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365 Type Songs

毎日何かを更新するということを続けてみたいという興味が昔からあった。
そして何度も途中で挫折していった。

それは映画「SMOKE」の中で主人公オーギー・レンが毎日同じ時間・場所写真を撮るように、ループすることで積み重ねていく地層に何があるのかを見たいのである。BDCは毎日1サイトを紹介するというコンセプトだけども、あれは人の実績の紹介なので、少し意味合いが違う。

ということで、4月から[365 Type Songs]という名義で、放置していたinstagramのサブアカウントに、好きな曲のタイトルを欧文フォントに変換させて毎日更新している。
365とはもちろん一年のことで、1年という縛りを設けたのは終わりがないと続かないと思ったから。
1 アーティスト1曲ずつ、被りはない。
ルールはそれだけ。

instaやFacebookのストーリーで匂わせてはいたが、正式にこれがなんなのか告知が3ヶ月も後になったのは、恥ずかしいから以外にはない。

基本的な選曲は、月毎にラフにジャンルでくくっている。
ちなみに4月はEMO、5月は00-10年代の洋楽、6月はクラシックロック、7月はオリジナルパンク〜US PUNK、といった具合。

ベースはそうやって設定しつつ、日付にちなんだ曲や、〇〇の日、誰かの命日には、その日にちなんだ曲を選ぶ。(例えば4月の最後の日にはLast days of April、5/16にはLAGWAGONのMay 16、hideの命日にはhideの曲などを選んでいる。)
書体選びもバンドの文脈や国、アートワークのムードに近いものを選んだり、stoogesの次にイギーポップを並べてバンドからソロの流れを作ったり、わかる人にわかればいいストーリーをつけて遊んでいる。故にそこそこ時間はかかる。けど楽しい。
結局わかりにくい遊びを作るのが好きなのかもしれない。地道なことを続けていくのに重要なのは遊びと文脈だと思う。

これは9年前に「Typing Song」という名前でtumblrでやっていたことでもある。ただ当時は転職活動を同時にやっていたり、自分の音楽知識が足りなくてクオリティに満足できずだったりで続かなかった。今回はデザインを初めてから18年で集めた欧文書体収集のアーカイブと25年分の音楽知識が詰まっている。

また同じことをやりたいと思ったのは、夏フェスのアーティストがどんどん、ロックバンドが減りカラオケアーティストに入れ替わっているせいなのかもしれない。なぜかフェスの時だけ生演奏にするのも解せない。もちろんNSSG町田さんの「まいにちレコード」の影響もある。

青臭い記憶を辿れば、好きなバンドの新曲のタイトルが先に発表されて、そのタイトルの意味や使われている書体の佇まいからどんな曲なのかを勝手に想像するあの感じ。あと思い出したのは高校の授業中ノートにひたすら好きなバンドの名前や曲名をいろんな字形で描いていたあの感じ。ファッションにおけるパロディの多さから見ても、フォントと音楽はとても密接な関係にあると思う。

これをきっかけに、ダラダラTwitterで消化していた「好きなものを吐き出して可視化する」ということを、これから少しずつやっていきたい。文章、グラフィック、ZINEなのか媒体は問わない。ダサいと言えばダサいことなのかもしれないが、好きなことが変わらないのであればそれをやるしかない。でも回り回って誰かのきっかけやヒントになるのであれば本望だ、もう年齢的に何かを始める理由は自分じゃない方がいいはずである。

大義はないけど情熱はある。ちゃんと一年続くのか見届けていただければと思います。1年分の歌が溜まった時、またそれをまとめて何かやりたい。
音楽好きのあなた、ぜひ↓からフォローいただければ嬉しいです。



同時並行で52GRAPHICSという企画も実はやっているのだけど、そちらの紹介は早くも更新が滞っているのでまた今度・・・


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