マチネの終わりに(平野啓一郎)
「花の姿を知らないまま眺めた蕾は、知ってからは、振り返った記憶の中で、もう同じ蕾じゃない。」
知ってしまえば
気づいてしまえば
もう、同じように見ることはできない
もう、同じように振る舞うことはできない
装うことはできたとしても
自分だけは、知っているということを知っている
新しいことを知る素晴らしさには
どこか狭さのようなさみしさも伴うのかもしれない
映画にしろ音楽にしろ、自分の気持ちさえも
"知らない"
ということは、それだけ幸せなのかもしれない
「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去は、それくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか?」
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