【45R×SHIFTBRAIN】サイトリニューアルから2年、2023年に伴走した企画のご紹介
こんにちは、シフトブレイン広報の坂です。
シフトブレインは2022年春に『45R』のコーポレートサイトとブランドサイト兼ECサイト（以下、ブランドECサイト）を制作しました。
『45R』は「気持ちの良い服を、喜んで着ていただきたい。」という理念のもと、藍・インディゴの可能性を探し、原料や素材の追求に取り組んでいる1977年創業の服づくりの企業です。
▼サイト制作については、こちらの記事をご覧ください！
このサイト制作から2年が経過した今も45Rとシフトブレインの伴走は続いており、現在はWebのクリエイティブ周りをメインにお任せいただいています。今回の記事では、2023年に新たに取り組んだ企画にフォーカスし、ご紹介します。
前段の話となりますが、企画立案の前に45Rとシフトブレインの制作チームで「45Rが今、何を考えているのか」そして「シフトブレインとして何ができるのか」を45Rの年間計画をもとに目指す方向をすり合わせるワークショップを行いました。これからご紹介する企画はそのなかで見えてきた3つの視点をもとに立ち上がったものです。
制作チームと45Rさんからのコメントとあわせて、お楽しみください！
● 100コーディネート企画
・企画概要
本社や店舗のスタッフが自由に着こなしを考え、自らがモデルとして参加し、様々なコーディネートを提案する100コーディネート企画。
45Rではデニム・Tシャツ・バンダナなど、45Rにとっての基本をつくるアイテムを『大切なもの』と呼んでいます。本企画はその『大切なもの』を「定番品だからこそ、色々なサイズ感やカラーバリエーションによる面白い着こなし方があることをお客さまにお伝えしたい」という想いから立ち上がりました。
・制作ページのご紹介
▼ カノコいろいろ33色 100のコーディネート（2023年春夏）
春夏素材のカノコ商品4アイテム、33色の100コーディネート。カノコを主役として、春夏らしい色合いと様々なシーンに合わせた着こなしにわくわくします。
▼ 超ガーゼいろいろ45色 100のコーディネート（2023年秋冬）
超ガーゼのタートルネックとカシュクールの2アイテム、45色の100コーディネート。超ガーゼは、コットンのカシミヤと言えるほどに気持ちのいい生地です。スタッフの皆さんの個性やセンスが光る100通りの着こなしは、眺めているだけでも楽しめます。
また、本年も新しいアイテムによる『シャツいろいろ33品 100のコーディネート』が公開されています！
📌制作のポイント
企画に合わせて、ブランドECサイト内に専用のページテンプレートを新たに用意。メインビジュアルや商品の掲載順は自由に変更できる仕様になっており、その時々によって推したい商品の順番を入れ替えることができます。
また、企画立ち上げ時の春夏（カノコ）では、今後も45R内で同様の企画を運用できるように、商品撮影用データのテンプレートを用意し、シフトブレインADによる色味調整などのレクチャーも行いました。それにより、次の秋冬（超ガーゼ）ページは、クライアントだけで企画から運用までを実施することが可能になりました。
📌制作チームからのコメント
▽ SHIFTBRAIN 藤吉（Art Director / Designer）
実はこの企画、45Rさんが過去にも似たようなものやっていたんです。その企画もスタッフのみなさんが色々な着こなしをしていました。そこで、「この服の魅力を最もよく知る45Rのメンバーで、着こなしの幅を見せていくのがいいのではないか？」と提案したんです。結果的に“スタッフ自身がコーディネートを考え、45Rの中でチェックバックを行い、本人がモデルとして出る”という、とても外注費の少ない企画になりました。自分がモデルとして登場することで、お客さまとのコミュニケーションも取りやすい状態になりますよね。また、各店舗の店長もモデルとして沢山参加されているので、お店の商品構成から自分の売り方まで、これまでより少し前倒しで考えるきっかけになったのではと思います。
企画の仕上がり自体も僕たちが当初想像していたより完成度が高く、45Rさんの型にはまらない高い美意識を感じました。撮影でスタッフのみなさんが生き生きと輝く瞬間に立ち会えたことで、改めて45Rさんのすごさを実感しました。45Rがこれまでに取り組んできた歩みを振り返り、彼らの強みを再発見し新たに仕立て直すことで、45Rらしさが生まれた企画です。
▽ ingraft 山本（Producer / Planner）
