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転職ノススメ〜記憶が飛んだ夜〜

転職活動を始めて半年。紆余曲折あり記念すべき2つ目の内定をゲット。もう転職はしないと腹を括り、貴重な有休消化期間が終わろうとしている。

振り返れば色んな企業、色んな面接官と話をしたが、その中でも記憶が飛んだ夜について振り返ることとする。

某大手日系コンサル。働く人のイメージは、おでんくんのガングロたまごちゃんを週5で筋トレに通わせて、男にした、といったところ。コンサルは大多数がそんな男(偏見)。TWICEにいてもおかしくない友達が、そこの受付嬢をしていたらしい。イケイケコンサル。

なぜ、こんな私が突然ガングロコンサルを受けた運びになったかというと、某転職エージェントで直接オファーが来たからだ。すでに内定を持っていたが、オファーをくれるなんて「どんな会社だ〜?(博)」くらいの興味本位で受けてみることにした。

エントリーシート通過後、直接訪問しワンデイ選考。
ウェブテスト(適性検査)⇨小論文⇨面接2回。
わざわざ訪問するのだから、最低限の企業分析、志望動機は作成した。しかし、私の地頭の悪さがその努力を凌駕することとなる。

まず、ウェブテスト。スモールサイズなコンピュータルームにて、言語と非言語を受講。非言語はいわゆる数学なのだが、一問しかわからなかった。なんてったって、「モル」の概念が全く理解できず、即文転をした文系の私だ。ご丁寧に計算用のメモ用紙が置かれていたが、わからなすぎて、ほとんど空白。逆に天才暗算型だと思われる白紙っぷりだ。短い時間でたくさんの問題を計算しなければならないが、すぐに諦めて次の問題に行くので、すぐに試験は終了した。逆に天才だと思われる速さだ。

全く解けていないのに、早く終わったから、なぜか受かった気になっていた。その後すぐに小論文だったが、サウナのテレビでしかニュースに触れない私は、急に焦り始めた。直前に「物価高 わかりやすく」で検索し、小学生新聞の振り仮名がすごい勢いで付けられた記事を拝読し、物価高に関してだけわかった気になって小論文に臨んだ。

物価高に関して一切聞かれなかったが、なんとか回答することができた。非言語の物凄い回答スピードのせいで、1時間面接まで余裕ができた。

1時間待機後、面接×2に臨んだ。
一次面接は、ガングロとは程遠い白さの、東京カレンダーから飛び出てきた面接官。矢継ぎ早に質問があり、自分なりに回答できた。ここまでは順調(非言語が一問しか解けていない時点で落ちていたのだが)。

事件は、二次面接で起きた。
ガングロムキムキマッチョッチョと色白新入社員。2人がヒーローになって世界を救うアメコミがあったら面白そうだなと思いつつ、さすがに口にはしなかった。
ガングロが矢継ぎ早に質問をし、順調に面接は進んだ。だが、最後に突然、趣味欄に書いたヒップホップについて聞かれた。

黒「聴くのが好きなんですか?」
私「はい、好きです」
黒「何がいいんですか?」
私「一見怖そうに見えるんですけど、韻を踏んだり言葉遊びみたいなのが好きです(頭真っ白)」
黒「自分でもやるんですか?(やらないだろ)」
私「やります」
黒「!?」
私「韻を…韻を踏ませていただいております!!!」

恐ろしいことに、その後の記憶が一切ない。
人は、大きなショックを受けると記憶がなくなるらしい。

翌日、無事不合格通知が来た。
私はこれからも、「モル」の概念を理解する気はないし、すごい勢いで振り仮名が付けられた小学生新聞を読むこともない。

私は私のまま、生きていくことにした。

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