わたし、100人に1人の逸材なんです。

むかしから虫歯になったことがない。

なにか特別な予防をしているかといえば、そうでもない。
歯磨きは朝、夜。いちおう、ソニッケアーは使っているくらい。

それでも、念のため半年に1回くらいのペースで歯科検診に行っている。
治療をろくにした経験がないので、歯医者はどこでもいいやと思っていて、今日は奥さんオススメの歯医者を訪ねてみた。

一生を通して、たぶん歯医者は10件くらい回っている。こだわりがないから、そのとき住んでいる場所や人のオススメなどですぐに変えてしまう。

そして、どこに行ってもかならず褒められる。
「ぜんぜん、虫歯ないですね。治療跡もないし。きれーですねー」的な内容。

今日訪ねた歯医者は、なんだかスリッパが小さく感じたけど、室内や器具がきれいに手入れされており、先生も優しく、レントゲンを見せながら丁寧に説明してくれた。

そして先生から言われる。
「ふつうに生きていても、歯というのは加齢するだけで骨やはぐき、神経が劣化していきます。でも100人に1人くらい、そうならない歯を持って生まれてくる人がいるんですよね。しばいぬさんの歯を見ると、そこに該当されていると思いますけど・・・」と。

もう、このくだり、何回聞いてもうれしい。
男性は特にかもしれないけど「持って生まれた選ばれし才能」みたいなことへのあこがれは何歳になってもある。

人並みの努力しかしていないのに、人よりも抜きんでた結果を残せる逸材ってやっぱりこう、なんていうか心の芯からすごい、かっこいいって思うじゃないですか。センスってやつ。
「生まれながらにして虫歯なりにくい人選手権」にぜひ出たい。

ルンルン気分で処置室を出て、受付で会計を済ませた。
玄関でスリッパをしまおうとしたら、子供用を履いていた。そりゃあ小さいよな・・・。
歯、以外はそんなもんですよわたし。