鹿皮紙プロジェクト

有害鳥獣駆除で捕獲された鹿の皮で「鹿皮紙」を作るプロジェクト。 鹿皮紙とは 厚みや傷…

鹿皮紙プロジェクト

有害鳥獣駆除で捕獲された鹿の皮で「鹿皮紙」を作るプロジェクト。 鹿皮紙とは 厚みや傷、穴などの理由で廃棄処分されてしまう鹿の皮から作る紙のように扱うことのできる素材。 noteでは活動記録などをしています。 インスタ @shikahishi_japan_parchment

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  • ショールーム「鹿皮紙と無花果」

    ショールーム「鹿皮紙と無花果」(東京都青梅市)について

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プロジェクトの始まり

〜鹿皮紙は千年生きる紙となる〜 特別なモノとは、 見え難いところに多くの物語が存在する 持っているだけで触れているだけで、 背中をそっと優しく押してくれるようなモノ…

インスタblog 「鹿皮紙プロジェクトの大学講義③」-鹿皮を使って獣皮紙である鹿皮紙を作る-

3週連続あった鹿皮紙プロジェクトの美術大学講義3日目が無事に終了した 3日目は ・鹿生皮から鹿皮紙を作る ・使用する道具とそのコツ ・五感を通して知る 天気が心配だ…

インスタblog 「鹿皮紙プロジェクトの大学講義②」-野生動物と狩猟産業を学ぶフィールドワーク-

昨日に3週連続ある鹿皮紙プロジェクトの美術大学講義1日目が無事に終わった。 ・皮革産業に関連するサスティナブル活動について(サスティナブル授業の一環) ・野生鳥獣管…

インスタblog 「鹿皮紙プロジェクトの大学講義①」-皮革産業と鳥獣管理と鹿皮紙のこと-

昨日に3週連続ある鹿皮紙プロジェクトの美術大学講義1日目が無事に終わった。 ・皮革産業に関連するサスティナブル活動について(サスティナブル授業の一環) ・野生鳥獣管…

インスタblog 「鹿皮紙ショールーム11」-戦後直ぐ建てられた歴史ある建物-

ショールーム 「鹿皮紙と無花果」 ショールームは、明治、大正の近代文明が開花した良き時代と羊皮紙のイメージを掛け合わせた場所になればと考えている 鹿皮の羊皮紙で…

インスタblog 「イタリア フィレンツェの恩人に鹿皮紙を送る②」-羊皮紙の本場であるヨーロッパへ-

僕はイタリア フィレンツェにある羊皮紙を扱う職人パオロさん、Rieさんに鹿皮紙を送った Made in Japan の獣皮紙 日本から初めて輸出された獣皮紙は、日本に棲む鹿の皮で…

インスタblog 「鹿皮紙プロジェクトの大学講義」-サスティナブル授業-

今月末より3週連続で鹿皮紙プロジェクトは東京造形大学にて講師をする事になっている 僕らのプロジェクトは廃棄される鹿皮を使用し、新しい価値を創り、関係者全てが嬉し…

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インスタblog 鹿皮紙の厚さについて」-羊皮紙は0.04mm以下にも出来る-

先日に羊皮紙資料を見せていただいた時に、0.04mm程の薄い羊皮紙を見せてもらった 通常の紙では普通の厚さかもしれないが、羊皮紙でこの厚さを再現する事は難しい . . 鹿…

インスタblog 「羊皮紙研究家の八木健治さん」-鹿皮紙の恩人-

先日に羊皮紙研究家である八木さんにお会いする事が出来た 僕が鹿皮で羊皮紙を作ろうと考えた時に、最初に相談したのが八木さんだ 羊皮紙工房を運営し、多くの羊皮紙資料…

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数年前のこと イタリアフィレンツェに革の勉強へ向かった 革の祭典リネアペッレ、教会内の歴史ある革工房、フィレンツェから出て隣町の革工房へ、それからピサのタンナー…

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インスタblog 「鹿皮紙ショールーム⑧」-庭作り、抜根作業と土作り-

