"パック入りごはん"どっちが好きですか|【第1回】視覚デザイン研究所のパッケージデザイン考察
こんにちは。絵本と美術書の出版及び、デザインの基礎研究を行う視覚デザイン研究所の所長、内田です。
当社WEBサイトで人気のコンテンツ、デザイン実験室。この度サイトから飛び出し、ここnoteに連載を立ち上げました。身近なものを取り上げて、デザインの役割をわかりやすく解説します。
どっちが好きですか?
ひと目で選んでください。時間をかけて考えると正解が見えなくなります。
デザインの良し悪しはひと目でわかります
一瞬で選ぶとほとんどの人が<b>を選びます。好みは人それぞれと思われていますが、実際には誰もが同じデザインを好感しています。社会的な感情はほぼ共通しているからです。
視覚スケールで『見えない感情』を測ろう
視覚を通して生まれる感情は意識下、本能とも言われ測れませんが、パッケージデザインに視覚スケールを当てると感情が数値で見えてきます。
例えば、ご飯のパッケージデザインにジャンプ率のスケールを当てるとNo.7〜8の大きさがちょうど良く、10では強すぎ、4以下では元気がないと感じます。そこから感情は7〜8の力強さに共感し、4以下は不快と感じていることがわかります。感情自体は測れませんが、共感ゾーンはかなりの精度で読み取れます。
視覚スケールで文字の『ジャンプ率』を測る
ジャンプ率を4以下にすると、上品すぎてご飯らしい元気な健康さがなくなります。7〜8の大きさにすると元気さがちょうど良く感じます。そこからご飯のパッケージには健康さが大切なことがわかります。
視覚スケールで文字の『色量率』を測る
色量率を4以下にすると少し渋めな大人のイメージが表れます。一方、6〜7にすると、食卓を囲んで賑やかに食事する元気さが表れ、この商品のイメージと同じになります。
良いデザインは誰でも作れます
"視覚スケール"を利用すると好感デザインが簡単にはっきりと作れます。
従来、デザインの方法や目的、適否の基準がありませんでした。視覚スケールを使うことによってデザインは目的に合った表現ができる、役立つ技術になりました。
良いデザインをつくる手順
パッケージを視覚スケールで確かめながらデザインしよう
1. 文字のジャンプ率を7にして構図を中心型にする
ジャンプ率は7〜8が最適。家庭用ごはんには元気で健康の表現が共感されます。
2. 図文率を4にあげる
3. 色量を7にあげ、微全相型配色にする
色量もかなり高めな7が最適です。小さくすると元気さがなくなります。そこから、家庭用ご飯には健康な元気さが共感されていることがわかります。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
デザインというと特殊な人にしかわからない技術と思われていましたが、視覚スケールを活用すると良いデザインは誰でも作れ、売り上げを伸ばす技術になりました。実験仲間や協力者を求めて公開します。
視覚デザイン研究所のWEBサイトでは他にも、選挙ポスターデザインと得票数の関係性や、良いデザインとベストセラーの関係性など、感性の数値化や視覚スケールでの実験を行っています。
アンケート実験協力者募集
視覚デザイン研究所では、パッケージを見て、好きか嫌いかを皆さんに答えていただくアンケートを準備中です。当室の基礎研究に欠かせない大切なデータとなりますので、多くの方に協力していただけると大変嬉しいです。
※アンケートは近日公開。note、公式twitter、当室サイトのデザイン実験室に設置を予定しています。
次回もお楽しみに。
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