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「企画のたまご屋さん」:出版プロデューサーの協力を得る幸運に恵まれたがー(2/2)

(つづき)

これだ!藁にもすがる思いとはこういうことだと思う。早速企画書に取り掛かる。一般に企画書は制作に取り掛かる前の見取り図みたいなものだと思う。私の場合は制作済み。が、とりあえず指定されてる企画書を構成する項目になんとか沿って書いてみる。書くのが苦手なのは7年後でも改善されてないので、友人の助けも借りてなんとか企画書完成。才ある友人のおかげで作品自体より面白いものになったと思う。「企画のたまご屋さん」で通らない企画は他のどこに当たってもダメだろうと言われてるらしい。これが最後のチャンスになるとの思いで、企画書を提出した。

まず、自分の頭を整理するために書いておく:たまご屋さんに応募で集まる企画書は年に1000を超えるらしい。その中から選考された企画書を毎日平日の朝一つだけ多数編集者へ配信。年に250前後の企画書を取り扱ってることになる。そして、この配信された中から実際に出版に至る確率は15−20%程度らしい。この数字は高いかもしれない。ただ最初の振るい部分と合わせると最終的に書籍になるまでの可能性3〜5%くらい?一言に低いが宝くじに当たるよりかは高いかもしれない。たまご屋さんの良いところは、無名の素人の企画書でも配信してくれるし、しかもこの時点ではお金がかからない。出版された場合に限り印税の一部がサービス料として支払われる仕組みになっている。

こんな素晴らしいサービスがあるなんて!日本はすごい。

私の場合。なんと数日後、まさかの返事が来た!出版界で活躍する出版プロデューサーの方である。私の企画を600人もの編集者へ配信してくれると言うのだ。これには大感動。企画書書いた苦労が十分に報われた気分である。個人で編集者600人の連絡先リサーチしてコンタクトとるなんて到底無理な技である。まず相手にされないし。そして、配信日まで夢を見ていられる、というオマケつきである。

企画書の修正などの依頼は一切なし。配信日はいついつで、その日のうちに結果出ますよ〜オファーがたくさん来ると良いですね〜メールのやりとりではこんな感じ。企画書提出した後の過程は至ってシンプル、待つだけ。

2ヶ月ほど待つ。結果、オファーゼロ。数当たれば何とかなる、わけではない厳しい現実を知る。

そもそもメジャーどころを狙ってるわけでないし、一般受けしないのも、大量に売れる可能性に乏しいのも承知である。でも、600人にも当たればもしかして一人くらいは興味を持ってくれるかも、と甘い期待を抱いてはいた。日本に長く住んでいないし、いろいろな面において私の感覚がずれてしまってるのかもしれない。

結果残念だけど、私の企画を信じ配信してくれたプロデューサーの存在は有難い。出版界の状況や世の中のタイミングなど様々な要素が重なるので出版に至るハードルは高い、というお言葉がせめてもの救いである。

ここまで良い機会に恵まれたにもかかわらず、実現に至らなかった事実を踏まえ、さて、これからどうしよう。



[2024年3月1日追加]

(ずいぶん時間が経ってしまいましたが)
どうしようにもこうにも、
どうにもならないので、でも、宙ぶらりんのまま放置するわけにもいかず。どのプロジェクトにしても、ケジメというか、一度閉じることも必要なので、その意味も含め、紙の本にしました。



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