本企画は『100』という数字を用いた言葉の分かりやすさもさることながら、100コーデ写真も便利に活用できるように設計しています。100コーデを並列なアセットとして蓄えておけば、売れ行きが思わしくない色やサイズを“今、PRしたい商品”としてすぐに呼び出せます。
ブランドECサイト上（TOPページ）から100コーデ企画ページに誘導する場所やメインビジュアル、Instagramでも商品がピックアップできるので、自由度の高い運用ができるのではと考えました。
・45Rさんからのコメント
身長や体型によって異なる様々な着こなしがあるのでイメージが湧きやすく、特に色数が多い商品で悩まれているお客さまが参考にされたり、普段着ない色を買ってみようと思われるきっかけにもなっているようです。
店舗のスタッフが参加しているため、より親近感を持って見ていただけることで、店頭での会話が弾むことも。コーディネート企画自体を楽しみにしてくださるお客さまも多いです。
結果的に企画で取り上げた商品が大きなヒットに繋がり、完売する色やサイズが続出しました。
● 45R インディゴ白書
・企画概要
本企画は、2023年に発売が決まった新色『影色納戸（かげいろなんど）』がきっかけとなります。45Rは1999年以来、デニムなどに用いるインディゴの色合いやそのレシピを自社で独自に作り続けてきました。これからのシグネチャーアイテムとなるべく生まれた『影色納戸』をWebでもPRするため、シフトブレインが提案したのが『インディゴ白書』です。
・制作ページのご紹介
45Rには新色の『影色納戸』はもちろん、これまでに培ってきたオリジナルの色が沢山あります。45Rがインディゴと向き合い続けてきた20年以上の歴史を、新旧問わず全てのお客さまに伝えるべく、一本の絵巻物として表現しました。
📌制作のポイント
モチーフに採用した絵巻物は、45Rが追求してきた“日本人らしいデニム”とも付合するアイデアです。そこに、伝統絵画に通ずる作風のイラストと、Webならではのダイナミックなアニメーションとを組み合わせ、重厚な読み応えとチャーミングさが両立するデザインに仕上げました。
📌制作チームからのコメント
▽ SHIFTBRAIN 藤吉（Art Director / Designer）
インディゴ白書は、2022年に45周年を迎えた45Rさんのこれから.....つまりこの先の45年間を見据えたものづくりを伝えるためのコンテンツです。
本来であれば『影色納戸』をストレートに表現する選択肢もあるなかで、「『影色納戸』に至るまでの道筋や45Rさんのインディゴへの愛を形にしたい」と提案させていただきました。100コーデ企画で得た“彼らの過去から強みを再発見し、新たに仕立て直す”という体験から、今回もこれまでの45Rさんの取り組みから次に繋がる何かを残したいと考えました。この提案に対して、45Rさんからは深い理解をいただき、全面的に任せていただけることに。45Rさんの理解や協力があってこその企画です。
▽ ingraft 山本（Producer / Planner）
この企画は、制作チームの45Rさんに対するリスペクトや熱量と、45Rさんのものづくりに対する熱量がうまく融合した象徴的な事例だと思います。わかりやすい理屈を遥かに超えて、実現するのが難しいタイプのクリエイティブですが、それを実現できたのはお互いにリスペクトや熱量があったからだと思います。インディゴ白書はまさにその賜物です。
・45Rさんからのコメント
他では見ない仕様で、楽しく読み応えがある面白いコンテンツとなりました。インディゴに対する会社の姿勢やものづくりが分かるので、スタッフの勉強にもなっています。
インディゴをお好きな方にはより深く、そこまで興味が無い方にも興味を持っていただいたり、ビジュアルで分かりやすい部分をご覧いただけている印象があります。商品を選ぶ際にページから色を参考にしてくださったお客さまもいました。
毎年11月末には、全国の店舗やスタッフ全員が藍インディゴー色になるイベント『藍INDIGO FRIDAY』を行っているのですが、その際にもアクセスが伸び、イベントの盛り上げに役立てることができました。
● 藍職人いろいろ45
・企画概要
藍職人いろいろ45は、全国各地の藍染め職人たちと、45Rが探求する「ものづくり」への想いが合わさった、どこにもないコレクションです。日本のルーツを詰め込んだ商品たちは大量生産が難しく、現在は特定のお店でしか購入できません。本企画はコレクションの存在とその素晴らしさを店舗を訪れるお客さま以外にも広く知っていただくべくスタートしました。
・制作ページのご紹介
▼ 藍職人いろいろ45 2023はる
▼ 藍職人いろいろ45 2023なつ
▼ 藍職人いろいろ45 2023ふゆ