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インスタblog 「生きていた紙という意味」 -鹿皮紙の血管-

ずっと触っているとつい忘れてしまう 生きていた鹿の皮が紙になっていること ただきれいだなーと眺めて、何に使おうかなーと悩み鹿皮紙をめくっているとたまにある血管が…

インスタblog 「鹿皮紙ショールーム⑦」-入り口-

ショールーム「鹿皮紙と無花果」 ショールームは、明治、大正の近代文明が開花した良き時代と羊皮紙のイメージを掛け合わせた場所になればと考えている 鹿皮の羊皮紙であ…

インスタblog 「長く使うために その2」-鹿皮紙に出来る事-

鹿皮紙なので、紙で出来た箱や容器を参考に作ってみる 強度があるから容器として使ってからも、二次利用が出来る 紙のように均一で無いからこその味わいは良いが、紙と同…

プロジェクトの始まり

プロジェクトの始まり

〜鹿皮紙は千年生きる紙となる〜
特別なモノとは、 見え難いところに多くの物語が存在する
持っているだけで触れているだけで、 背中をそっと優しく押してくれるようなモノ
そんなモノに囲まれて生きていけたら素敵だと思う
きっと誰でも一つや二つ、 目を閉じたら浮かんでくるはずだ
私たちはこれから鹿皮紙が そんな特別なモノになれるように、 物語を紡ぎ続けていきたい
誰かの特別なモノとして生活を共にし、 長い

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インスタblog 「鹿皮紙プロジェクトの大学講義③」-鹿皮を使って獣皮紙である鹿皮紙を作る-

インスタblog 「鹿皮紙プロジェクトの大学講義③」-鹿皮を使って獣皮紙である鹿皮紙を作る-

3週連続あった鹿皮紙プロジェクトの美術大学講義3日目が無事に終了した

3日目は

・鹿生皮から鹿皮紙を作る
・使用する道具とそのコツ
・五感を通して知る

天気が心配だったが、曇天でなかなかの鹿皮紙日和

200分の中で出来る限りの準備を整えて臨む

①冷凍された原皮を解凍したものを高圧洗浄機にて裏をきれいにする

②石灰漬けされた鹿皮の毛抜きと脂取り

③再石灰漬け

④張り作業

⑤垢だし、

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インスタblog 「鹿皮紙プロジェクトの大学講義②」-野生動物と狩猟産業を学ぶフィールドワーク-

インスタblog 「鹿皮紙プロジェクトの大学講義②」-野生動物と狩猟産業を学ぶフィールドワーク-

昨日に3週連続ある鹿皮紙プロジェクトの美術大学講義1日目が無事に終わった。

・皮革産業に関連するサスティナブル活動について(サスティナブル授業の一環)
・野生鳥獣管理と狩猟と活用取り組み事例
・多様な動物の皮革を見せながら、専門的皮革技術のこと
・鹿皮紙プロジェクトの起点と展望と今

僕らのプロジェクトは廃棄される鹿皮を使用し、新しい価値を創り、関係者全てが嬉しくなる仕組みをデザインしたいと考え

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インスタblog 「鹿皮紙プロジェクトの大学講義①」-皮革産業と鳥獣管理と鹿皮紙のこと-

インスタblog 「鹿皮紙プロジェクトの大学講義①」-皮革産業と鳥獣管理と鹿皮紙のこと-

昨日に3週連続ある鹿皮紙プロジェクトの美術大学講義1日目が無事に終わった。

・皮革産業に関連するサスティナブル活動について(サスティナブル授業の一環)
・野生鳥獣管理と狩猟と活用取り組み事例
・多様な動物の皮革を見せながら、専門的皮革技術のこと
・鹿皮紙プロジェクトの起点と展望と今

僕らのプロジェクトは廃棄される鹿皮を使用し、新しい価値を創り、関係者全てが嬉しくなる仕組みをデザインしたいと考え

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インスタblog 「鹿皮紙ショールーム11」-戦後直ぐ建てられた歴史ある建物-

