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梅雨を逃れ、3ヶ月ぶりの札幌帰省

本日、3泊4日で札幌に帰る。
3月上旬、まだ札幌は雪に覆われていた。帰省するのは、この時以来、約3ヶ月ぶりである。札幌は3月上旬から約1ヶ月にわたる三寒四温を経て完全な雪解けとなる。4月にも何度か雪は降るが、それは真冬の東京に降る雪のように一晩経てば地上から消えてなくなる。雪が消えることで札幌人は春を実感する。待ち遠しかった札幌の春は一年で一番前向きな気持ちになれる季節。雪の降らない町に住む人と比べると、春のリセット感は際立っている。

毎年ゴールデンウィークになると、自宅の庭の家庭菜園づくりを始める。土を掘り起こし、肥料を撒き、畝を作って、ミニトマトやナス、青紫蘇や唐辛子、きゅうりやシシトウなど少量多品種で野菜の苗を植える。だが東京転勤になった今年は、まだ札幌の春を体験していない。きっと庭も放置されていることだろう。かつて5人家族で毎日がお祭り騒ぎだった家には、今は妻1人だけがひっそりと暮らしている。一人暮らしには不釣り合いの4LDKの一戸建て。

妻は週に3日は近所の温泉に行く。同じ区内に住む彼女の実姉と一緒に温泉に行くか、あるいはエスコンフィールドに行って日ハム戦を観に行くか、そのどちらかである。そうだった。東京転勤のせいでエスコンフィールドの日ハム戦を観に行けなくなったのは痛かった。自宅の場所は、昨年までのホームである札幌ドームと、今年からのホームのあるエスコンフィールドとのちょうど中間地点にあるが、どちらかと言えば北広島のエスコンの方に親近感がある。昨年の工事中は巨大なクレーンが自宅の近くからも臨むことができて、オープンを心待ちにしていたのだ。今回の帰省で行ければいいのだが、残念ながらその時間はなさそうだ。

札幌に着いて、札幌駅北口のLプラザビルの1F図書スペースでこの原稿を打っている。梅雨入りした東京を抜け出して、札幌の爽やかな春を全身で感じるつもりだったが、愚図ついた東京の空に勝るとも劣らない札幌の曇天ぶりに落胆している。

そういえば、東京に浪人生を置いてきた。本日の夜から、月曜の夜まで、彼は一人暮らしの自由を謳歌することであろう。


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