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自分のカラダに、お帰りを言う時の顔が好き



50代のお客様だった。

施術が一通り終わった後に、
肩を上げたり、後ろに引いたり、
回しながら触ったりしながら、言った。

あっつ、動く…。

単に嬉しいと言うより、
ご自分のカラダを確かめながら、
何か大切なものを愛おしむように、

肩甲骨が動いているのが、ちゃんと分かる…。

わたしは、この時間が好き。
だから素朴に聞いてみた、
肩甲骨が動くのが、 わ か る …といいますと?

お客様曰く、
小さい頃のカラダは、
もちろん楽に動いていたんだろうけど、
そんな記録って、どこにも残っていないじゃない?

中学生の時には、
友だちに「固い!」って、
マッサージごっこで言われていたから。
すでに固かったんだと思うの。

だから、大人になって、
こんなに自分のカラダが動く感じを、改めて実感するのが、
それぐらいぶり、だったから…。

何だか、自分のカラダに、
ちょっと「お帰り」って言う気持ちかな(笑)

何だか、変だけどねぇ〜。

わたしも嬉しくなった。


お客様は、
50代になって、
10代の自分を追体験している。

人は、自分のカラダが帰ってくる時、
少し、はにかむ様にステキに笑う。

わたしは、その顔を見るのがとても好きだ。

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