まる。全員が全員の発言を遮らない!

Be visual
アイデアはすべて壁に張り出すなどして、見える化する。参加者は1つの付箋に集約できる程度のセンテンスでアイデアを表現し、それを貼るようにすれば他の参加者が理解しやすい。絵を描くのもOK。

Go for quantity
できるだけ多くの新しいアイデアを目指すこと。出典によると、よいセッションでは、60分で最大100個のアイデアが生成されるのだそう!

まとめ

考えてみたら、新人コンサル時代は、いかに「自分が」バリューを出すかに重きを置きがちだったような気がする。ブレストしてみても互いの意見はあまり理解せず、批判に走ったり。チームの成果を重視して、自分の意見を分かりやすく説明してみたり、他者の意見からよりよりアイデアに昇華させたりするのが大事なのだなあ。

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