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蛇の靴だけ落ちている

ふう。仕事を終えへんなタイミングで書き出す本日のnoteである。
心地よき疲労を超えた疲労はビール如く頭を朦朧とさせるので問題ない。疲労のフォローはフロウを与え、鼻歌交じりで語りだす。

鹿田です、よろしくね。
今日もむしむしと鹿田界隈はそれに埋め尽くされ、今こもる部屋の中もじとっとしたそれに包まれ朦朧し、あわよくば眠れるくらいのどんより具合である。なんだかマスクもしているのだけれど、その呼吸に含む空気はまるで路地裏の井戸如く喉奥の深淵に鹿田を誘う。

頭山ならぬお腹井戸に潔く飛び込んだ鹿田はこのべったりした梅雨独特の空気を拭おうとたくらんだ訳だが、それに反し腹井戸の水は生ぬるく、お昼にくったおにぎりのご飯粒と、鮭フレークが浮かんでいた。ついつい早食いになってしまう癖をこの時ほど呪ったことはない。

さっぱり清々としない井戸から僕はいらいらしながら這い出て、また体中にこびりついたご飯粒を剥がしては井戸に投げ入れた。それにしてもここもじめじめとしていてさっぱり避暑地になどならぬではないか。鹿田は鹿田の腹の中で腹を立ててしばし天井をにらんだ。

しかし天井をいくら睨もうと光はみえず、異臭とへばり付く大気に大分居心地を悪くした鹿田は胃の井戸から脱出したのち胃からも脱出を試みた。してどうにか這い上がり、己の口より無事脱出した訳である。

己の口より現れた己は大きな深呼吸をし、そして吐ききった。
すると口から小さい己が転げ出たのである。振り向けば巨大な己が鹿田を見下げている。

おそろしい!
鹿田は精一杯のダッシュで己より逃げた。逃げたつもりだったがその目前にいる一回り小さい己に躓き、倒れた。そして背後の一回り大きい鹿田も倒れこみ、鹿田ドミノはウロボロスとなった訳である。

改め鹿田の輪はなすすべなくクルクルと回った。
することもないので必要以上にくるくると回った。四六時中。365日。
すると大中小と綺麗に並んで輪になった無限数の鹿田はその速度により次第に混ざっていき、つながり、一つになっていた。

そして靴を履く。てくてく歩いていく。
多分そのまま夏に行くけれど、ま、そんな感じ。

では、また。



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