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幸せの地、福井へ移住してみた

東京で暮らした10年に区切りをつけ、久々に実家のある福井へ帰ってきた。都会の生活やしがらみから逃げ出したくなって、なんとか活路を見出そうと全国各地、北九州の山奥まで行って娘の小学校探しや、島暮らしをしてみた。結果、教育より、新しい土地開拓より、私と子どもが安心していられる家を第一優先に、慣れ親しんだ環境で祖父母と暮らすことを選んだ。


移住先の選び方

移住先を検討するにあたり、自分や子どもの人生、保育園・学校、仕事、進路やキャリア、考えるべき要素が多すぎて、真新しい場所で母子がゼロスタートするにはリスクが大きかった。特に、元夫と離婚協議中だったため、子にとって大きな心の負担があることが気がかりだった。どうしたら安心できる人たちに囲まれて、良い環境で楽しくリスタートできるだろう?正解がない中、自分で考え行動し、道を切り開いていく必要があった。一度にすべてを叶えることは難しい。まずは、自分たちにとって何が一番重要か?優先順位をつけて、小さな一歩を踏み出す。私たちにとっては、子どもが小学校にあがるまでの1年を、家族のいる福井で安心してサポートを受けながら過ごすことが最善だった。

今はつらいかもしれないけど、必ずよかったと思える時が来るから、信じて付いてきて欲しい。

変わり目

Transitionは、思った以上に物理的にも心理的にもハードさがあったけど、自分事なので大変というより、やり遂げようという強い意志があった。何度も子どもと話し合って、一緒に涙を流しながらぶつかってきた。「ママは自分のことしか考えてない」と言い放った娘だけど、東京の友人たちとの別れに涙した私に「自分で決めたことでしょ。」と力強い言葉をかけてくれた。何年も身動きが取れずに頭を悩ませていたことが、ひとつ決まると、待ってました!と言わんばかりに、ばばばばばーっと怒涛のように動きだす。ひとつひとつに全力で向き合って、ベストを尽くしてきて本当によかったと報われていく。と同時に、怒りや憎しみ、嫌悪は癒えていく。幸せをありがとう、最後は感謝が残るものだ。

移住して感じたこと

移住してみて、呼吸ひとつから、自分の身体や魂のコアな軸をど真ん中に感じる毎日。私はここにいるんだと、生きていることを全細胞で実感する。朝の陽ざしのキラキラしたあたたかさ、洗濯物の香り、料理の音、どれも心が満たされる幸せな日々。「今日は何作ろうか?」相手のことを思って、一緒に作って食べる、ただそんなことが楽しい。市役所や近所の人から「大変やったねぇ」という声がけがありがたく、染みる。このホーム感(居場所)こそが求めていたもので、自分が選んだ道に納得感がある。今は祖父母に子どもをみててもらうことが多いけど、近い将来介護が必要になったらヘルパーの資格を取ってサポートできたらいい。お互いに支え合って、楽しく生きていきたい。

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