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【人事評価制度のススメ③】システム会社がよく聞かれること#7



人事評価制度をつくりたい会社が
まずやらなければいけないこと。
それは、人事評価制度そのものを
つくることではありません。


人事評価制度をつくる前に
やるべきこと。


それは、
上司である評価者が、
部下からきちんと信頼される
上司になることです。


と、前回の記事に書きました。


どんなに良い人事評価制度を
つくっても、『あの人にだけは
絶対に評価されたくない』
と思われたら終わりだからです。



では具体的にどのような取り組みが
あるのでしょうか?


まずやったほうがいいのは、



ズバリ、幹部会議。


いわゆる経営会議、管理職会議、
リーダー会議…などのことで、
社長と管理職(=人事制度における評価者)
で行われる会議のことです。


幹部会議がきちんとできる、
ということが、人事評価制度を
きちんと運用する体制作りと、
信頼できる上司を育成するための、
ものすごく重要な仕組みになります。


『幹部会議ができるかどうかなんて
人事評価制度と関係あるの?』と
思うかも知れませんが、超重要です!


人事評価制度をつくる前に、
一年くらいかけて、
この幹部会議をきちんと
運用できるようにしてください。


では、幹部会議って、
そもそも何でしょうか?


もちろん、会社ごとに
内容はさまざまです。
売上に関する話をしたり、
何か新しい案件の話をしたり、
採用の話をしたり…


会社によっても部署によっても、
さまざまな会議があると思います。


この記事で掲げている幹部会議で
やらなければいけないことは、
一つです。


それは、


目標に対する進捗管理。



これはどういうことか。
まず、おそらく多くの会社で、
年間目標というものを
掲げていると思います。


たとえば、
『売上を1億円にする』
『お客さんを100人増やす』
『新商品を10個作る』
など、どんなことでもいいのですが、
多くの会社で年間目標が存在します。


大体、年度の切り替わりに
社長が発信し、年間目標は
社内で共有されます。


しかし、期初に掲げた一年の目標を、
きちんと一年かけて進捗管理が
できている会社は…


残念ながらほとんどありません。
これがそもそもの問題なのです。


どうして人事評価制度をつくる前に
幹部会議で年間目標の進捗管理を
やらなければならないのか?



ここで、人事評価制度とは、
あくまでも会社の目標を達成するために、
今いる社員の人たちにどんな項目で
仕事をしてもらうか、ということを
明文化したもの
です。


では会社が立てた目標に対して、
人事評価制度に明文化されている
評価項目が全く合致しなかったら…


どうなると思いますか?


たとえば、職場環境がまだ整っておらず
作業効率が低い、日々忙しい現場で、
『新規事業のアイディアを月に一個書く』
と評価項目に書いてあるとします。


日々の業務をこなすのに必死の現場で、
新商品のアイディアを考えられる人なんて
いないに等しい。
それなのに評価項目に存在する…


半年後、評価項目を振り返っても、
『こんなのできませんよ』
『忙しかったからなあ』
で、終わりです(苦笑)


こういったことが平気で起こっています。
これでは全く運用する意味がありません。


まさに絵に描いた餅。
現場の実態と評価項目に乖離が
生じていては、何の意味もない
人事評価制度です。



『一年間、この目標で頑張るぞ!』
と立てた目標があるなら、
その目標を達成するのに即した
行動を取っている人を、
正しく評価しないといけません。


これが特に中小企業の場合
まずできてないことが多いです。
業務は業務、人事評価は人事評価、
と、別物になっているのです。
この二つを結び付けて考えないと
繰り返しますが、人事評価制度は
無意味なものになってしまいます。


これを防ぐために管理職が
まずやらなければいけないことは、
期初に社長が決めた目標を、
『自分の部署だったらその目標を
達成するために、どういう目標を
達成すればいいのか?』と、
部門目標をしっかりと立てること。



部門目標を立てたら、
自分の部署のメンバーを入れて、
メンバーそれぞれにどんな仕事を
任せたらその部門目標を
達成できるのかを考え、
仕事を采配していくこと。


これが非常に重要です。


且つ、最低でも月に一度は、
部門目標に対するメンバーそれぞれの
行動や仕事の進捗度合いを、
客観的に精査します。


何ができていて何ができていないのか。
きちんと振り返らないといけません。


この進捗管理は、人事評価をつくる前に、
管理職以上の方に身に着けていただきたい
スキルです。
管理職以上の方がこれができないと、
人事評価制度をつくっても
結局つくっただけで運用されない、
という事態に陥ります。





過去2つの記事と合わせてまとめると、

①人事評価制度を導入するためには
従業員全員の納得感が絶対条件。

②そのためには評価者(上司)が
部下に信頼される必要がある。
(「こんな上司に評価されたくない」
と思われたら運用はまず不可能)

③評価者として管理職以上が
信頼されるためには、
全社目標を達成するための部門目標を
掲げ業務レベルに細分化し、
進捗を常に管理できるスキルを身に着ける。




いかがでしたか?
よく聞くお悩みなので、
3つに分けてお届けしました。


参考になれば幸いです!


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