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しゃららお洒落

お洒落が好きだ。洋服を選ぶとき、うきうきわくわくするから。

外に出かけるときは、洋服とデートしていると言っても過言ではない。それくらい、お気に入りに身を包むことが僕の心の安定剤になっている。

素敵な洋服を着たら、自分も素敵になりたいと思える。ちょっといいシャツを着ているとき、背筋をピンと張る。ゆったり着心地良いスラックスを履けば、心にもゆとりが生まれる。白と青のストライプを身に付けたら、爽やかに一日過ごせるだろう。


最近、鏡を見る回数が増えた。ナルシストかな?理由は大きく二つ。

先日髪を切った。初めての髪型。スタイリストさんは、思い切るね、と言った。思い切りますよ。僕は新しい可能性を見つけてみたい。さあ、どうかな?人生で一番素敵に切れている。スタイリストさんに髪の乾かし方、セット方法も教えてもらう。自信がつく。プロが教えてくれるって信頼のできることだな。

二つ目、歯科矯正が一段落した。ガチャガチャした固定器具を取り払って、付け外しするものに切り替わった。久しぶりに白い表面の全貌を見ると、達成感が沸き上がった。貯金をはたいて良かったと、深く思っている。


見た目を整える、気を遣う、それだけで人生が華やかになる。実際に他人から見てお洒落かなのかは、僕には判断しきれない。

だって、一日外に出ていても、僕がお洒落だなと感じる人は一人か二人見るだけだ。駅を利用すればたくさんの人と擦れ違うのに、良いな好きだなと思うのはほんの限られたコーディネートを見かけたときだけだ。つまり、僕と同じような感性を持つ人間は何百の一の確率でしか存在しない。それ以外の人は僕の洋服に興味を示さないということではないか。

1%に満たない人々としか共有できない世界観を楽しむことに意味はあるのか?ある。あるんだ。一番近くに僕のファッションを楽しみにしている人がいる。僕は僕のために身嗜みを整える。それでいいんだ。

それに、僕のファッションの全てを受け入れてくれなくても、バッグが可愛いねとか、シャツの色綺麗だねとか言ってくれる友人がいる。幸せだ。


今日もスキンケアをして、ちょっと髪をセットして、皺を伸ばしたシャツを着て、清潔感のあるマスクをしてバイトに出かけよう。

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