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業界の人は業界に詳しくない?

さぁ、今日はどんな価値を創ろうか。

こんにちは、大鹿です。
noteを開いてくださってありがとうございます。


今日は価値ある情報の扱い方をテーマにお話していきます。


往々にして、「業界の人は実は業界に詳しくない」というパラドックスが起こることがあります。一見、業界の人ほど業界に詳しいと思われがちなんですけどね。

この現象が分かっていると仕事の攻め方が変わってきます。


どういうことなのか。


たとえば、私がこれまで経験してきたなかであったのが、小売店のライバル競争。


私は商社/メーカーの営業マンとしてコンビニやスーパーに食品の提案をしてきました。


私の立場はサプライヤー(売り手)。コンビニ・スーパーはバイヤー(買い手)。今回はこの構図を例にずっとお話をしていきます。


さて。営業に行くと必ず聞かれるのが、競合他社の動向でした。具体的に問われるのが

「他社ではいくらで売っているのか?」
「他社はどんな品揃え方針なのか?」

といったことです。


相手もコンプライアンスを意識してか、突っ込んだ内情は聞いてきません。自社が漏らされたら嫌ですからね。でもすっっごく気になってるのはひしひしと感じる。


他社の値段や品揃えなんて正直、「自分の目で見てくればいいのに」と思うときもあります。まァ、そうする余裕がないから聞いてきているのだろうけれど。


要するにこういうことです。

顧客は商品以上に情報を欲しがっている。
自社の成功の根拠を欲しがっている。


一見、コンビニなんだから優秀なマーケティング部隊がいて他社を骨抜きにしている…のかと思いきや、決してそうじゃない。


業界の人は実は業界に詳しくない。情報戦で勝つカギは、当時の私たちのようなサプライヤーのほうにある。というわけです。


流通の川下にいるポジションとして、自動車メーカーなんかも構図としては同じだと思います。

トヨタやホンダよりも、実はそれらに部品を供給しているサプライヤーのほうが業界事情に詳しいということがあるかもしれません。


私のnoteではしつこく、

  • 価値とは他者に提供できる成功の度合いであり

  • 価値の高い仕事とは期待以上の差分を提供すること

と説明してきました。


この公式にここまでのことを当てはめると、

他者で成功した話(ex.事例)を持っているだけで価値ある仕事ができる

ということになります。


よそでの成功事例。あなたにも思い当たることはありませんか?


先の小売店の例で言うと、「他社ではいくらで売っているのか?」「他社はどんな品揃え方針なのか?」といったことはサプライヤー側のほとんどが気にしていません。


実のところ、バイヤーは欲しがっているのに。


なぜ気にしないのというと、「それはおたく(バイヤー)の方が詳しいでしょ?」「うち(サプライヤー)の仕事じゃない」と思い込んでいるから。


ここに情報ギャップがあります。一般的に“売れる営業マン”と言われる人たちは、ギャップを埋めるための情報収集に余念がありません。


でもほとんどの人がしない。


よその成功話を集められるのは、たくさんの顧客と付き合っている売り手側だけなんです。この立場を最大限、活用しないのはもったいない。


私は流通の業界が長かったので、情報の扱い方についてこんなふうに考えています。


川上(サプライヤー、売り手)から川下(バイヤー、買い手)へ、モノも情報も滞りなく動かしていく


流れを止めない。こういうイメージで捉えてみれば、あなたの持っている情報に、値千金の価値があることが分かると思います。何気ない情報も誰かにとっては大きな価値になる。


すでに何か、いいアイデアが思い浮かんだ人もいるのでは?


さァ、今日もあなたは価値を創りたくなった!

この辺で筆を止めておきます。


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