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悪魔の子を救う義父軍団「リトルデビル」【ホラー映画を毎日観る人】(346日目)

「リトルデビル」(2017)
イーライ・クレイグ監督

◆あらすじ
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ゲイリーはバツイチのサマンサと結婚するも、その連れ子のルーカスとの仲がいつまで経っても深まらないことに悩んでいた。ルーカスは無表情に無感情、ゲイリーと言葉を交わすどころか目すら合わせてくれない。そのうえ超の付く問題児で、学校からも厄介者扱いされている。この不思議な少年ルーカスの元の父親を辿った結果、ゲイリーは恐ろしい事実に辿り着く。
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大人気スラッシャーコメディ映画
「タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら」

のイーライ・クレイグ監督のNetflixオリジナル作品です。

今作も「タッカーとデイル」同様に
コメディホラーを謳っており

お下品ワード多めのブラックジョークやゲイリー率いる義父軍団がルーカスを攫ったカルト教団のアジトに乗り込むシーンはコメディ色強めでしたが
全体を通して見るとコメディ要素は薄めだなと感じました。

ルーカスくんは不気味で感情もないのでかなり存在が歪というか動かしづらいキャラクターだなという印象でした。

もちろんそのあたりの理由は後半で明かされるし
ディテールもかなりこだわりを感じます。

ですが中盤までは

ルーカスとの関係に悪戦苦闘する新米パパのゲイリー
という大枠の中で
中々話が進まずに間延びしてしまった感じもしました。

ルーカスに一切心を開いてもらえず挙げ句の果てには棺に入れられ庭に埋められてしまう

自分なりにルーカスと仲良くなろうと頑張っているのにサマンサからは「車で送り迎えして少し話したくらいで最優秀パパ気取らないで」と罵られる

学校や児童保護施設からは虐待を疑われる

等など
ストーリーの面白さよりもゲイリーがあまりにも不憫だなぁという印象のほうが強かったです。

その中で少しずつルーカスの正体を明かしつつ、悪魔に関するネタだったり、逆さ文字のくだりがあったりとホラー要素はかなりしっかりしていて怖かったです。

庭に埋められてもなおルーカスの心を開こうとプールに連れて行くゲイリーの懐の深さには感服しますが、その甲斐あってここでようやくルーカスとの距離が縮まります。

ゲイリーが父親として成長していくのも
この作品の見どころのひとつです。

ルーカスとの距離が縮まった後半からは

カルト教団にとある目的で誘拐されたルーカスを救うためにゲイリーがグループワークで知り合った義理の子供との関係性に悩んでいるパパ友たちと一緒にアジトに乗り込んでいく

というおバカなノリもありつつスピード感のある展開で非常に面白かったです。

子供のために戦う父親
かっこいいです。

クライマックスはかなり壮大で見応えがあるし
父と子の絆が非常に美しくて感動的でした。

前半から中盤までは少しもったりした感じもありましたが後半の怒涛の展開が非常に好みだったので見てよかったです。

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