【Lake up Voice】浮上の鍵を握る"末っ子デュオ" 江原信太朗と大庭圭太郎
開幕から最初の14試合を1勝13敗と、B1復帰シーズンで高い壁を痛感させられる出だしとなった滋賀レイクス。ただ、内容に目を向ければ敗戦のうち5試合が第4クォーターで3点差以内となる接戦を演じるなど、勝機を見出すところまでは試合を運べていました。残りのシーズンは「勝ち切るチーム」となるためのステップアップができるかが問われます。その突破口となり得るのが、伸び代に溢れた若手の飛躍です。
中でも、開幕当初こそプレータイムが少なかったものの、徐々に試合を重ねるごとに頭角を表してきた江原信太朗選手、現役大学生の特別指定選手 大庭圭太郎選手の2人は、その伸び代に大きな可能性を感じさせました。
江原選手は開幕2戦目の大阪エヴェッサ戦で、エースを相手にディフェンスで存在感を示し、その後の試合では8試合にスターティング5として起用されるなどチャンスを掴み取りました。大庭選手は11月に入り二桁のプレータイムを獲得するようになり、バイウィーク前最後の試合となった11月10日の島根スサノオマジック戦では江原選手とともにスターターに名を連ねています。
まだまだ波のある2人ですが、シーズンの"第2クォーター"となるここからの戦いでは、彼らのブレークが大きな力になることは間違いないでしょう。
今回はリーグ戦再開を目前に期待の"末っ子デュオ"に話を聞きました。
インタビュー
江原信太朗選手
若いからこそできることでポジティブを与えたい
Q.14試合を振り返って、自分の中ではどう整理しているか?
1勝13敗という結果は、自分としてもチームとしても受け入れていないし、受け入れられないし、自分たちはそういうチームじゃないと思っています。
ただその中でも、開幕戦とバイウィーク前最後の島根戦を比べると、成長しているのは間違いないので、あとはその良くなっている部分をどう勝ちにつなげるかが大事になってくると思います。成長しているけど勝てないだと意味がないので、今後の(オールスターまでの)16試合はしっかり勝ちにつなげていきたいです。
Q.開幕前の天皇杯では出場なし。そこからプレータイムを伸ばしスターターにも起用された。開幕当初はどんなことを考えていた?
開幕前の天皇杯では出場時間がなかったので、開幕戦までの練習は本当に勝負だと思って、その期間はまずはロスターに入ることを一番の目標にやっていました。開幕戦では、試合に出れる時間は少ないと分かっていたので、その少ない時間でどれだけインパクトを残せるかが勝負だと思っていました。
大学でも同じような経験があったし、出られないことには理由があるのは間違いないので、それをまずは受け入れて、どこを改善したら試合に出れるかを冷静に考える。そして、それを改善するために練習する。それしかないと思っていたので、悪いところを改善しながら自分の武器もできるだけアピールしてやってきました。
もし開幕戦でロスターに入れなくてもやり続けるつもりだったし、やり続ければいつかチャンスは来ると思うので、そのチャンスが来るまで待つだけだと思っていました。自分では大阪戦のGAME2でチャンスが来たと思っていて、練習からずっとやり続けたからこそ、そのチャンスを掴めたのかなと思っています。
Q.スターターに起用された8試合のうち、4試合で江原選手の3Pがチームファーストスコアになっているが、そこは意識しているのか
最初は打つとかを特別に意識しているわけではないんですけど、「空いたら打つ」というのは決めています。打たなかったら流れも悪くなるし、打つことが自分の仕事だと思っているので、それが結果的にファーストスコアになったのかなと思います。
ただ、自分はフリーになった時は打ってたんですけど、ディフェンスがいる時は迷ってパスを出したりしてしまっているところもありました。
群馬戦GAME2の試合前に、マークさん(貝島AC)と映像を見て、「CJはシュート入るんだから多少相手がいても全然打てる」と言われて、今まで以上に積極的に打とうと思いました。ディフェンスがいても打ち切ることを決めて、それが1Qの3連続3Pにつながったのかなと思います。そこはこの14試合の中でも自分の中で意識が変わったところかもしれないです。
Q.バイウィークを経て、シーズン第2クォーターが始まります。個人の役割はどう捉えているか
まずはフィジカルなディフェンスでトーンセットしたり、エナジーをチームに与えることが一つの役割だと思っています。あとは、キャッチ&シュートのスリーをしっかり打ち切って決めることがもう一つの役割だと思っています。シュートは入る入らないがあるので、まずはディフェンスからしっかり毎試合エナジーをチームに与えられるようにしていきたいです。
前もケイ(大庭)とツネさん(常田)と話していて、若いからこそベンチでの盛り上がりとか、試合に出てエネルギーを出すことが仕事というか、若いからこそできることだと思うから、そこでチームの雰囲気を良くしたりポジティブを与えていきたいです。
Q.ブースターの皆さんへ
これまでの14試合とは違う姿で戦っていきたいし、勝ちを届けたいです。このバイウィーク期間も、みんな次の16試合に向けてしっかり取り組んできたし、すごくいい形で入れるかなと思っています。本当に違うチームだと思えるぐらいの成長とプレーを見せていきます。
ホームアウェー関係なく、ブースターの皆さんの声援が自分たちの力になっているし、声援があるからこそ勝ちを届けたい気持ちも強くなるし、皆さんが笑顔になれるような試合をできるだけ多く届けたいです。
大庭圭太郎選手
飛躍の鍵はベンチでの振る舞い
Q.開幕からの14試合をどう振り返っている?
