ゆるい転職戦略(2)。転職で年収を上げる: 年収交渉で良い条件を引き出す(2)

※この記事は、前回の続きになっています。そのため、前記事「ゆるい転職戦略(1)。転職で年収を上げる: 年収交渉で良い条件を引き出す」を見ていただけると、この話をしている背景を理解していただけると思います。

今回は、今よりも年収を上げるために、採用する企業に「ライバルは今あなたが働いている企業」と認識されている点を覆す方法について、書かせていただきます。

前記事の振り返り

少しだけ振り返ると前記事では、
・年収を決める上での前提となっているのは、今の年収であること
・背景に、採用する企業側が「ライバルは今あなたが働いている企業」だと認識しているという事があること
そして、これらの前提から、年収を上げるために取らなければならないアクション(姿勢)について紹介をしました。

採用する企業側のライバルを変える

まず「目標年収」を決めてください。
現実離れするような値は厳しいですが、業界水準程度や、現職の年収次第ですが10-20%アップくらいは定めても良いでしょう。

＜説明の前提＞
仮にA社とB社に内定が出るように選考を進めていたとします。
A社はエージェントAAさん経由、B社はエージェントBBさん経由で選考を受けていたとします。
※実際にはもっとたくさん、並行して進めて問題ありません。

＜概要＞
「ライバルを変える」と言うのはつまり、ライバルを"もう1つの内定企業"にしてしまうことです。
つまり、A社とB社で条件について戦っていただく。そのためにどういう行動をするのか。これが戦略のポイントです。
このやり方だと、退職後の転職活動の方も、条件の向上が狙えます。

＜戦略＞
A社のオファー面談が先にあったとして、面談前のヒアリングで現在の年収と希望年収を伝える際に「実はB社が"希望年収である〇〇前後を出しそうだ"　ただし、正式な内定が出ていないからわからない」とエージェントAAさんにリークします。
エージェントAAさんは「ライバルが、もはや今あなたが働いている企業ではない」という事をA社に伝えて、交渉してくれるでしょう。

前回も言いましたが、「エージェントさんは、企業にあなたを入れることで報酬を得ています。つまり、内定受諾にならないと報酬が出ないので、エージェントさんが頑張ってくれるはずです。」

次に、B社のオファー面談前のヒアリングの際は「実はA社が"希望年収である〇〇前後で検討してくれている"」or 「実はA社のオファーは〇〇くらいになる」という事をエージェントBBさんにリークします。
エージェントBBさんは「ライバルが、もはや今あなたが働いている企業ではない」という事をB社に伝えて、交渉してくれるでしょう。

＜注意点＞
2つの内定が同じエージェントさん経由で出ているときは、この戦略は使えません。理由は簡単で、エージェントさんは実際のオファーの状況や、年収交渉の内容をすべて知っているためです。企業の人事さんとエージェントさんは思った以上にツーカーです。いいエージェントさんほどツーカーです。
(需要があれば、エージェントさんの種類についても記事にします。)

意外と重要。交渉で取るべきスタンス

エージェントAAさん、エージェントBBさんとやり取りする際には、
・どちらに入社できても悔いがない状態である。
・年収は〇〇という理由から、高い方を選ばざるを得ない。
と言った姿勢で臨んでください。

「A社とB社の条件を戦わせている」というわけではなく、
「A社もB社も良くて、非常に迷っている。条件面は決定打になる」というスタンスで。これを遠回しに伝えるのも良いです。
例えば、B社(エージェントBBさん)に対して、「A社はこれだけ出すんですよー。(どや)」ではなく、「〇〇と言う理由でB社に決めたいけど、最終的には条件で選びたいです」といった具合です。

忘れてはいけないのは、「交渉とは戦いではなく、同じ目標に向かってお互いの納得するところを見つける行為である」という事です。

まとめ

年収を上げるためには、「ライバルは今あなたが働いている企業」という認識を覆すこと必要で、その方法について記載しました。
内定のタイミングのコントロールは少し難しいですが、2つくらいなら揃えられると思いますし、エージェントさんも待ってくれると思います。
交渉では、浮かれすぎず、「交渉とは戦いではなく、同じ目標に向かってお互いの納得するところを見つける行為である」と言うのを忘れないでください。
(需要があれば、交渉についても記事にします。)

少しずつですが、読んでくださっている方が増えてきています。
(ゆるいnote戦略を施したおかげかも知れない・・・。)
書くのは苦手だが、読んでくださっている方が少しずつでも増えている間は、続けたい。物書きがうまくなるように。