土地によって異なる気候、水、畑、藍の色はもちろん、職人さんの想いやくせ、全てが十人十色。そんな職人たちがおりなす日本の藍と、45Rが大切に深化させ続けている素材で作ったコレクションを紹介するページです。
先日、2024年最新コレクション『藍職人いろいろ45 2024はる』も公開されました！
📌制作のポイント
本コレクションの性質に合わせて、通常のコレクションページにはない自由に動き回れるギャラリースペースの追加や、商品画像の下には藍染めの産地を表示させるなどの遊び心を加えました。
📌制作チームからのコメント
▽ SHIFTBRAIN 藤吉（Art Director / Designer）
このコレクションは日本の伝統的な情報がぎゅっと詰まってるにも関わらず、とっても自由なアイテムばかりです。それはコレクションに“こだわらない（拘らない）”というテーマがあるからなんです。この凝り固まらない45Rの姿勢に感銘を受け、縦横自由に動けるギャラリースペースを設置したり、ページをスクロールするとじわじわと染まっていくような仕掛けを施しました。また、ページの1番下まで見た方だけに表示される藍職人MAPや、それ以降はページ全体が藍色に染まる隠しギミックもあります。今まで作った型の中だけで勝負せず、何か新しいことを取り入れるよう意識して制作を行いました。
▽ ingraft 山本（Producer / Planner）
この企画に関しては伝えるべき情報量が多いので、2023年に限らず今後も注力していく企画です。理想としているゴールのイメージがありつつも、1年間では時間や時期的な問題で実現が叶わない部分もありました。“理想のものを実現するべく考え抜いて、次の年に備える”そんな姿勢の表れた企画です。
・45Rさんからのコメント
全体が藍に染まるデザインがとても可愛く、それらの雰囲気も相まって、製品の良さがより伝わるコンテンツです。お客さまにご紹介する際にも案内しやすく、ページのクオリティも高いので商品の問い合わせが多数ありました。限られた店舗でしか取り扱いのないコレクションのため、その希少性や世界観をこの企画で伝えられたことで、売上にも繋がりました。
● 制作クレジット
・100コーディネート企画
Creative Director, Art Director: Masashi Fujiyoshi
Art Director, Designer: Tetsu Yamakami
Producer, Project Manager: Umi Teranishi
Project Manager: Kazuyo Miyagawa
Planner: Masaya Yamamoto(ingraft Inc.)
Front-end Developer, Back-end Developer: Takeshi Tanaka(Equal Studio inc.)
・45R インディゴ白書
Project Manager: Umi Teranishi, Kazuyo Miyagawa
Creative Director, Art Director, Designer: Masashi Fujiyoshi
Art Director, Designer: Tetsu Yamakami
Planner: Wataru Urakawa
Motion Designer, Interactive Developer: Wonguen Heo
Producer, Planner: Masaya Yamamoto(ingraft Inc.)
Illustrator: Keiji Yano, Saera Tanaka
Writer: Sakura Sugawara
・藍職人いろいろ45
Creative Director, Art Director: Masashi Fujiyoshi
Art Director, Designer: Tetsu Yamakami
Technical Director: Hiroaki Yasutomo
Front-end Developer, Motion Designer: Wonguen Heo
Producer, Project Manager: Umi Teranishi
Project Manager: Kazuyo Miyagawa
Planner: Masaya Yamamoto(ingraft Inc.)
Front-end Developer, Back-end Developer: Takeshi Tanaka(Equal Studio inc.)
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