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ある夫婦のみずみずしい暮らし 2017年8月16日

自称「勧める女」神垣です。

 「人生フルーツ」

 やっと観ることができました・・・


 年初に広島でも上映され
 評判が良かったので、気になっていた映画
 「人生フルーツ」。

 昨日、やっと観に行くことができました。

 映画は
 建築家、津端修一さん(90歳)と英子さん(87歳)夫婦の
 暮らしぶりを追ったドキュメンタリー。

 修一さんは、
 いわゆるニュータウンと呼ばれた
 公団住宅を数多く手がけ

 広島大学がキャンパスを広島市内から
 東広島へ移転する際も
 学園都市の計画設計に携わるため
 教授として広大へ赴任したこともある経歴の持ち主。
 
 ご本人は
 自身が手がけた高蔵寺ニュータウンに
 家を建て、木々を植え、畑を耕し
 英子さんと共に暮らし続けます。

 自宅の庭で収穫した野菜や果物を
 英子さんは料理やお菓子、保存食にし
 夫婦つましく愛らしく生活する様子が素敵で

 だれもがこの夫婦のように
 生きたいと
 願うのではないでしょうか。

 日々、丁寧に
 相手を思いやりながら
 自律して生きる二人。

 修一さんと英子さんのなれそめ
 高蔵寺ニュータウンに居を構えた経緯
 台湾への旅行などを織り交ぜながら

 夫婦の日常を淡々と追う映像が
 続くのかと思いきや
 後半には
 映画にまさるドラマチックな展開が待ち受けており、

 1時間半の上映時間が濃密で
 あっという間でした。

 毎日、英子さんがこしらえる料理を食し、
 畑仕事をし、
 晴耕雨読の日々を過ごしているようで

 齢90にして
 現役の建築家として
 きっちりと志のある仕事を手がけていた
 修一さん。

 そんな夫を常に見守り、
 寄り添い、でも
 自分を曲げることなく
 端正に生きる英子さん。

 二人の人としての美しさに
 胸打たれ
 わたしは始終、泣きっぱなしでした。


 わが家の歌って踊れるアーキテクトと
 一緒に映画を観て
 築40年を超える公団住宅へと帰ったのですが

 夫婦でこの映画の話がつきませんでした。

 わたし達はあんなふうに
 美しく生きられるだろうか。
 でも、少しでも近づきたい。

 そう思うとともに
 うちの両親や娘たちにも
 勧めたい映画でした。
 ぜひ、ご覧になってください。


 修一さんと英子さんの
 暮らしぶりを伝える本も出ています。

「ききがたり ときをためる暮らし」
「ふたりからひとり ~ときをためる暮らし それから~」

うちの公団も緑が多く、田舎育ちのわたしには
とても心地よい環境。ここに暮らせてよかったなと思います。

(VOL.2921 2017年8月16日 配信 メールマガジン あとがきより)


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