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#151 毎朝3分!チームの傾聴力を高めるちょっとした工夫

竹内義晴です。この番組は、組織づくりやコミュニケーション、キャリアデザインなどの人材育成、複業やテレワーク、多拠点ワークといった「これからの働き方」についてゆるゆるとお話をしていく番組です。この番組が面白かった、あるいは参考になったらフォロー、コメントなどいただけると嬉しいです。

昨日は、1on1ミーティングに関するお話をしました

昨日は、「1on1ミーティングがうまく行かない方へ。僕が傾聴を実践したプロセス」ということで、僕が2005、2006年くらいに傾聴を学び始めて、どんなふうに職場の中に取り入れていったか? というお話を簡単にしました。

自分が傾聴力のトレーニングをしていく中で、「チームのメンバーにも、こういった力をつけてほしいな」と思ったんですよね。

毎朝3分、チームの中で傾聴力を高めるトレーニング

それで、毎日の習慣の中で傾聴、あるいは、バックトラッキングのようなスキルのトレーニングができないかなと思って、朝会を利用しようと思ったんですよ。

具体的にどんなことをやっていたか? というと……

ひょっとしたら、みなさんの職場でもやっているかもしれませんけど、「3分間スピーチ」みたいなことをやっている職場もあると思うんですよね。3分間、たわいもない話をすると。

その目的は、「お互いを知る」みたいなこともあるんでしょうし、ただ単に「ちょっとした雑談」みたいな意味もあると思いますが、3分間スピーチの後に「つまり、この話で、相手は何を言いたかったのか?」ということをフィードバックするという時間を設けたんですよ。

「フィードバックする」というのは、聞き手が思ったり感じたりしたことを伝えるのではなく、ここ、何日か話しているバックトラッキングをするんですね。

どういうふうにするかというと、「つまり、あなたはこういうことを言いたかったんですね」と確認する感じ。

それを3人ぐらい、朝会の3分間スピーチの後に話してもらうんです。

ちゃんと耳を傾けてもらうように

話してもらうのも、順番が決まっていると準備しない……というか、ちゃんと聞こうとしないので、できるだけ「ちゃんと聞くようにしてほしいな」と思ったので、順番は、3分間スピーチが終わった後に「適当に決める」という(笑)

「適当に決める」というのは、当時、いや、いまもあると思うんですけど、「クッシュボール」といって、海外の玩具があるんですよ。フニャフニャした、カラフルな色のボールがあるんです。よく、ワークショップなどに使われるボールなんですけどね。

クッシュボールじゃなくても、指名でもいいんですけど、「じゃあ、〇〇さん」と指名しながら適当に投げて、それを受け取った人が、3分間スピーチの後に、相手が言いたかったことを要約して、バックトラッキングをするっていうのを、毎朝やったんです。

1人目が、「つまり、〇〇さんは、□□ということを言いたかったんですね」と確認したら、今度はその人が、自分の意思で、クッシュボールを誰かに回します。それを3回ぐらいやって、朝会は終了。「今日もよろしくお願いします!」みたいなことを毎日やったんですよね。

一般的な3分間スピーチは、多くの場合一方的に話すばかりで、聞き手はそれほど真剣に聞いてないことが多いと思うんですよ。ですが、3分間スピーチの後に、要約して確認するっていうプロセスを入れることによって、聞き手はちゃんと聞かないと返せない。つまり、「この人は、何を言いたいんだろう?」って、3分間、集中して話を聞くことになります。

バックトラッキングは「間違ってもOK」

あと、ルールというか、通常のバックトラッキングでもそうなんですけど、「間違ってもOK」ってしたんですよ。

「間違ってもOK」っていうのは、「つまり、あなたは〇〇ということを言いたかったんですね」と確認するときに、人それぞれの受け取り方によって、時に解釈が違っていたり、相手が言いたかったポイントや要点が違う場合もありますよね。

「間違ってもOK」とすることによって、もし、相手が言いたかったことと、自分が解釈し、確認したことがもし違っていたら、「それもそうなんですけど、僕が言いたかったことは〇〇です」みたいに、確認の後に話し手に加えてもらう……というような形にしたんですよね。

こうすることによって、必然的に3分間、相手の話を傾聴する。そして、要約して確認するのを、毎日繰り返していくうちに、チームの中で、どれだけ習慣になったかどうかわかりませんが、だいぶいいトレーニングにはなったんじゃないかなと思っています。

スキルを身に付けるためには、習慣化が必要

なぜ、このようなトレーニングを取り入れようか? と、思ったかというと……

何かを習慣化するためには、毎日の繰り返しが重要なんじゃないかと思っています。案外、「話を聞く」時間というのは、作ろうと思って作らないと、なかなか作れないんですよね。

もちろん聞き手が「よし、この時間は聞くに徹しよう」と思って相手の話を聞けば、聞く機会を作ることはできますが、よほど慣れていない人でないと、意識的に聞くっていうのは難しい場合が多いです。なので、「場を作る」っていうことが案外重要じゃないかなって思います。

ただ、「朝会の時に、みんなで行う」みたいなことを実践するためには、管理職やリーダーのような、チームづくりを率先して、自分から変えられる人じゃないとなかなかできないかもしれませんね。

ですが、この3分間トレーニングは、傾聴の「練習の場」としては、結構いいトレーニングになるので、もし機会をやっていたら、みなさんの職場でもぜひ、やっていただければと思います。

もし、さらに詳しい方法が知りたい……みたいなことがあれば、Facebookメッセンジャーか、XのDMか、インスタは……あんまりやってないので(笑)、しごとのみらいのホームページか、何かしらの方法でご連絡いただければ、何かお手伝いできることはあるかなと思いますので、興味があればご連絡ください。

というわけで、今日の話はここまでにしたいと思います。じゃあね。バイバ~イ!

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