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「うどんのようにコシのある仕事がしたいです」

※「あしたさぬき.JP」からの再掲です。

自分が東京で編集者をしていた頃の話を少し書いて、思い出したことがあります。

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22歳当時、のちに編集者として勤めることになる会社の、二次面接に行ったときのこと。

そこでは、会社の幹部数名による圧迫面接が繰り広げられていました。(7人だったかな?)

彼らとの間に机はなく、なぜか椅子だけで向かい合うという。

なんであんなスタイルだったんだろう? プレッシャーしか感じませんよね。

で、社長から、決まり文句ですがこんなことを言われるわけです。

「キミはどんなところが、自分の強みだと思うの?」

タジタジだった当時の僕。

「う、うどんのようにコシのあるところです汗」

とっさに出た言葉がこれ。なんだこれ笑。

「なるほど、キミは香川県の出身だね。もしウチに来たら、足腰のしっかりした仕事をしてくれる、と。そういうことだね?」

「は、はぃいい」

(確か、こんなやり取りだったと記憶しています)

正直、言ったあとどうなるかなんて、考えてもいませんでした。もうね、ノリですよ。ノリ。

実は…これまた書きながら思い出したんですが、この日東京に不慣れな僕は地下鉄の接続を間違えて、面接に遅れたのでした。

もちろん、到着が遅れることは事前に連絡しました。けれど、そのためにメンタルにヒビが入っていたんですわ。

まあ、そんなこんなで、

ろくに東京に行ったこともない田舎者が大都会・新宿からたった2駅先まで行き、トラブルに遭いながらも面接をこなし、見事採用されたわけです。

うどんのおかげで笑。

いま自分に、「コシのある仕事」ができているかと問われると…できているのかな。どうだろう?

この会社で一生尊敬できる上司や先輩に恵まれ、「コシのある仕事」を背中で見せられたのは間違いないです。


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