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なぜ、自動車メーカーのロゴは二次元化しているのか?
ビジネスに役立つデザインの話
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「デザインについてはよくわからない」というのは、ある時点でまあまあのディスアドバンテージ、不利なものになってきます。この時点とは、どういうときかと言うと競合が発生してきたとき、です。もともといるなら、はじめからデザインについての基礎知識はあったほうが有利です。なぜか?競合がいるなら、見た目が良いほうが好まれるから、です。そんなわけで、デザイナーではない方にもデザインの話は何かと役に立ちます。そんな話を紹介しています。ビジネスに役立ちそうな記事はこちらのマガジンにまとめています
成功しているブランドは、全般的にロゴは単純化していく
ロゴというのは、企業やブランド、商品などを象徴する記号です。このロゴは、無名の場合、認知が定着することが目的のため、わかりやすいものになります。ゆえにシンボルマークだけでは機能しません。シンボルマークだけのブランドって、例えばどんなブランドを思い浮かべますか? 誰もが知るブランドを挙げてみましょう。マクドナルド、Apple、Nike、スターバックスなどが現在シンボルマークだけのロゴを使用しています。
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そんなわけで、徹底して、認知された状態になってから、ブランドはロゴをシンボルマークのみにしていきます。認知されていないのにシンボルマークだけのロゴを使用していては、それが何というブランドなのか、認識できませんから。
なぜ単純化していくのか?
伝わるスピードが早いから。つまり文字化、記号化していることになります。伝わるスピードが早いなら、一瞬しか目にしないだけで、その存在を伝えることができます。短い広告でもその存在を伝えることが可能なっていきます。
ファッション業界に起こった、それとは別の単純化の流れ
この有名になったら単純化していくというロゴの流れのほかに、単純化していく流れが最近みられます。顕著なのが、ファッション業界です。ここ数年でイヴ・サンローラン、バレンシアガ、ベルルッティ、バーバリーなどのブランドがみな、繊細なロゴから、シンプルでパッと見て、すぐに読めるサンセリフ体(いわゆるゴシック体)のロゴに変更しています。
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この理由は、けっこうシンプルなものです。それは、わたしたちがブランドの広告に触れる媒体が大きな雑誌から小さなスマートフォンに代替わりしたためです。ファッション雑誌はまあまあ大きいのですが、スマートフォンは御存知の通り、雑誌の数分の1の大きさ。その大きさで、しっかりとブランド名を伝えるには、ロゴをシンプルにする必要があります。また広告の有り様も変わってきました。Instagramなどによりユーザーが広告塔になってきました。ブランドが直接広告するより、インフルエンサーが広告するようになり、ロゴはプリントされたものであれば、さらに小さくなります。ゆえに小さくてもわかりやすいロゴに変更していく必要に迫られたわけです。
しかし自動車ブランドは単純化してこなかった
それ以前から流行の変化によって、立体的なデザインから平面化したデザインに変更していく潮流がありました。たとえばGoogleのロゴは2013年まで立体でした。
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この平面化の波に、自動車ブランドはほとんどのることがありませんでした。理由は、わたしたちが自動車ブランドのロゴに接する場面の多くが、実際にその車を見るときだから、です。ブランディングにはは、「与えるイメージを統一する」というルールがあります。みるたびに変わるロゴでは認知の定着が滞るためであり、信頼性も下がるためです。であれば、自動車は立体物なので、立体として接するロゴと平面で接するロゴに差があると、その統一がうまくいかなくなってします。
それがここに来て、とうとう自動車ブランドもロゴを平面化しはじめました。
平面化していく自動車ブランド
フォルクスワーゲン
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2000年に立体になり、2019年に平面化&単純化しています。
プジョー
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source: https://www.grapheine.com/en/logo-news/new-peugeot-logo-and-car-rebranding-it-smells-like-a-fawn
ボルボ
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source: https://1000logos.net/volvo-logo/
BMW
ちょっと評判が悪かったし、衝撃もあったBMWの新ロゴがこちら。
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source: https://1000logos.net/bmw-logo/
ちなみに日本の自動車ブランドはというとトヨタが2020年にロゴを平面化&単純化しています。日産は、別の目的もあってかロゴを2020年に変更しています。
なぜ、自動車ブランドも平面化しているのか?
タイトルにもあった、「なぜ、自動車ブランドも平面化しているのか?」という疑問。その答えもまたユーザであるわたしたちとブランドロゴに接する場面の変化が原因です。自動車そのもので接する以上に、スマートフォンなどのデジタルメディアでロゴに接する機会が多くなったということです。
余談ですが、この接するメディアの変化は、CMYKという印刷に使われる色のモードからRGBというモニタで使われるモードへ比重を高くする変化も引き起こしています。
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参照
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