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自由に生きるということ

あまりドラマの感想は書かないんですけど、WOWWOWで放送された村山由佳原作の『ダブル・ファンタジー』が原作含めてちょっと色々考えさせられたので、書きますね。

自分で蒔いた種はどこまでも自分で刈り取らなくてはいけない。
自由に生きるということは、常にそのことを覚悟することだ。

欲望や寂しさから始まった関係は、欲望と寂しさによって終わりを迎える。
その大きな代償を自分で引き受けることを覚悟して、女は自分の進む道を選ぶ。

これは恋愛の話でも不倫の話でもないのかもしれない。
〈生きる〉ことへの純粋な問いだ。
時に生臭さすらあるその問いを、かくも美しく演じ、美しい映像にすることで、わたしたちに考えさせる、そんな作品だった。

嫉妬に狂うようになる岩井先輩を、本当にちょっと冷え冷えした気持ちで見てしまったわたしの中にも、奈津と同じように〈自由でありたい〉という生きることへの願望があるのだろうか。

あそこまで男を狂わせることができたら、女としてはお見事としか言いようがないとは思うけれど。

テーマは非常に多岐に渡っており、例えば、ドラマの3話のタイトルにもなった『母の娘』では岩井のセリフにこうある。

「あなたはいまだに母の娘なんですよ。幼い頃に染み付いた恐怖って宗教上のタブーみたいなものだから。そのせいでいまだに良い子の優等生になろうとする癖があるんじゃないかな」

性的な描写にばかり注目してしまうと見逃してしまうこの部分、さらっと描かれてるように見えるけれど、実はすごく大切なテーマで、この問題をクリアしないことには真の〈自由〉は語れないような気がする。
劇中に宗教的示唆を与える絵が何度か登場したことも、わたしたちに何かを訴えていたのではないか。

原作の続編である『ミルク・アンド・ハニー』も読んでみたくなった。

ふぅ〜。一気に書きました。
ぜひ、WOWOW入ってる方は見てみて下さいね。
国民の不倫相手こと田中圭の演技が全女性を殺しにかかってきますけども!(この絶妙なキャッチコピーはわたしが考えたものじゃないですよ!)

もう、書けないんだけど、4話でのあのシーンのあれがアドリブでないことを本当に祈ってます。演出ですよね?って監督さんに確認に行きたいです(笑)

(追記)
御法川監督にこの感想を読んでもらえまして、しかも回答まで頂いたんですが、4話のあのシーンは演出だそうです。
全タナカーが、ある意味ほっとした瞬間です。

実は、この連休、お盆で寺へ行ったのと、父親が入院している病院へ行くことしかしてなくて、その他は本を読むか、映像を観るかだけで生産性のない感じだなぁとちょっとテンション低かったんですけれど、『ダブル・ファンタジー』観て色々考える時間が出来て、これはこれでいい週末かな?なんて思ってます。

最後まで読んでくれて、ありがとう!
では、また!

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