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「みんないい人でした」ってホント?

6月3日に開催した貿易ゲーム@安城市
対象はいろいろ地域で活動している人たち。
地域にとって良いことを実現しようと活動している人ってたくさんいるんですよ。ほんと頭が下がる。

で、私を呼んで貿易ゲームをやろうと企画した連中は「とはいえ、この人たち、もっとちゃんと関わりあったらいいことあるよね」と思っているわけで、その「静かな池に大きな石をどぶんと落とす」みたいなことを期待されているわけです(よくある・笑)
※貿易ゲームってなんなのか、知らない人は知らなくていいですよ笑。昔からあるワークショップで、その場でいろいろ自分の普段の様子が見えて、いろいろ体感できて、「うわ…」ってなるやつだね、ってくらいの感覚で読んでください(ググらないほうがよいです。いつか体験するその日まで…)。

今日のnoteは貿易ゲームがなんなのかを知らなくてもわかるように書いていますので、ご心配なくお読みください。

さて、このゲームの特徴は
・よくわからず参加した人をうっかり本気にさせる
・よくも悪くも日頃の自分の姿が露呈する
・とにかく結果が出てそのことを考えさせられる

そんなものなのですが、
まあ、簡単に言うといきなりよくわからないままグループ対抗ゲームをさせられて、まあまあ振り回されて(笑)、あっという間に終わって、結果を突き付けられます。
でも本題はそこじゃなく、終わった後のふりかえりと私からのフィードバック。ここが肝(このゲームはあちこちでやっていますが、ここにファシリテーターごとの違いがあります)。

前置きが長くなりました。
ここからが大切なこと。
このゲームをふりかえる時とても多い感想が「(ゲームの結果はともかく)いいチームで楽しかった。いいメンバーに恵まれた」というものです。
この日もこの感想が全チームから出ました。

私はこれを聞くたびいつも思います。
「お互いの何をわかって言っているの?」と。

この日に限らず、いつも、です。

だって場を見ていると全然本気で話していないんです。
全然「それは違うよね」とか「そうじゃなくて」とか「私は~がいいと思う」とか言わないんですよ。言ってない。ゲームの場面で必要なことにちゃんと向き合ったら「そうじゃない」ってことはいくらだってあるはず。でも、そうじゃなく「その場でなんとなく決める」が蔓延しています。なんとなくお互いのことを受け入れて、相手を否定しなくて、そしてなんとなく役割分担みたいなことをして、それで「上手くいった」っていうんですよ、いつも。結果が出ていなくても。しかも、その役割分担が「本当に適切だったかどうか」も検証しないままで、です。

まあね、ゲームはどうでもいい。ゲームなんですから。
でもね、ゲームには目的があります。その目的に対してその目的を達成するために何をどうするか、誰が何をするのか、それをどう決めるか、っていうのは目的達成のために絶対に必要なことです。それをなくして「〇〇さんがやりたいっていってるからやってもらおう」とか「なんとなく◆◆になっているからそれでいいよね」とか、それ、目的どこに?です。これはゲームだからそうなっていてもよしとした、のか、いつも(仕事でも)そうなのか、は考えていただきたいところなんです。

…でも多分読んでいるあなたにもわからないかもしれないな、って思うのです。だって、これあちこちで無意識にみんなやっているんです。これで「対話している」ってみんな言うんですよ。全然してないけどね(笑)。

この日参加してくれた方たちは地域をよくするための活動を実践しているNPOや市民活動のグループの方が多かったのですが、それってめちゃくちゃ「何をどう大事にするのか」「何をどう実現するのか」「そのためにどう動くのか」をごりごりに話さないといけないはずなんです。だって企業なら「利益が出ていたらいいよね」みたいにわかりやすいですが、そうじゃない目的で活動する人たちは、そのゴールも(とらえ方がズレて)バラバラになりがちで手段と目的があいまいになりがちなのですから。でもこの日の様子を見ていると、それが普段どこまで出来ているのかな、と感じました。

ここからは(この日の参加者に対してではなく)私の日常で感じていることですが、
良い活動をしようとしている人たちも、いや、そういう人ほど「ちゃんと踏み込んで話しきっていない」感じがあります。このゲームの中で起きていることは大したことではありません。でも、相手にAをしたいと伝えて相手がそれは出来ないという、じゃあAの何がダメなのか、AをBにしたらいいのかどうなのか、みたいなことを踏み込んではいない。そういうことが多いです。そして出てくるのが「(参加したその場にいたメンバーは)みんないい人でよかったです」というコメントです。もちろん嘘はありません。
でも
「そのコミュニケーションで、相手をどうして良い人だと言えるの?」と思います。そもそもよいとか悪いとか、基準は何?
なんとなく穏やかに、なんとなく平和に進んだよね、ってことではないですか?それ、結果を出すためのチームになっていましたか?そんなことをもっともっと考えてほしいなと思うのです。

この日のこの場面だけじゃなく、あちこちで同じことが起きています。
きっと私たちは「もめないこと」「穏やかに関わりあえること」をよいことだと思っているのでしょうね。でも、本当に目的をちゃんと「実現したい」と思ったら、そんな在り方ではいられないはずなのです。ゲームではあえていつも「一番稼いでください」と煽ります。それは「わかりやすい目的」を明示することで、一枚皮をはがして「目的のために一生懸命にチームで動く」「いつもの自分から一歩踏み込んでみる」ことを体感してほしいなと思っているからです。

どんなことも一人では実現しません。
同じ目的を追いかけるためには踏み込んで話し、時に異論をぶつけ、お互いが目指すものについて、ちゃんと解像度高く共有していく必要があります。それをしないで「多分わかっている」「きっとわかりあってる」なんてことを思っていては、いつまでたってもたどり着けないんだ、ということを知っておいてほしいなあ、と思います。

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