インスタblog 「鹿皮紙ショールーム11」-戦後直ぐ建てられた歴史ある建物-

ショールーム 「鹿皮紙と無花果」

ショールームは、明治、大正の近代文明が開花した良き時代と羊皮紙のイメージを掛け合わせた場所になればと考えている

鹿皮の羊皮紙である鹿皮紙が、少しでも身近に感じる事が出来る場所作り

それを鹿が多く駆け回る山を有する東京都青梅市に作っている

鹿皮紙に関わる全ての皆さんへの恩返しとなるような、繋がりの場にしていきます

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「鹿皮紙と無花果」を作るために改

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インスタblog 「イタリア フィレンツェの恩人に鹿皮紙を送る②」-羊皮紙の本場であるヨーロッパへ-

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僕はイタリア フィレンツェにある羊皮紙を扱う職人パオロさん、Rieさんに鹿皮紙を送った

Made in Japan の獣皮紙

日本から初めて輸出された獣皮紙は、日本に棲む鹿の皮で作られるた「鹿皮紙」かも知れない

静岡や長野や奈良に棲んでいた鹿たちが海を渡り、イタリアのフィレンツェを目指す

僕が初めて羊皮紙に出会った場所、それは鹿皮紙の始まりの場所でもある

鹿皮紙を作り始めた時から、2人の

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インスタblog 「鹿皮紙プロジェクトの大学講義」-サスティナブル授業-

インスタblog 「鹿皮紙プロジェクトの大学講義」-サスティナブル授業-

今月末より3週連続で鹿皮紙プロジェクトは東京造形大学にて講師をする事になっている

僕らのプロジェクトは廃棄される鹿皮を使用し、新しい価値を創り、関係者全てが嬉しくなる仕組みをデザインしたいと考えている

講義ではいろんな人たちにこのプロジェクトの事を知ってもらい、どう思うのかどんな考えを持つのかを学ばせて頂く時間にもしたいと思っている

内容は

1日目は、このプロジェクトの全体像を伝える講義と

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インスタblog 「鹿皮紙ショールーム⑩」-剪定、倒木-

インスタblog 「鹿皮紙ショールーム⑩」-剪定、倒木-

ショールーム「鹿皮紙と無花果」

ショールームは、明治、大正の近代文明が開花した良き時代と羊皮紙のイメージを掛け合わせた場所になればと考えている

鹿皮の羊皮紙である鹿皮紙が、少しでも身近に感じる事が出来る場所作り

それを鹿が多く駆け回る山を有する東京都青梅市に作っている

協力してくれるタンナーさんや鹿皮紙関係者たちの為にも、恩返しに繋がるように発信していきます

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ショールーム「鹿皮紙

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インスタblog 鹿皮紙の厚さについて」-羊皮紙は0.04mm以下にも出来る-

インスタblog 鹿皮紙の厚さについて」-羊皮紙は0.04mm以下にも出来る-

先日に羊皮紙資料を見せていただいた時に、0.04mm程の薄い羊皮紙を見せてもらった

通常の紙では普通の厚さかもしれないが、羊皮紙でこの厚さを再現する事は難しい
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鹿皮紙は研磨作業はインクのノリを良くするための研磨であり、均一の厚さにする意味をもたない

時間や手間やコストがかかる事もあるが、削ったら元に戻す事は出来ず、使用用途を限定してしまう

完成したものを届ける事も必要だが、ユーザー

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インスタblog 「羊皮紙研究家の八木健治さん」-鹿皮紙の恩人-

インスタblog 「羊皮紙研究家の八木健治さん」-鹿皮紙の恩人-

先日に羊皮紙研究家である八木さんにお会いする事が出来た

僕が鹿皮で羊皮紙を作ろうと考えた時に、最初に相談したのが八木さんだ

羊皮紙工房を運営し、多くの羊皮紙資料を研究されている凄い方

歴史、製法、化学分析、活用方法、しかも多言語の翻訳までされる

世界中の羊皮紙に関する事を調査している

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相談してから早7年近く経つ

先日、出来上がった鹿皮紙を八木さんに見てもらう為サンプルを送らせて

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インスタblog 「イタリアフィレンツェに鹿皮紙を送る」-羊皮紙の本場であるヨーロッパへ-

