澁澤塾とわたし #1(後編)
法学部Y.T.
《前編はこちら》
以下後編。
フォームを提出したわたしはメールの返信を待って、最初のミーティングの日程調整をした。いつもやっている(いた)ことである。慣れた手つきで進んだ。ちょっとわき道にそれるかもしれないが、わたしが今悩んでいる(人を巻き込もうとするときに考えている)ことはここだ。最初のステップを踏むのが案外難しいということである。今まで組織に所属したことがなかったり、初めて会う人と話すのが苦手だったりする人たちに興味をもってもらい、実際にアクションを起こしてもらうにはどうすればよいのだろう?
澁澤塾に入るためにはふたつの関門がある。といっても難しくもなんともない、ただの面談である。最初は幹部の誰かと話す。澁澤塾が組織としてどのように動いているのか説明を聞く。次に、「メンター」という人物との面談もある。私の場合こちらは対面で30分ほどだったのだが、澁澤塾に入って具体的に何をしたいのか、何ができるのか、メンターとじっくり話しながら考える。また実務的な手続きとして、コミュニケーションの手段である”Slack”というアプリに招待され、Google Driveへのアクセス権が与えられる。こうして、澁澤塾の構成員になることができた。さあ、これから何をしていこうか?
組織には色が付いていて、所属している人たちの人間性が反映されるものだと思う。要は、組織によって文化(カルチャー)は違う、ということである。澁澤塾のイメージカラーは「#C33329」で指定される赤色だが、実際にどんなタイプの人がいるのか、と聞かれると答えるのは難しい。
ひとつ言えることがあるとするならば、自分が今まで会ったことの無いような人に出逢えるということだろうか。
さて、わたしがやりたいことの話へ戻ろう。結局、FBをもらいながら、自分達の頭と手を動かして何かするのは楽しい。目的意識はあんまりなく、目の前のことに取り組む時の姿勢に共感できるから続けているのだと思う。組織にいると、自分で/が動くことと、人をどのように動かすのかということの両方を意識しなくてはならない。代表や、幹部という名前がつくような人はどちらかというと後者を、その他の役が具体的な名前としてないような人はどちらかというと前者を意識することが多い。ただし、両方考えなくてはならないのは共通している。
澁澤塾に入って何か自分の中に変化はあったのか。勉強すること・点と点をつなげること・人の話を聴くことこの三つに関して詳しく書いてみたい…
と下書きにはあったのだが、2週間くらいおいてみたら、「変化した」ことなどないのではないかと思うようになった。変化する必要もないし、変化を求めることは目的ではないのである。別のやりたいことをやるための手段なのである。そういうわけで、わたしが澁澤塾に入って楽しいと思っていることについて書くことにしよう。
人の話を聴くことについて。
澁澤塾では人の話を聴くことがよくある。普通の会話ではなくて、ただ単に、人の話を聴くのである。例えば月に一度のmeetupというイベントでは、1か月の間に経験したこと・考えたことを共有する時間がある。他人がやっていることについて話を聴くことで自分の活動の参考にしようという趣旨のイベントである。なかなか面白い人が集まっていることもあり、毎回新しい発見がある。
さて、わたしが大体こういう大学生をしてきたというだけの文章であった。この文章をここまで読み、澁澤塾のことを少しだけ分かってくれる人がいるなら、そのあなたのために、最後に一言だけ残していこう。
「大学生は自由だ!」
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あとがき 連載「澁澤塾とわたし」について
今までのnote記事にも書かれてあるように、澁澤塾は何をやっているのかよく分からない、いわゆる「意識の高い人」が集まるコミュニティだとされてきました。
しかし、わたしたちだって、大学に行って授業を受けて、澁澤塾以外にも活動場所を持ち、サークルやバイト・就職活動など、多くの大学生が経験することを毎日楽しみながらやっています。
でも、そんな日常に変化がないと、つまらないな、と感じることがあるのではないでしょうか。その「ツマラナサ」をどうすれば「楽しさ」とか「わくわく感」に変えることができるのか、を澁澤塾は考えています。
例えば「降り注ぐ課題、サークルでの雑用、窮屈な人間関係、迫りくる就活。私たちを苦しめるモノ・コト・ヒトは生活の各方面にある」と感じたときに、少しわたしたちの活動を覗きに来てください。
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