一番大きな負荷・リスクはどこに?
僕は組織運営のプロでもなんでもありませんが、チームや組織で仕事をするうえで意識してきたことが1つあります。それは、
一番大きな負荷・リスクを取り去るように行動すること
新しい商品を世の中に流通させるなら、無から有を生み出すメーカーさん。Webサイトをつくるなら、手戻りのダメージがもっとも大きいであろうエンジニアさん。
聞けばなんということはないのですが、環境の「整地」なしでは、何事も計画通りいかないのが人間の性です。
いつの間にか負荷・リスクが分散されていたり、「そこがボールを持っちゃ流れがとどこおるだろう」ということになったりします。
すると、『ザ・ゴール』というビジネス書にもあるように、バラバラのように見えてすべてつながっている1つひとつの工程がドヨンと重くなります。
ボトルネックは重点的に取り除かなければいけない。足踏みがスムーズな工程と鈍い工程をとにかく仕分ける。
…のだけれけど! 繰り返しますが理屈だけではうまくいかんのですね(汗)。人間は感情で行動する生き物だから。
メーカーに負担が集中しては動きが鈍くなるだけなのに、「お得意先がこう言っているんだから納期を短くしろ」という茶々が別方向から飛んできたり。
リーダーが個人的に忙しいからとチーム全体の動きが止まったり。(これはあるあるでは?)
プロジェクトにはいろんなバイアスがかかります。関わる人数が増えれば増えるほど。もちろん組織・チーム間の対話は必要だし、誰かが“折れる”場面も出てきます。
そもそもあなたが、調整役ができるポジションにいないかもしれない。
そんなときでも大事なのは、一番大きな負荷・リスクを抱えている人・もの・工程に最大限気を遣うことだと思うのです。
人マターであれば、ねぎらいの言葉をかけたり、たとえスムーズに事が運ばなくても「あなたのことを1から10まで後ろでカバーしていますよ」という姿勢を見せたりしたい。もちろん、きっちり行動が伴ったうえで。
僕自身も負荷・リスクがのしかかる側になることもありますが、何気ない気遣いが何よりもうれしいんですよね。この人がいるからがんばろう、と思える。
(反対に…自然の法則なのか、自分の感情しか考えない人は結果的に排除されるものです)
プロジェクトの渦中にあっては案外、どこに一番大きな負荷・リスクがかかっているのか? というのは見えづらいものです。
だからこそ一歩引いて、人ベースで
「誰が・どんなことをしていて・どんな課題があって・どれだけの抵抗値の中で進んでいるのか」
というのを把握する必要があります。それには知識も必要になりますね。
一筋縄ではいかない。あらかじめそう思って取り組めるかどうかで、結果は変わってくると思います。
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