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Les poèmes

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日々感じたことを中心にした散文詩、自由詩
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美しいものに

美しいものに

美しい言葉に触れよう
美しい言葉を口にしよう
あなただけの 真白なノートには
呪詛の言葉ではなく 祝福の言葉を書こう

美しい人になろう
美しい自分だけの湖を 心に持とう
しんとした湖面を覗けば
美しい微笑みを浮かべた あなたが映るから

美しいほうを選ぼう
もしも迷うことがあったら
美しいほうを選ぼう

祝福できるほうを選ぼう
微笑むほうを選ぼう

待っているよ

待っているよ

言葉が届くのを、待っているよ
記憶が届くのを、待っているよ
わたしが思い出すのを、待っているよ
あなたが思い出すのを、待っているよ

綿菓子みたいな薄衣は
細かくキラキラと光り
風にたなびくよ

風景が届くのを、待っているよ
こんな風に、美しい風景だよ

わたしは重い身体をベッドから起こし
そんな風景の断片を見る

記憶が届くのを、待っているよ

あたらしい世界と古い世界の狭間で

あたらしい世界と古い世界の狭間で

どうやら、
わたしは苦しんでいるらしい

あたらしい世界と古い世界の狭間で

8割はあたらしい世界にいて
2割は古い世界にいて
その8と2の間を
いったりきたりしている

古くて重い世界の力は強い
2割に肉体と意識があるほんの少しの間に
その世界に留めようとぐっとのしかかる
古い湿った毛布みたいに

わたしはあたらしい世界へいきたい
あたらしい世界の景色がみたいんだ

わたしはあたらしい世界へいき

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メランコリック万歳

メランコリック万歳

クローゼット、開けるとそこは
黒と白ばかりで
まるで鯨幕のよう

電車に乗ると
そこは
黒ばかりで
炭箱のよう

会社に着くと
そこは黒とグレーばかりで
自分の白いスカートを
恥ずかしいものでも隠すように
そっと椅子と腿の間に挟み込んだ

わたしは毎日楽しくやってるよ
でもね、時々やってくるんだ
でもね、両手を上げて、言ってみるんだ

メランコリック万歳!
メランコリック万歳!

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