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乗り換え忘れても、それだけじゃない香川県。

―あるチャンスを逃しても、また別のチャンスがやってくることがあります。ただ、その別のチャンスはとてもささやかなものであったり、一瞬の見落としやすいものであったりする。なので、当たり前を当たり前と思わず、感性を高めておくことも大事ですね。

「あ・・・」

海岸寺駅というところを過ぎたところで、気づきましたよ。電車を乗り換え忘れていることに。

お恥ずかしながら、香川県の西、西讃と呼ばれる方面をあまり知りません。数ヶ月前に香川県出身の映画監督・本広克行さんの地元ロケ作品をいくつか観て、舞台として描写されている善通寺にはずっと行こうと思っていました。で、ようやく昨日。

(といいながら、今回は善通寺の話ではありません笑)

JR高松駅から快速に乗って、小一時間の道のりです。高松市街を抜けると郊外から山間地域に入り、坂出の街で少し開けて、宇多津で爽やかな湾岸地帯へ。ここまでは見知っている通り。出張で本州へ出るときは、宇多津の街から瀬戸大橋に入り、岡山方面に向かいます。

が、今回は瀬戸大橋を渡らず、さらに西へ。あまり馴染みのない場所だから、もっと気をつけておけばよかったかもしれない。昨日僕が乗った時間のルートでは、宇多津の先、丸亀で路線を変えなければいけなかったのである。

車窓を眺めるのが好きなのですが、宇多津くらいまでは見知った景観だったので、Macを開いてブログを書いていました。道中の1時間あれば1記事くらい書けますからね。

カタカタキーボードを叩いていると…車窓とほぼ同じ高さに、真っ青な瀬戸内海。窓の外には海と空にしか見えない。

「海ちっか!!!」

一面がブルーだけで構成された景色。息を呑むほどの絶景でした。急にPCのスクリーンから顔を上げた僕の様子を見て、隣の人が「な、なにこの人」と怪訝そうにしているのに気づきました笑。

そして、そこで気づいたわけです。「あ・・・乗り換えし忘れてますねコレ」。

次の詫間という駅で降りて、善通寺へ向かう経由駅で乗り換えなければ。時間を調べると、この先詫間で30分超の待ちです。高松から小一時間とはいえ最短ルートを選んだつもりが、トホホ。

なんて途方に暮れていたら、今度は海岸線に、海に浮かぶ神社が見えました。

「すっげ・・・」

1年に2回だけ参拝できるといわれる海上の絶景スポット・津島神社。生で見るのは始めてだったので、これまた得した気分でした。座っていた席の関係で、写真が撮れなかったのが悔やまれます。

うーん、乗り換えし忘れけど、結果オーライだな。海岸線の先、詫間で30分待機しましたが、景色に満たされて気を落とすこともなかったっす。

1つのチャンスを逃しても、また別のチャンスがやってくるのか。

詫間から経由駅に戻る道すがら、また一面ブルーの絶景に出会えたので二度美味しかったです。んで、またPCから顔を上げて景色に魅入っている自分を、隣の人が不思議そうに見えているのが分かった笑。

そうか、彼らにとっては日常当たり前にある車窓なのか―。悔しいけど、景観の抜けは、同じ瀬戸内海の景色でも高松より美しかったです。

今回見えた一面ブルー、キレイに見える時間はあっという間のささやかなものです。日々目にしていると、これがあって当たり前になるのかもしれません。でも、日本中探しても、あれほどの景観はそうそうない。

当たり前を当たり前と思わないでいる・いられるって素晴らしいことです。詫間付近の海は有名ですが、瀬戸内に限らず、住んでいる人は当たり前と思っているもののなかに、価値あるものがあるのだと思います。

僕が住んでいる高松の何気ない場所にも、外からやってきた人にとっては心奪われるポイントがあるのかも。そう考えると、もっともっと感性や視点を磨いていかないとな、と考えさせられました。

そう、30分の待機時間が教えてくれたこと笑。

それにしても、マジで無理してでも写真を撮っておけばよかったな。


乗り過ごしながら書いたブログ『やらなければいけないこと、終わりから考えること』
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