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親子で愛のあるコミュニケーションを。会話で育てる子どもの右脳力

人は誰でもすばらしい可能性、能力、才能を持って生まれてきます。しかし、発揮できるのはわずか数パーセント。残りは使われずに眠ったままにされているという説があります。それがいわゆる潜在能力です。

潜在能力を眠ったままにさせず最大限に引き出すためには、右脳が圧倒的に優位な状態にある幼児期の育て方が重要。では、具体的にはどのような育て方をするとよいのかというと、難しいことをする必要はないのです。今回は、右脳の力を育む子育てについてお伝えします。

●右脳力を育むカギは、愛ある会話

まずは脳の仕組みからお話しましょう。人の脳の大部分を占める大脳は、右脳といわれる右半球と、左脳といわれる左半球で機能が異なっています。

左脳:主に言語や計算、論理思考を司る。ゆっくりしたスピードで理屈に沿って、ものごとを筋道立てて考えたり、記憶したりすることに長けている。

右脳:空間認識の機能を司り、価格的な情報をトータルに把握する。早いスピードでものごとを処理し、感覚的に判断したり、記憶したり、感じ取ったりすることに長けている。

子どもの脳は、直感やひらめきを得意とする右脳が優位に働いています。大人の脳は論理的にものごとを考えたりする左脳が優位に働いています。つまり、胎児期から幼児期にかけては右脳の機能が優位ですが、言葉や文字を覚えたり、ものごとを論理的に考えるようになるに従って左脳優位へと移っていくのです。

では、右脳の力を引き続き育んでいくためには、どのような子育てをしたらよいのでしょうか。最も簡単で効果的な方法は、親子の会話を充実させることです

会話はコミュニケーションの基本!お互いの考えや気持ちなどを伝え合う会話が多くなれば、必然的に語彙力や表現力、考える力といった知能が身についていきます。さらに、会話は相手に愛情を伝えるツールでもあります。上から目線の命令や小言ばかりではなく、愛を持って対等にコミュニケーションをとることが、子どもの脳力の発達につながります

●短い時間でも、深い愛をもって子どもと向き合う

「無事に生まれてきてくれますように」
「健康に育ちますように」
ただそう願っていたのに、いつの間にか「稽古をちゃんとしなさい」「宿題終わったの?」といった小言が多くなっている方もいるかもしれません。

叱って無理やり言うことを聞かせたとしても、それは表面的にすぎず、子どものためにはなりません。親に言われないとやらない、親の顔色を見てやる、そんな子どもになってしまいますし、思春期になって爆発する心配も出てきます。

子どもを動かすのも、子どもを伸ばすのも、小言や叱責ではなく愛情。叱る前に、「お父さん・お母さんは私を愛してくれている」という確信を子どもが持てるように土台づくりをすることが大切です。

日頃忙しくて、子どもと接する時間があまり取れないお父さん・お母さんも多いかもしれません。でもそんなときこそ、短くても愛ある会話を楽しんでください。帰り道、買い物中、寝る前のほんの数分間だけでも。愛情とポジティブな言葉を伝えられれば、それは子どもの心に、子どもの脳にしっかりと届いていきます。