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自分が言うまえに正反対な意見を聞いてしまったらどう言う?

なんかめっちゃピンポイントな話だけどね。
38歳で転職して「根回し事前調整命!」な職場で働くことになったときに驚いたことで、でも、結局わたしは適応しきれなかったことで、それでも「命取られるわけじゃない」という当たり前を味わった体験から思うことです。

いろんな人に驚かれるのだけれど(自分ではそんなでもないと思っているんだけど)リクルートから地方の市役所の職員に転職した経験があってね、それはつまり、同じ時代の同じ国とは思えないとか、同じ国でも同じ時代とは思えないというか、日本語ってこんなにいろんな意味(解釈)があったのね、っていうか、そんな素敵な体験だったわけです。

あ、どっちが優れているとか、そういうことじゃないからね。
みんなすぐに民>官って思い込むけど、やり方の正義はその目指す目的と顧客のニーズによって何種類もあるから。そこんとこよろしく。

そんな市役所でのこと。

…って市役所の話として書くけどね、これの大半は「普通のそこらへんにある話」だと思ってもらって間違いないです。学校でもママ友でもPTAでも町内会でも職場の人間関係でも、民間だって保守的な企業なら同じだから。

前置きが長すぎる(笑)
とにかく、それはさまざまな「会議」「打合せ」という場で起きていました。上司が何か発言する、部下は黙って聴いている、上司が意見を求める、部下は何も言わない(もしくは部下の中の上席の人が「それでいいと思います」という)、上司がじゃあそれで、という、終わる…みたいなやつね。
外の人が入っている会議(公式っぽいやつ)でも、選ばれし外の人が予定調和な意見Aを言う、別の人が予定調和な意見Bを言う、意見と意見はとくにかみ合わず、AとBとしてそのまま空中に舞って、そして議長らしき人が「では事務局の提案どおり…」と座を締める。

「もっと会議で(外の人に)いろいろ意見言ってもらえるように、事前に内容の説明とか、意見の聞き取りとかしたほうがいいんじゃないですか?あるいは、本件にお考えのある◎◎さんに来てもらいましょうか?」などと提案するわたしは、「何言ってんの?」ってどれほど思われたことか(笑)。そう、その会議は「そうなるように決まっている」のだから、そう運営できることがスタッフの力量だったわけです。

別にこれは特殊なことではなく、あらゆる場で普通に繰り返されている「日本的会議」の様式です。意見を出していないわけじゃなく、会議前にあちこちの個別根回しってやつが、本番だからですよね。その個別根回しを直接やってる人は交渉力も調整力も結構ある人です。それ以外の人たちは、会議といえば粛々と早く終わってくれるのを待つ場になっていて、自分のちょっと外れた(?)意見を言うなんて考えられない、ってなっています。

で、タイトルの話。

とことん表での話し合い、異論を伝えることに不慣れな人は(多いね)、こんな調整済みの会議ではなく、単なる話し合いの場面でも「〇〇ってどう思う?」と言われたときに自分が何か言う前に、誰かが自分とは違うことを言ったとたん、何も言えなくなるよね。心の中で「え?青なの?赤って言おうと思ったのに…」ってだまっちゃいます。ときには「赤じゃないのかー、青ならやりたくないなあ。センス悪すぎでしょ」と思ったりもします。そして、場が閉じてから誰かが「赤じゃないの?あの人、ないわー」なんていうのを聞こうものなら(露骨に賛同しなくても)「…だよね」って言ってみたりします。悪気はないんだけどね。

言えないことがたまってきて、いつも自分と違う意見ばかり言う人が近くにいると、その人のことがだんだん疎ましくなったりします。「あの人は全然わかってない。あの人はダメだ。あの人は合わない。あの人と同じグループは無理だ」と。その人があなたのほんの少し先にモノを言えるばかりに。それって、でも、苦手とか合わないとか言う前にそもそも「聴きあって」「伝え合って」「違いをわかちあって」いないですよね、一つも。それはわかりようもないことじゃないでしょうか。

当時のわたしはどうしていたか。

「青だから」という意見が先にでてしまっても、「青なんですかー。へえ。わたしは赤って言おうと思ったんですけどねえ。青のいいとこ、どんな点なんですか?教えてくださいよ~」と言います。あまりこういうの想定していない人は一瞬ぎょっとしますが、こちらも別にニコニコ聞くので、何か答えてくれます。「~~が青の特徴なんですか。なるほど。赤がいいなって思ったのはその~~が〇〇の場面では青より有利かなと思うからなんですよねえ。そこどうなんですかねえ。」そんなふうにやりとりをしていました。そのあとで「青と赤、違いがちょっとわかったんですけど、でも今回の目的の◆◆をやるには赤がいいなって思っちゃってて、みなさんはどうですかね」と周りにふったりします。まあ、何も言ってくれない人も少なくはないんですが(笑)、中にはわたしに乗せられて「あ、それなら」と視点をくれる人もいますよね。それで「あ、だったらむしろ紫なのかも」と思ったりしましたよね。

言うのはタダ、言ったらなにかが起きるかもしれない、もちろん意見が通らなくてもわたしにも新しい視点が得られるかもしれない、そんな風に思っていました。言い方は気を付けるとして(基本的にはまず、相手の真意を訪ねる=まっすぐ聴くことから)どちらに転んでも別に困ることはないですし、自分の意見を言えたらなんか気持ちがいいし。あとでごちゃごちゃ思うと協力できないしね。

まあ当時の組織でほめられたことかどうかはわかりませんが、特にそれによって困るような不利益はなかったかなあ(鈍感なのか・笑)。

日々ご相談を受けていると、かなりの人が思っているのに伝えてないことで、不具合をためこんでいます。でも、そんなときにちょっと軽く「こんな風に伝えてみたらどうでしょうか?」と「具体的なセリフ」でお伝えしたりしています。「そんな感じなら言えるかもしれません!」ってお言葉もいただいていますよ。慣れるまで練習が必要ですね。

皆さんの中で自分ばかり譲っている、が続いてしまいがちな人は、少しずつ伝えてみる練習してみませんか?どんな一言がいいのか、ご相談にのれますよ。

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