インスタblog 「イタリアフィレンツェに鹿皮紙を送る」-羊皮紙の本場であるヨーロッパへ-

数年前のこと

イタリアフィレンツェに革の勉強へ向かった

革の祭典リネアペッレ、教会内の歴史ある革工房、フィレンツェから出て隣町の革工房へ、それからピサのタンナーを巡る

写真はフィレンツェから山を越えイタリアを一望出来る丘の上

まだこの時の僕は羊皮紙の事を知らない

この翌日にイタリアを案内してくれたTanakaさんとパオロさんが羊皮紙を見せてくれ、廃棄され続ける鹿皮と結びついた

鹿皮の羊

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インスタblog 「鹿皮紙ショールーム⑨」-ショールームOpenが遅れそうです-

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ショールーム「鹿皮紙と無花果」

ショールームは、明治、大正の近代文明が開花した良き時代と羊皮紙のイメージを掛け合わせた場所になればと考えている

鹿皮の羊皮紙である鹿皮紙が、少しでも身近に感じる事が出来る場所作り

それを鹿が多く駆け回る山を有する東京都青梅市に作っている

協力してくれるタンナーさんや鹿皮紙関係者たちの為にも、恩返しに繋がるように発信していきます

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春を予定していたショ

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インスタblog 「鹿皮紙ショールーム⑧」-庭作り、抜根作業と土作り-

インスタblog 「鹿皮紙ショールーム⑧」-庭作り、抜根作業と土作り-

ショールーム「鹿皮紙と無花果」

ショールームは、明治、大正の近代文明が開花した良き時代と羊皮紙のイメージを掛け合わせた場所になればと考えている

鹿皮の羊皮紙である鹿皮紙が、少しでも身近に感じる事が出来る場所作り

それを鹿が多く駆け回る山を有する東京都青梅市に作っている

協力してくれるタンナーさんや鹿皮紙関係者たちの為にも、恩返しに繋がるように発信していきます

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庭作り作業

土の中

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インスタblog 「生きていた紙という意味」 -鹿皮紙の血管-

インスタblog 「生きていた紙という意味」 -鹿皮紙の血管-

ずっと触っているとつい忘れてしまう

生きていた鹿の皮が紙になっていること

ただきれいだなーと眺めて、何に使おうかなーと悩み鹿皮紙をめくっているとたまにある血管がたくさんあるもの

ハッとする

生きていた鹿の時間が凝縮した紙であることを

均一を求められる時代だから、この鹿皮紙は直接見た方にでないと難しいだろう

不均一で使う人を選ぶかもしれない

だからこそそのままを愛してくれる人の手元に行

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インスタblog 「鹿皮紙ショールーム⑦」-入り口-

インスタblog 「鹿皮紙ショールーム⑦」-入り口-

ショールーム「鹿皮紙と無花果」

ショールームは、明治、大正の近代文明が開花した良き時代と羊皮紙のイメージを掛け合わせた場所になればと考えている

鹿皮の羊皮紙である鹿皮紙が、少しでも身近に感じる事が出来る場所作り

それを鹿が多く駆け回る山を有する東京都青梅市に作っている

協力してくれるタンナーさんや鹿皮紙関係者たちの為にも、恩返しに繋がるように発信していきます

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ショールーム入り口

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インスタblog 「長く使うために その2」-鹿皮紙に出来る事-

インスタblog 「長く使うために その2」-鹿皮紙に出来る事-

鹿皮紙なので、紙で出来た箱や容器を参考に作ってみる

強度があるから容器として使ってからも、二次利用が出来る

紙のように均一で無いからこその味わいは良いが、紙と同じような作りだと何故か無機質に感じてしまう

どちらかといえば革モノづくり側の作り方の方が合っているかも知れないと思ってきた

もう少し練ってみたい

誰にでも簡単に作れて、その意味や価値をつけられる満足度の高いモノ作りを目指して

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