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「仕事っぽいシゴト」で得られる「3つの資本」

竹内義晴の「これからの働き方」――この番組は、これからの働き方、組織作り、地域づくりの実務家、竹内義晴が「楽しく働く」をテーマに、組織づくりやコミュニケーション、マーケティング、キャリアデザイン、複業、テレワーク、ワーケーションなどの視点でゆるゆるとお話をしていく番組です。

いま、noteさんの #創作大賞2024 #ビジネス部門 という企画に参加しています。『「仕事っぽいシゴト」が社会の課題を解決する』というタイトルの本を作るイメージで毎日お話しています。1本目、目次はこちらです。

昨日は、「「仕事っぽいシゴト」とは何か?―ワーキッシュアクトとの関係」というお話をしました。ワーキッシュアクトとは「仕事っぽい活動」のことです。

今日は、「「仕事っぽいシゴト」で得られる「3つの資本」」というお話です。

音声はこちらです。

昨日お話ししたように、「仕事っぽいシゴト」とは、今後、人口減少によって起こってくるような人材不足。このような、さまざまな問題に対して、本業ではない「仕事っぽい活動」によって、「いままでの経験を生かしたい」とか、「誰か困ってるんだったら役に立ちたい」とか、そういった気持ちを活かして「誰かの困りごとを、自分が得意なことで助けよう」とか、「労働力をみんなで共有して、協力しながら解決していこう」というのが、この「仕事っぽいシゴト」。つまり、ワーキッシュアクトの考え方です。

仕事っぽいシゴトだから、本業は本業でありつつ、他のこともやる……ということで、働き方のひとつとしては、「複業のような働き方」だと言えます。

実際には、お金をいただきながら行う複業の形もあれば、お金を頂かずに行うプロモノの形もあります。そのほかには、近年注目を集めている「旅をしながらお手伝い」をする、おてつたびさんのようなものも、仕事っぽいシゴトのひとつです。

このような形の働き方について、僕が「理想だな」と思うのは、対価は対価として、ちゃんといただく。価値の交換をすることが大切だと思っています。そうでないと、労働の搾取になってしまうからです。

あとは、できるだけ「長い関係を構築できる」こと。一過性だけではなく、ある程度長いあいだ、関わりができるのが理想だと思っています。

こうした働き方ができると、人材不足で困っている地方の企業にとってもいいし、いままでの経験を活かしたいと思っているあなたにとってもいいですよね。

こうした形が実現できると、人材が不足している地方の企業にとっては人材不足を補えるという、分かりやすいメリットがあると思っています。

仕事っぽいシゴトで得られる「3つの資本」

一方、働く側のメリットとしては、大きく分けると「3つの資本」が得られるんじゃないかと思っています。

ここで言う「3つの資本」とは……

  1. 金融資本

  2. 人的資本

  3. 社会資本

の3つです。

金融資本とは?

1つ目の金融資本とは「お金」ですね。

いままでの、1社に所属して働く働き方だったら、もし仮に、退職や転職、倒産など、何かしらの事情があったとき、そこで一切の収入が断たれます。

一方、複業のような形で複数の収入源があると、仮にどれか1つがコケても、最悪、ご飯は食べられます。こうした形が構築できればベストです。そんなに不安がらずに、さまざまなチャレンジができます。

もちろん、それぞれの家庭環境がありますから、複数の収入源があったからといって、必ずしも大丈夫とは言えないかもしれません。でも、1つだけよりは安心感があります。

人的資本とは?

2つ目の人的資本とは「知識や経験、スキル」です。

「自分の経験を活かす」という言い方をすると、いままで自分が身につけているものを提供する、と捉えるかもしれません。実は、人的資本とはそれだけではないんです。

具体的には、たとえば、いままでAという会社で働いていたとします。その場合、Aという会社の社風や価値観の中で仕事をすることになります。

一方、複数の環境がある場合、いままで、Aという会社の中で「これが当たり前」だと思っていたものが、複数の環境に身を置くことによって当たり前ではないということを知ったり、いままでの経験をほかの環境で生かそうとすると、新たな環境ではすぐに適用できなかったり、さまざまな障害があったりします。

しかし、このような障害がある中で、さまざまな経験を積んでいくことによって、ビジネスパーソンとしての経験値が高まります。

これは、僕自身の経験からしてもそうです。スキルの面ももちろんですが、プロジェクトを遂行する力とか、課題を解決していく力、コミュニケーション能力など、いままで「当たり前だ」と思っていた環境から出ることによって、得られる経験がある、ということです。

社会資本とは?

3つ目の社会資本とは「人とのつながり」です。

ひとつの会社で所属しているだけだと、当たり前かもしれませんが、その環境の中での人間関係しか構築できません。

一方、社外に出ることによって、新たな人間関係が生まれたり、そこから波及してほかの方を紹介していただいたりします。このような形で、人とのつながりは広がっていくんですよね。

仕事っぽいシゴトを、個人から、会社、社会へ

このように、3つの資本が増えることが、「仕事っぽいシゴト」をする、ワーキッシュアクトしていく、大きなメリットのひとつなんじゃないかなと思います。

こういった取り組みは、いままでは個人が、自分のために取り組んでいたのが中心でした。

でも、本当は、こうした取り組みを個人に任せるのではなく、企業として取り組んでいくと、結構いいんですよ。それは、個人の能力が高まることによって、会社に還元できることもありますし、人的なつながりが、新たな仕事のきっかけになる場合もあります。

これは1社だけに所属しているだけでは、絶対に身につかない能力であり、機会だと思います。

なぜ、そう思うか? というと、僕自身がそういうプロセスを歩んできているからです。

というわけで、明日は、このようなキャリアの多重化をすることによって、あるいは、3つの資本を身につけることによって、ビジネスパーソン一人ひとりにとって、所属している会社にとって、どんなメリットがあるのかについてお話します。

今日の話はこれで終わりにします。

次の記事:「仕事っぽいシゴト」で得られる「ビジネスの価値」

#創作大賞2024 #ビジネス部門


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