最初の方は上手くいかないことが多くありましたが、最後の数試合は自分のやるべきことがはっきりしてきたと思っています。オフェンスの部分では自分の強みを活かしてアシストを増やしたり、得点したり、成長した部分は少なからずあったので、そこは良かったかなと思います。
Q.開幕当初はプレータイムが伸び悩んだところもあったが、島根戦ではスターターに抜擢された。それまでどういうマインドで続けてきた?
モチベーションを保つ中でやっぱりすごい苦しくて、何回もやめたいなと思ったんですけど、そこでやめちゃうと成長できないし、自分にとって必要な壁が今あると思いながら、それも結構苦しいんですけど、そうやって思いながらずっとやってました。
ツネさんだったりマークさんだったりが気にかけてくれて、「やり続けろ」と言ってくれていたのは、少なからず自分の支えになっていました。
Q.苦しみながらもプレータイムを掴んでいったが、どんなところを意識した?
プレーを変えたというよりは、ベンチでの振る舞い方を変えました。
自分の良さをベンチで出したからこそ、コートに入った時にそのエナジーを持っていけたのかなってすごい思いましたね。ずっと試合に出られなかったので、始めの方はベンチでいろいろ悩んだり考えたりしていたんですけど、それよりも、チームのためにできることと自分のキャラを生かしたベンチでの振る舞いってところを一番意識して変えたところかなと思います。
Q.それは何かきっかけがあった?
確か群馬戦ぐらいだったと思うんですけど、僕の試合を見てくれてた高校時代の担任の先生に、「お前の良さはなんだ」と言われて、僕はプレー面でしか答えなかったんですけど、その時に「プレー以外でもお前にはこういう良さがあって、こういう魅力があるから今そこにいるんだ。それを出さないのはもったいない」みたいなことを言われて。
やっぱりベンチにずっといるってしんどいことなんで、自分にばっかりフォーカスしがちなんですけど、そこで先生の言葉を思い出しました。
バイウィーク前数試合の僕をすごく変えてくれた言葉です。
Q.今週末から始まるシーズン第2クォーターに向けて、自身の役割はどう捉えている?
やっぱりまずはディフェンスのところが自分の役割で、プラスしてオフェンスの部分では相手を切って味方にアシストすることと、アシストにならなくてもアドバンテージを作ることが僕の仕事だと思っています。
あとはベンチの振る舞いのところで、僕だからこそできる部分もあると思う。そこはチームが苦しい状況であってもいい状態であっても、ずっとやり続ける。すごい大事だなって感じたので、そこは自分の一つの仕事として、やり続けたいです。
Q.最後にブースターの皆さんへ
次の中断までの16試合、これまでと変わったレイクスを見せられるように、それはプレーだけじゃなくてベンチでの振る舞いだったり、そういうところから変わったところを見せられたらいいなと思います。これからもレイクスの若い力を見せて、勝利を重ねていくので、応援よろしくお願いします。
お知らせ
滋賀レイクスのバイウィーク明け初戦は11月30日(土)12月1日(日)のアウェーゲーム vs秋田ノーザンハピネッツ(会場:CNAアリーナ☆あきた)。そしてその翌週には1カ月ぶりのホームゲームとなる「りそなグループ 2024-25 B1リーグ戦 第10節 RECARO presents 滋賀レイクスvs茨城ロボッツ」が滋賀ダイハツアリーナで開催されます。
公開中のホームゲーム特設情報ページは滋賀レイクスの公式WEBサイトからご覧いただけます。