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僕たちはうどんの湯がき方を忘れない。

―何年も。何年も研鑽を続けてきたことは、長い間離れていても、ひとたび触れば勘どころを思い出すものですね。少しの練習で、また元に戻るような気がします。忘れてしまっているほどブランクのある能力のなかに、将来の自分を生かすものがあるのかもしれない。

僕たち香川県民が保有しているスキル、うどん湯がき。(湯通しするのをこっちでは「湯がく」といいますが、他県はどうなのかな)

今は機会が減ってきたような趣もありますが、お店で出してくれたうどんを自分で湯がき、どんぶりに上げて出汁をすくって入れるという工程があるのです。おそらく、多くの香川県民が子どもの頃からやっている作業なので、体に染み付いていることのはず。

2020年の暮れに香川県にUターンしてきた僕が湯がきを再開したのは、写真のプロパティによると今年の頭。うどんをデポに入れてお湯に通して、チャチャっとね。お湯を切ってどんぶりに入れる。

・・・うおっっ、できるっ! できるよ、オレ(笑)

と思ったのを、なぜだか覚えています。アレです。お茶の子さいさいってやつです。その瞬間、僕のスキルのなかに「うどん湯がき」がセットされました。改めてどうも。

今週、仕事でAdobeのIllustratorというクリエイティブソフトを使う機会があって、7〜8年ぶりに再開したんですよ。その昔、編集者をしていた僕は、Illustrator・Photoshop・In Designというものをひと通り使うことができたのです。

今では機能やアプリによって一瞬でできてしまう、写真の背景切り抜きなんかね。Photoshopで死ぬほど神経質な作業をしながら1日何枚もこなしたものです。

「これ、オレの仕事なのだろうか…?」
「なんで出来ない人間がいる側で、出来るオレにこんなめんどい仕事が?」

と、ボヤきながら。(厳密には編集者をしていたから使えたのではなく、僕は専門的に勉強する機会があったから覚えました)

「ちょっと使ってみて」

と、今仕事をいただいているクリエイターさんにいわれ、おそるおそるIllustratorを触ってみると…自分が使っていたのはもう何世代も前のバージョンなのに、ちょっと使うと勘どころを思い出すんですねえ。

・・・ハハ、こうやって使ってたなあ。

専業ではないので複雑なデザインができるわけではないですが、ひと通りの使い方は身に染み付いています。もう使えないと思っていたのに、不思議な感覚でした。

Adobeが使えるマーケティング・ライターとでも名乗ろうかしら(笑)。DTPスキルが復活し、パラレルキャリア化していくワタクシ。

広告の分野にも関わることになったので、Adobeを専業者ほど使いこなせないまでも、「理解している」というのは大きいのではないでしょうか。

あなたにも、忘れてしまっているほどブランクのある能力のなかに、これからの自分を生かす何かがあるのかもしれない。

今日はそんなところ。


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