要注意：あなたの見え方は場によっていくらでも変わっていくの

自分がどんな人間だと思うのか。
それって、絶対値がないんだよね。

私は内向的で、口下手で…と言ってる人が何か頼んだら鮮やかに説明してくれたので「口下手じゃないじゃん」って言うと本人がびっくりする、なんてことがある。

よくよく聞くとその人がいる職場は、本当に口八丁手八丁なおしゃべりさんが多くて、なんてことがある。
そりゃ「普通にしゃべるだけの自分は口下手」って思うよね。
その昔、リクルート在職時代に期末の打ち上げみたいな場で、表彰されて壇上に呼ばれる人たちが全員、めちゃくちゃ即興のスピーチが上手くてね…この人たちは何者だ？と思ったよね。そういうとこにいたら、普通の人はそりゃ「自分はしゃべれないから」って言うでしょ笑

場の平均ってやつがあって、人はそこの環境の中で（職場に限らず）自分の持ち味を相対的に測るから、そこで何かの劣等感も生まれたりする。
もちろん、その逆もある。
「ワタシって結構できるよね」と思っていたのに、その感覚で別の場に出て行って「あれ？」ってなることもある（遠い昔のリクルートの内定者研修で私が味わったやつね・滝汗）。

くわえて、その場が求めるスキルや特性と合うかどうかでも、評価は変わる。

めちゃくちゃ単純な例でいえば、リクルート（ルールより結果。とにかく主体性。とにかく意見を言うこと、行動して結果を出すこと重視。）から市役所に転職した私は、完全に「異国に来た…」と思ったわけで（知ってたけど・笑）。
誤解のないように言っておくと、それはいいか悪いかではなく、同じ特性を「どっち側から見るか」の違い。長所と短所が裏返しであるようにね。たとえば「行動が遅い」のか「慎重に考えられる」のか、「失敗を恐れない」のか「リスク管理が甘い」のか、その場が何を求めている場なのかによって、必要な（評価される）特性は変わってくるということ。

自分には何もない、自分はほんとに出来ない、みたいに言う人が知り合いの中にもかなりいるのだが、それぞれ私から見たらよいところがたくさんある。でもその人はその環境にいるから見えていないことに気づかない。

あともう一つ、こんなのもある。

多様な人が集まって異業種交流しているような場で、Aさんが「こんな新規事業を社長に提案していて…」と言うと、Bさんが「Aさんすごい！！さすがです。私なんて全然…」と言っていた。でも両方をよく知っている私にはBさんが誤解しているのがよくわかった。Aさんは30人くらいの会社の経理事務で、社長に会計ソフトを新しいものに変えるための見積もりを取って比較した書式を作っているという話だったのに対して、Bさんは社員数３万人の大企業のシステム部門で働いていて、全社を動かす提案をするにはクリアしなくてはならないハードルがめちゃくちゃ多く、まだやれていないと。でもつい自分の言語・定義で人は考えるので、「Aさんはあんなに出来ているのに、私はまだまだダメだなあ」ということになる。比べているようでまったく比べられない話だよね。

適材適所、とか、環境への適応度なんてことが言われるのは、こういうことでもある。人はあっちでダメだからってこっちでもダメなんてことはない。
もちろん次々と環境を変え続けていたらいいことはあまりないので、「ここ合わないかも」と辞める前にちょっと話を聞かせてほしい。そこは「あなたの見え方」を私の目線でお伝えするから。

賢く自己理解して、自分の気持ちが前に向けるような環境はどんなところなのか、一緒に考えていきましょ。

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